ハイキングはじめました。
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:TOMOMI(ライティング・ゼミ8月コース)
ハイキングなんて興味ないし。
自然の中を歩いてなにが楽しいの?
疲れるだけじゃん。
以前の私はそう思っていた。
しかし、いまでは、ハイキングは私の趣味だ。
ハイキングにはまるなんて自分でもびっくり。
興味ゼロだったのに。
旅行に行っても常に買い物と食事がメインで
時間があれば、観光。そんなスケジュールだった。
アメリカに期間限定で住んでいる今、あちこち旅行する機会はあるが、ニューヨーク、ラスベガス、ロスなど都会にばかりに目がむいていた。
自然を見に行くことが目的の旅行なんてつまらないと思っていた。
ところが、夫がどうしても行きたいと言うので、国立公園巡りをすることになった。
期待せず行ってみたら、たちまち国立公園のとりこになってしまった。
国立公園の楽しみ方のひとつ、ハイキングと出会ったことは、私の食べず嫌いを大好物にひっくり返すきっかけになった。
国立公園にはたくさんのトレイルコースつまりハイキングのコースがある。トレイル目的で、国立公園に来ているアメリカ人はとても多い。
いままで、私は記念写真をとるために、車でビューと頂上まであがり、写真を撮って、ちょっと景色をみて終わりというパターンで、まったく国立公園の楽しみ方を知らなかった。
ハイキングは、自然のすばらしさ、迫力、不思議さ、壮大さをより近くで感じることができる。
頑張って登りきり頂上に着いた時にみる絶景は、素晴らしい。
あまりのすごさに、その中にすいこまれそうな感覚になる。
同じ景色でも、楽して車で頂上へ行った時にみるものとは違って見えるから不思議だ。
ゴール(目標)にたどり着いた時の達成感や喜びも加わるから、余計すばらしい景色にみえるのかもしれない。
その達成感を味わうために、そこまでの辛い道のりを頑張ることができる。頂上につくと疲れが吹っ飛ぶ。
これを経験して、やみつきになってしまった。
トレイル(道)にはいろいろなコースがあって、私のような初心者、子供、ペットをつれていけるようなコースもあれば、いのちがけで行く上級者コースもある。コースも複雑だ。
まるで、ゲームのようだ。
ネットがつながらず、グーグルマップがあてにできないのはとても不安だ。
地図と看板を目印にすすむのだが、意外に難しい。
迷路の中にいるみたいだ。
道に迷ってしまうこともある。
そんな時は、本当に焦るが、ひとつひとつクリアにしてゴールにむかっていく。
初級ルートをクリアすれば、次に中級、上級とどんどん進むことができる。
案外、ゲーム好きな人もハイキングにはまるかも。
パワースポットの地セドナに行ったときには、「ここは、よく滑落して亡くなる人がいるんです。以前日本人の観光客も亡くなりました」なんていう説明を受けたりした。
赤い岩をのぼっていくのだが、ツルツル滑るのだ。足の掛場もないような道を進む。
足をかける岩、のぼる場所は自分で探して進む。
日本のように、安全対策はほとんどしていない。まさに自己責任。
でも、そのドキドキ感がたまらない。
少しあぶないルートはスリルがあっておもしろい。
アーチーズ国立公園も、岩のアーチを目指してハイキングをするのだが、途中、人がすれちがえないほど細い岩山をのぼっていく。下をみたら、怖くて足がすくむような道だ。
でも、それを克服し、頂上に着いた時の達成感はとてもすがすがしく、頑張ってのぼってきてよかったという気持ちで満たされる。
ちなみに、頂上のアーチの横はすぐ崖になっているから、記念写真もドキドキしながら撮ることになる。もちろん、柵はない。滑って落ちたらおしまいだ。
ほんとに怖かった。しかし、その怖さも楽しい。
ザイオン国立公園のトレイルは、川の中をどんどん進む。
腰あたりまである水のながれに負けないように進むのはとても大変だ。みんな、木の杖をもち狭い岩の間をとおりながら、川の中を進んでいく。川の流れの強さと冷たさを体で感じることができるとても人気のトレイルだ。
国立公園では、ハイキング中にたくさんの自然動物たちに出会うことができる。
狼、熊、エルク(鹿)、リス。
夫は、気が付かずバイソンの群に囲まれてしまったことがあった。バイソンが去っていくまで、私は遠くで見ていてヒヤヒヤした。
バイソン同士が頭突きをしているその勢いで、夫が吹っ飛ばされないかと焦った。
バイソンは、夫を無視して進んでいったので助かった。
私は私で、ジブリ映画の「まっくろくろすけ」に似た小さなねずみの様な動物が私めがけて走ってくるという恐ろしい体験をしたことがある。あの時は、絶叫した。
そして、動物の住かに人間がおじゃまさせてもらっているので、道路を動物たちが渡っているときは、車をとめ、じっと待つ。
すごい渋滞が起こっているときは、たいてい動物渋滞だ。
高速道路で渋滞がおこるとイライラするが、動物渋滞は、気長に待てれるから不思議だ。
ハイキングは自分のペースでできるのも魅力だ。
だれかと競うわけでもなく時間制限があるわけでもない。
ゆっくり、時には考え事をしたり、時には無心で進む。
道で出会う人に「ハイ」と挨拶をし、
「頂上の景色はすばらしいよ」
「滑るから気をつけて」「ゴールはもうすぐだよ」などと声をかけあったりもする。
写真を撮っていると、「二人で撮ってあげるよ」と気軽に声をかけてもらえることもよくある。
狭い道では、自分が遅いペースの時は道を譲り、反対に譲られる時もある。
ハイキング中、人の親切さや温かさを感じることがよくある。
ハイキングにはまって、意外な副産物もついてきた。
睡眠だ。
以前は寝つきがよくなくてなかなか眠れないのが悩みだった。
いろいろ工夫して寝るのだが大抵時間がかかる。
それが、ハイキングした日は、秒で寝れる。
布団にはいり、すぐ寝られるのは幸せだ。
つい数か月前まで、ハイキングなんてしたいとおもわなかったし、
「自然」に興味もなかった。
ところが、たまたま国立公園に行きハイキングをしたら、すっかりはまってしまった。
思いもよらなかったものを好きになった。
そして、ハイキングに行くようになったら、そこで見るすばらしい景色を写真にとりたくなった。
でも、なかなか目でみたような写真が撮れない。
そこで、カメラの撮り方を習いにいった。
最初は、知らない場所、知らない人の中に一人ではいっていくのは心細かったが「あの絶景を撮りたい」という気持ちが私を動かした。
それほど、自然の景色は素晴らしかった。
カメラを習ったら、カメラの面白さにもはまってしまった。
ハイキングに続き、またまた楽しいことを見つけてしまったのだ。
やりたいこと、好きなことがみつからない人に伝えたい。
それは、興味のないことでも挑戦してみてということだ。
おもしろさは、やってみなければわからない。
食わず嫌いでたべなかったら、そのおいしさはわからない。一度食べてみて、まずかったらやめたらいい。
おもしろいことないかなあなんて探していたって、向こうからはやってこない。
私がそうだった。
新しいことにどんどん挑戦してみよう。行動してみよう。
きっと楽しいことがみつかるから。
私がハイキングと出会えたように。
***
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