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「そんな使いかた、あり?」

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:美月優璃(みつきゆり)(ライティング・ライブ名古屋会場)
 
 
身近なモノでも人によって、自分では思いつかない利用方法がある。
例えば「化粧品」
女性にとっては非常に身近なアイテムで、それぞれの使用方法はごく自然に身についていたりする。
最近では男性用の化粧品も種類が豊富にあり、中には女性顔負けのお手入れやメイク方法を駆使する男性も珍しくない。
今では男女ともに市民権を得ている化粧品だが、かつて私が男性化粧品の販売員をしていた頃、
なかなかユニークな使用方法をするお客様がいた。
目から鱗の使用方法(!)であったが、自分にとって「こんなの当たり前」の考えを覆したお客様のエピソードを紹介しようと思う。
 
エピソード①クリームタイプの整髪料を、顔用の保湿クリームと兼用で使用するお客様。
某男性化粧品ブランドのヘアクリーム(整髪料)を購入しに来たお客様。いつも使用している
ヘアクリームを購入しに来店された時、化粧品は未使用だったので化粧水や保湿クリームの使用をお勧めした。
するとお客様は「クリームとかは、いいよ。これ(ヘアクリーム)をつけた時に、顔にも一緒につけているから」と返事をされたのだ。
私は心の中で「…… はぁ? 整髪料を顔につけているの?!」と一瞬、お客様が何を言っているのか理解ができなかった。
私はお客様に商品に対して誤解をしていることを幾度となく説明したが、なかなか納得してくれなかった。
私「ご購入されている商品ですが、あくまでもクリームタイプの整髪料でして、お顔につけるモノとは別物ですので…… 別途、保湿用のクリームをご使用された方が良いと思いますが」
お客様「君、分かってないねぇ」と言わんばかりの口調で、「あなたねぇ、顔と頭皮は同じ一枚の皮膚で繋がっているでしょ? なら頭につけて良いモノを何で顔につけちゃいけないの!」
私はこのセリフを聞いた時に「え…… そう考えるんだ?!」と思いもがけないお客様の反論にビックリして、一瞬思考がフリーズしてしまった。
しかし、このままお客様がお顔に整髪料を塗り続けるのは忍びないので、何とか正しい商品の使い方をしてほしいと説明をした。
が、「もうね、いいよー」とお客様は私の話に聞く耳持たずで、サッサと帰ってしまわれた。
あのお客様はいつまで整髪料を顔に塗り続けていたのだろう…… ふと時々気になる時がある。
 
エピソード②頭皮ケアにアンチエイジング美容液を使用するお客様
ある時、女性の方が父親へのプレゼントで基礎化粧品セットをご購入されたことがあった。
それ以後、お客様のお父様は商品を気に入られた様で、娘さんが仕事帰りに店舗に立ち寄り、定期的に購入しにいらしていた。
その基礎化粧品のセットは洗顔・化粧水・ハリ対策美容液(アンチエイジングアイテム)の3点セットだが、最後に使うアンチエイジング美容液を購入しにくる回数がやたら多いことに気がついた。
通常は1本で、一ヶ月~一ヶ月半は使用できるアイテムなのだが、このお客様は一ヶ月以内には新しいモノを購入されていた。
私は「短いスパンで使い切っているけど、どんな使い方をしてるのかな?」と、疑問に思っていた。
そしてある時、ご本人が娘さんと一緒に店舗に買い物をしにやってきたのだが、その時に謎が解けた。
その方は僧侶で坊主頭でだったので、顔に美容液をつけたついでに髪を剃った頭皮にもつけて、
お手入れをしていたらしい。
その方は「いや~、これね(アンチエイジング美容液)頭につけても気持ちいいんだよね~」と、
満足そうな様子でまとめ買いをして帰っていかれた。
まさか美容液を頭皮ケアに使うとは思いもしなかったが、そのかたの坊主頭はキレイなツヤ感があったことは印象に残っている。
 
エピソード①②が今でも印象に残っている理由は、日常生活の中で「これはこの方法しか、使い道がないだろう」と思っていたアイテムでも自分が思いもしなった使い方をする人がいる、つまり
「自分の常識なんて、常識ではない」と思い知った出来事であったからだ。
些細なことかも知れないが、自分の常識や当たり前だと思っていることは、案外違っていたりする。
 
男性化粧品の販売をしていた時は、女性である自分にとっては「このくらいのお手入れは当然」だと思っていたことも、男性にとってあまり身近でない為、いかに興味をもってもらい「面倒なことではない」と理解してもらうのに、いささか苦労した思い出がある。
たった3アイテムを使用するだけでも「手間だ」と感じる方が多く、それを「これは大変なことではないし、手入れをするとお肌が違ってきますよ!」と、実感してもらうのに色々と工夫をしたりと、女性客とは違う説明のやり方をしたり、なかなか骨が折れることもあった。
 
面白いエピソードは他にもあるが、エピソード①②が私の中では、特に印象に残っている。
男性化粧品の販売は大変さと思いもしない反応と、自分の考えを広げるキッカケになった
仕事だった。
ここでの経験は後々でも役立ち、面白いネタと提供してくれたと感謝している。
 
 
 
 
***
 
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2022-10-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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