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赤いヤツとは、30年の付き合い


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:島田 弘(ライティング・ゼミNEO)
 
 
大学時代からのアルバイトを含めると、約12年間、学習塾、家庭教師、予備校で仕事をしたことがある。塾の先生の重要な仕事の1つが、生徒たちが解いた問題やテキスト、プリントの採点だ。
 
「先生のバツのつけ方、むかつくんだけど」
ある時、中学1年の女子生徒が言った。
 
私が採点するときのペンと紙が擦れる音や、ペンが机に当たる音、それが「むかつく」というのだ。
 
使っている赤ペンに、全くこだわりのなかった私だが、その一言で、気持ち良く丸が付けられるものと、そうでないものがあることをに気づいた。
 
塾で用意されている赤ペンが2種類。サインペンとゲルインクのボールペンだ。
赤ペンと一言で言っても、実に様々な赤ペンが販売されている。
同じように見えるサインペンでも、ペン先がかすれたようになるのが早い商品があったり、ゲルインクボールペンで、同じ0.5ミリでも、メーカーによってインクの粘度なのか、構造の違いなのか、描かれる線の太さが違うのだ。さらに、0.5ミリ、0.7ミリ、1.0ミリも試してみた。
 
自分もどこで購入したのかわからないような全く違うタイプのペンを何種類か持っていた。とにかく、いろいろ試してみて、最終的に行き着いたのが、ぺ●てるの水性サインペンだった。そう、100円ショップでも売られている、あの赤ペンだ。
 
採点をするときにはキャップを外し、ペン先の反対側にキャップを差し、採点するのが私のスタイルだった。キャップを付けると、私の手の中で、重心の位置が良い感じになるからだ。
赤ペンと言えばコレ。なので、いつも筆箱やカバンには、この赤ペンを入れていた。
 
 
自分でビジネスを勉強するようになり、最初の1年間で1000冊の本を読んだ私。本に線を引きながら読んだ。今でも本を読むときには線を引いている。
本を読むときに線を引くようになったのは、社会人になって教員免許(数学)を取得するために、母校に単位を取るため2年間通ったときに大変お世話になった人の影響だ。テレビ、書籍でとても有名な、齋藤孝先生である。
 
斎藤先生の授業で、赤、青、緑の3色ボールペンを使って、線を引きながら読書をすることを学んだ。赤は客観的にとても大事なところ、青は客観的に大事なところ、緑は主観的にオモシロイと感じたところに線を引いたと記憶している。それ以来、本に線を引きながら読むのが私にとっては普通のこととなった。
 
そのころ、本を読むときには、水性サインペンを使用していたのだが、色の濃さやペン先の太さが気になり始め、ゲルインクの赤ボールペンに変更してみたことがある。しばらく使ってみると、ゲルインクのボールペンだと、余白にメモを書くのは便利なのだが、赤線を引いたところがあまり目立たないのだ。そこで0.7ミリ、1.0ミリのゲルインクボールペンを使ったことがあるが、なんとなく納得できない使用感だった。
 
蛍光マーカーも試してみた。水性サインペンのときもそうだったのだが、キャップつけたり外したりしていると、読書に集中できない。電車の中などでは、片手で操作したい。だからといってキャップを外したまま使うと、インクが乾燥してしまい、いざ先を引こうとした時にインクがかすれる。「ペン先が誰かにあたってしまったらどうしよう」などと考えたら、本の内容が頭に入ってこない。
 
「ノック式のペンはないのかな?」
 
ノック式水性サインペンは存在していた。
さらに、ノック式の蛍光マーカーも世に出始めた。
 
このノック式の蛍光ペン、私にとっては超特大のインパクトをもたらした。
これで全ては解決だと思った。
 
実際にノック式の蛍光ペンを大量に買い、読書のときには必ず使っていた。
 
便利だった。本当に快適な読書になった。1つ残念だったのが、あっという間にインクがなくなってしまうことである。
インクの替えも販売されているので、大きな不満はなかったのだが、
何かもっと良いペンがないかなぁと探すようになっていた。
 
 
数年後、ネットで文房具を色々と物色しているときに、目に飛び込んできた。
 
・新感覚! 蛍光の鉛筆芯を使用
・にじまず、紙の裏写りなし
・インク乾き、インク切れなし
・ノック式で削る必要なし。残量が見てわかる
 
鉛筆の蛍光マーカー
 
もちろん速攻で注文。
翌日に届いて早速使ってみたところ、これまでの私の不満点が全て解消されているではないですか!
 
私にとってはこれ以上ない、本を読むときの最強のペン、私にとって一流のペンと出会うことができた。
 
一流とは、高価なもの、希少なものなど、人それぞれに意味があると思う。
 
私にとっての一流とは、繰り返しに耐えられるモノ、ヒトのこと。
100円ショップで売られていようが、高級ブランドショップで売られていようが、何回使っても、何年使っても、安定している、そして飽きない。
 
私にとって、水性サインペンと鉛筆の蛍光マーカーは超一流なのである。
 
 
 
 
***
 
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2022-07-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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