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鉄道会社のお仕事

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:鉄っちゃん(ライティング・ライブ福岡教室)
 
 
「運転手さんですか」
鉄道会社で働いていると言うととそう聞かれる。
鉄道サービスしかイメージができていないようだ。
○○鉄道という社名だからしょうがない。
地方の鉄道だが、大手私鉄といわれる12社の中の1社である。
ただ、関東や関西の私鉄に比べ鉄道の乗降者数が少なく最下位だ。
都市部より地方は人口が少ないいため、利用者もすくなく、鉄道の距離も短い。
そうなるとどうしても売上や乗降者数は少なくなってしまう。
 
そこで、鉄道会社は中心駅の近くにオフィスビルを建設する。
このビルのテナントに企業を誘致する。
企業が来ると、働く人が集まって来る。
働く人が集まると、通勤のために鉄道などの交通を利用する人が増えてくる。
これらの人のために、住宅やマンションを鉄道の沿線に作る。
これで、働く人は沿線から中心部まで毎日の通勤に鉄道を利用する。
住人が増えてくると、駅にもスーパーをはじめとしたショップを誘致する。
100均やドラックなどのショップがあると、通勤途中にショッピングをすることができる。
百貨店やファッションブランドを主要駅に誘致できればワンランク上の生活も楽しめる、
ホテルを作れば、泊まるだけでなくレストランでの食事やカンファレンスも開ける。
地域内だけでなく、外からのお客様を呼ぶことができる。
休日には旅行ができるように、旅行代理店を設立して駅に窓口を設置する。
これらのサービスを充実することで、生活の質を高め交通の売り上げも伸びていくのだ。
この結果、鉄道会社は交通部門の売り上げが全体の15%になっている。
交通は売上の中心でなくなっているが、サービスは交通からスタートしているのだ。
 
「キッザニアに出展しませんか」
この夏、地域のショッピングモールにキッザニアがオープンする。
ショッピングモールの開発も、鉄道会社の不動産事業になる。
入店店舗から賃料収入を得ることはもちろん、混雑を防ぐためのバスも走らせる。
ショッピングモールを作ることで、人の動きを交通事業にも反映させていくのが目的だ。
誘いのあったキッザニアとは子どもたち向けの職業体験型テーマパークのことだ。
関東と関西にある店舗が私たちの地域にもやってくる。
こどものころの夢はバスの運転手という人が多くいる。
子どもが来るということは、親も一緒に来る。
この家族に良いイメージを持ってもらうことは、将来に広がるブランド戦略に合致する。
そこで、キッザニアにはオープントップバスを出展することにした。
オープントップバスとは天井がない二階建てバスだ。
乗客はいつもより、高い視点で360度景色が見渡せる。
2階ということで2メートル上に上がっただけであるが、景色の見え方はずいぶん変わる。
いつもは見えない街路樹がすぐ上にせまっている。
私の地域は、高速道路に市内の路線バスが走ることができる不思議なエリアだ。
このオープントップバスでも高速道路を走ることができる。
バスアナウンサーの案内による高速道路で海を眺めながら走るのは一番の人気コースだ。
子どもたちはバスアナウンサーとなり、キッザニアの街並みを案内する。
子ども用のバスガイドユニフォームに着替える。
お客様のお出迎え、お見送りも行う職業体験をすることになる。
 
「閉園します」
昨年末に65年間運営をした遊園地が閉園した。
チューリップ園としてスタートしたこの遊園地は季節に合わせていろんな花が咲く。
最近では、ガーデニングデザイナーがプロデュースしたフラワーガーデンを設置した。
シルバニアというキャラクターのコーナーを作りレストランも開設した。
ジェットコースターや夏にはプールを設置した。
家族が週末を過ごす憩いの場として運営してきた。
鉄道会社としても、鉄道沿線に設置された遊園地で過ごす人が増えると休日の売上がたつ。
いろんな手を打ったが65年も経つと施設は老朽化して目新しさに欠いていた。
お客様が減り、売上が減少していくなかでの苦渋の選択であった。
ところがこのシルバニアのキャラクターコーナーを運営していたスタッフは家族への対応が上手い。
どうすればお客様に喜んでいただけるのかということを第一線でやってきたスタッフだ。
閉園と同時に、今いるスタッフの1部はキッザニアで働くことになった。
遊園地という施設は閉園したが、育った人材はキッザニアでも活躍しつづけることになる。
 
「鉄道会社は、幕の内弁当である」
鉄道というメインのおかずだけでなく、いろんな食材で一つのパッケージになっている。
野菜から、肉、魚、地方の名産品、ライスそしてちょっとしたデザートまである。
これらがバランスよくそろっていると、とても美味しいのである。
一つのおかずが飽きられても、違う形にアレンジして美味しくたべていただく。
これからも、飽きが来ないように中身を変えながら楽しんでいただけるようにサービスを作っていきたい。
 
 
 
 
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2022-05-31 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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