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メディアグランプリ

命がけの待ち合わせ、集合場所はびっくりドンキー


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:板井さやか(ライティング・ゼミ6月コース)
 
 
「みんなそれぞれ行けるところまで行ってみよう、ダメそうなら無理せず引き返して。とにかく安全第一ね」
2021年大晦日、その会話は交わされた。
場所は北海道岩見沢市。
集合場所は夏であればそれぞれ車で10分もあれば行けるファミレスだ。
真冬の岩見沢では友達とのランチも命懸けである。
 
岩見沢市は道央地方と呼ばれる北海道中部に位置する人口約8万人の街である。
北海道最大都市である札幌からは約40km、動物園で有名な旭川からは約100kmの距離だ。
正直な話、特にこれと言った有名な観光スポットもない。
田んぼと畑、自然があふれるのどかな田舎の街であるが、冬になると「待っていました」とばかりに北海道のニュースの主役に躍り出る。
 
何を隠そうこの岩見沢、北海道でも指折りの豪雪地帯である。
 
気象庁の記録によると2021年度の初雪は10月21日、その1ヶ月後に積雪が記録された。
積雪地帯出身ではない方に説明すると、初雪が降ったからといってすぐに雪が積もるわけではない。
まだ地面や空気は暖かく、降った雪が少ない場合はすぐに溶けて積もらないのだ。
例年であれば11月半ばに本格的な寒さがやってきて冬が始まり、雪が本領を発揮し積もり始める。
 
記録的な豪雪だった2020年度の累積積雪量は933cm、21年度はそれより少ない657cm。
11月から3月の5カ月間で約10メートルの雪が積もったことになる。
そのため、岩見沢市民は冬の間は除雪のために生活していると言っても過言ではない。
雪との闘いの準備は秋から始まる。
除雪機(エンジン付きの雪を遠くに飛ばす機械)を点検に出し、必要な場合は除雪用スコップや手袋などを新調する。
 
本格的な冬が始まると街の様子は一変する。
夏は両側走行の道路が片側一車線になり、滑りやすい道路で車はなかなか進まず、夏に比べてどこへ行くにも時間がかかる。
一晩で大人の膝の高さまで雪が積もることもあるし、父は朝4時に起きて夜の間に降った雪を出勤前に除雪することもしょっちゅうだ。
雪捨て場となる公園には小高い山ができ、ガソリンスタンドには除雪機用のガソリンを求めて列ができる。
市からは不要不急の外出は控えるようにとのお知らせがあるが、そもそも雪が多すぎてどこにも行けない。
 
こんな街で私は世の中がバタバタしている12月31日に普段岩見沢に住んでいない友人2人とランチに行くことになった。
今はそれぞれ違う街に住んでいる彼女たちと会うのは5年ぶりだ。
みんな家族との予定もあり、都合がついたのはピンポイントこの日だけだった。
 
約束の日の朝、「札幌は晴れてるよ、岩見沢の様子はどう?」から始まる3人のLINE。
「めっちゃ吹雪いてるし、今日も1日中吹雪くみたい」
「どうする今日会うのやめる?」という不穏な展開。
とりあえず友人Aは実家への帰省を予定していると言うことで、彼女の岩見沢到着の知らせを待つ。
無事に着いたと言う報告に安堵したものの、天候により集合場所は当初の友人Bの実家から街の中心にあるファミレスに変更。
運転ができない私の家は友人Bの通り道にあるため、途中で拾ってもらうことにした。
ここで岩見沢在住歴40年以上の両親が言う、「Bちゃんはうちの方にはきっと来れないよ」。
彼女の家から私の家を通るルートは風も強く、この天候では通れないと予想している。
案の定、彼女から「(私の)家の方の道を通る予定だったんだけど、そっちは雪がひどくて、違う道を試して店に向かってみる」と言う連絡がきた。
別の友人が「じゃぁ、私が迎えに行こうか?」と言ってくれるが、
「ダメダメ、こっちに来ちゃダメ。道路も混んでるし、先にお店に向かって」とお願いする。
私は両親に送ってもらうことにし、雨雲レーダーで外に出られそうなタイミングを確認する。
(ちなみにある年の冬から父は除雪タイミング確認のため雨雲レーダーを使っており、今では我が家周辺の降雪予報に寸分の狂いもない)
それぞれが何時に到着できるかわからず、お互いがマイルストーンとなる目印を通過するごとに報告し合う。
 
そうこうしている間に雪も少し弱まり、まずは友人Aが、次に私、そして最後に友人Bの全員が無事に集合場所に到着した。
久々の再会に喜び、近況アップデート、健康上の悩みの共有など、話題が尽きることはなかったが、大晦日スケジュール15時の閉店を知らせに来た店員に追い出された。
 
ランチしている間の約2時間で外の駐車場に停めていた車には5センチ近く雪が積もっていた。
 
行きは両親に送ってもらったので、帰りは駅からひとりで歩いて帰るつもりだったが、
駅舎を出た先の歩道には膝の高さまで雪が積もっており、とてもじゃないが歩いては帰れず、結局また車で迎えに来てもらった。
 
冬の北海道に行かれるご予定の方へ一言。
真冬の北海道では予定はあってないようなもの、本命プランに加えてプランB、いやプランCまでのバックアップを作っておくのがおススメ。
あと雨雲レーダーもダウンロードしておくと便利です。

 
 
 
 
***
 
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2022-08-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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