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コロナを何とか前向きにとらえる方法


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記事:吉川和美(ライティング・ライブ大阪会場)
 
 
ある夜、旦那が言いだした。
「俺、今、熱39度あるわ」
 
来たか。
コロナとしか考えられない。
 
我々は共働きの50代夫婦で、基礎疾患があるもの同士、助け合いながら気楽に暮らしている。旦那はその気楽さの中でもこの1週間、飲み会にゴルフに結婚式に、おまけに友人が開催する自主ライブにまで行っていた。
仕事は自営業であり、自営業仲間と出かけることが多い。営業を兼ねることもあるのであまりこちらからはうるさくいうことはしないが、さすがにライブまで行くのはこの時節柄、自覚がなさすぎる。
 
「ええええ、めっちゃ、迷惑なんだけど。ライブなんか行くからやん」
 
「しゃあないやん。断れなかったから」
 
「数日間にあった人にちゃんと気を付けるよう伝えといてよ」
 
まあライブに行かずとも、あの素行であれば早晩どこかからもらってきただろう。この現状から、次に想定される出来事とその影響を考え、対策を練るしかない。
 
私の仕事は在宅が基本で、気分転換に定期的に旅をすることにしており、この週は北海道旅行を企画し、仕事は休みをとっていた。
旅に出る代わりに家で旦那の看病か。下手したら私もうつるだろうな。
ちょうど休みをとっているこの1週間でなんとかめどがつけば、仕事への影響は最小限となりそうだ。
 
今の変異株は感染力が強力で、潜伏期は2-3日、症状は軽めだという。対処療法しか今のところ見つかっていないので、かかったらひとさまに迷惑にならないよう、自宅で寝ているしかない。
同居していたら家族はほぼ感染するだろうから時間の問題だ。副作用や肺炎は怖いためそれだけは気を付けよう。あとはとにかく、二人の重症のピークが重なることだけ避ければよい。
一応隔離してタオル別寝室別お風呂トイレも換気して・・・と、一通り対策はしたものの、1週間休暇をとっているのだから、これは変に抵抗せず私もさっさと感染してしまうほうが勝負は早いだろう。
 
旦那の症状の変化を見ていると、まず咳がではじめ、2日後に高熱39度がでて、その数日後に熱が36度台に下がり、1週間程度で元気になった。深刻な症状や副作用らしきものも出なかったのは本当によかった。運がよかったのかもしれないが、症状は軽症、とあったので、そんな感じか。
 
さて私のほうである。
旦那の「39度熱でた」宣言の2日後、私も、コホコホという咳が出始めた。
 
来るか。
 
案の定、咳が出だして2日目に39度の熱が出た。もともと平熱が低いため、かなりの高熱の部類に入る。それでも直前に前例があるので、落ち着いて受け入れることができた。
家族から隔離した状態でしばらく寝込むことになるので、まずは環境を整備。汗用の着替えとタオル、大量の冷えピタ、水分としてあらかじめ細かく切っておいたスイカと氷、ポカリスエットを近くに配置。食べられるときに飲み食いし、つらいときはとにかく寝ることにした。
つらさ対策としては、録画しておいた大好きな韓流ドラマを準備し、元気な時はそれを一人で堪能することにした。俳優の〇〇君、ほんまに男前やわー。などと、10分に1回くらい、テレビの前で言いたいだけひたすら独り言を言う、という至福の時を過ごした。だれも近くにいないので問題なし。
 
3日たった。
旦那の例と違って、39度、38.6度、37.5度と、なかなか熱が下がりきらないものの、ずいぶん体は楽になった。おかげさまで何とか耐えられる。
もし、重症化していたらこんな呑気なことは言っていられなかったはずで運がよかったのだが、ありがたいことにこのまま回復しそうなので、この機会に少しでも「コロナにかかってよかった」と言えることがないか、考えてみた。
 
行けなかった旅については、計画していた週の北海道の天気は雨だったのでさほど残念と思わずにすんだ。今年のラベンダーを見られなかったのは残念ではあったが、どうせ行くなら天気の良い年にあらためて出なおしてもよいだろう。キャンセルしたことで、飛行機代から現地の移動費、宿泊代が戻ってきた。
 
次に家庭円満。今回の件で、夫婦で同じ症状を共有し、お互い体調について思いやり、気を配りあうきっかけとなったのはよかった。
 
さらに、ちょっと体重が減った。1週間近く大して食べてないというのもあり、何の苦労もなしに、二人とも以前と比べて顔が少し、シュッとした。
 
そして今日は天狼院のライティング・ライブの日ではないか。体調が悪くとも、後日録画も見られるし、オンラインで参加できるのはありがたい。おまけに毎回あれこれと頭を悩ます課題のネタについてはもうコロナで決まりである。大変効率が良い。
 
ということで、おかげさまで比較的幸せな1週間をすごすことができた。
 
「コロナで朦朧とする頭で偶然買った宝くじが大当たりした」といった話を期待された方には申し訳なかった。(今度一応、試しに買ってみようかと思っているが)
これからも、コロナのような避けられないものについては、できるだけ、前向きに笑って乗り越えていきたいと思っている。
 
 
 
 
***
 
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2022-07-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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