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最強の営業は営業しないこと

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:木村 秀継(ライティング・ゼミ冬休み集中コース)
 
 
私は、展示会の雰囲気が嫌いだ。
出展者の話しかけてくださいオーラ、買ってくださいオーラが全開だからだ。
展示会へ参加し、知らないモノ、自社に役立つものへ出会いたい気持ちはあるが、上記のオーラを感じると途端に話しかける気力を無くす。
まるで宿題をやろうと思った子供が、親に「宿題やりなさい!」と言われた途端にやる気がなくなる状態と似ている。
 
やる気がなくなった私とは対照に、展示会の出展者側は必至。
出展料、時間をかけているので、出来るだけ多くの来場者と接触、名刺交換するかが宿命。こちらの状態に構わず話しかけてくる。
 
「こんにちは!」
 
この魔法の言葉に立ち止まったら最後。
営業トークの始まりだ。
話す内容にうんざりする事が多いが、まれに、話が弾み名刺交換やパンフレットを頂く経緯へ至る。
この違いは何だろう?
 
丁度、仕事でも営業をする事になったので少し調べてみる事に。
調べる際に出会ったのが 「セールス・イズ 科学的に成果をコントロールする営業術」という書名の本だ。書店で営業本おすすめ第1位。詳細は長くなるので割愛させて頂くが、図・表・実例が織り交ぜてありとても分かりやすい本だった。
本の冒頭ページでこんな質問があった。
 
「営業を一言でいうと?」
 
ノルマ達成、仕事をとってくる、会社の顔、お客様の要望にこたえる、自社の商品を売る行為などが頭によぎった。
まさに展示会の彼らだ。
 
本の答えはこうだった。
相手の役に立つこと。
 
言われてみれば、展示会でも思い当たる節がある。
こちらが知りたかった事、こちらが必要だがまだ気づいてない事を教えてくれた方と名刺交換していたなと。私のお役に立ってくださったからだ。
逆に自分が売りたいから話しかけてくる方とは……
 
そんな話を何気なく床屋さんで話した。
床屋の店主とは、学生時代のバイト仲間で後輩だ。
2年ほど一緒に働いていたので気心の知れた仲だ。
名前は仮に田中君としよう。
 
「よくわかります。私も皆さんのお役にたてるよう、皆さんの頭皮状態にあわせ7つのシャンプーを選んで使ってるんです」
 
えっ!?
何気ない会話のつもりが、ここに営業の鏡がいた!
よくよく聞いてみるとお客様事に頭皮の状態が違うので、それに合わせてシャンプーを使い分けているとの事。油が多い頭皮、赤くなりやすい頭皮、毛穴がつまりやすい頭皮など様々だそうだ。
これを見分けときには複数を組み合わせ対応しているとのこと。
 
「ちなみに、木村さんは髪が薄くなるのを気にされていたのでこのシャンプーを使ってます」
 
取り出されたのは緑色のパッケージで高級感を感じるシャンプー。
髪が薄くなるには2種類の状態があり、毛穴がとじて髪自体が生ず薄くなるパターンと髪が細くなり薄くなっていくパターン。毛穴がとじるパターンは対応が難しいが、髪が細くなるパターンはしっかりとシャンプーで栄養を与えれば対応可能。頭皮の血流をよくして栄養を与えれば太くなります。
その成分は……
と熱い眼差しで語ってくれた田中君。
ごめんね、その先は覚えてないや、許して。
 
そんな私なんかのために、教えてくれた田中君。
行為自体は本当に嬉しく感謝の気持ちで一杯。
と共にこんなに良い事を何で教えてくれなかったのだろうと疑問が。
感謝の気持ちと共に、彼へ伝えてみると、
 
「当たり前の事だし、あえて説明する事もないかなと思って」
 
という事でした。
本来であれば床屋へ来たときだけでなく、毎日使ってもらうと更に効果がでるんですけどね…… と補足もしながら。
お店の事を考えれば、シャンプーを買ってほしいと営業トークしたいのだろうが、全く営業トークをしてこない田中君。私は、感激した次の瞬間、
 
「そのシャンプー購入させてもらってもいい?」
 
と財布を取り出していた。
田中君への感謝もあったが、自分の髪が薄くなり恥ずかしい思いをしないためでもあった。
結局営業はお客様にとって必要だと、どのように感じてもらうかが重要なのではないか。広告や宣伝は一方的だが、それを必要とする人が見たらありがたい情報。お客様の方から買いたい! となるのだろう。テレフォンショッピングがよい例だと思う。
 
そんな田中君へ1つだけお願いしている事がある。
 
 
禿げてきたら教えてね。
 
 
営業トーク顔負けの積極性で教えて欲しい。
髪が薄い事に気づかず髪がフサフサあると勘違いする恥ずかしさ。
後頭部を何も隠さず皆様へご披露する恥ずかしさ。
周りの目は冷やか。
誰も「ハゲ」とは言ってくれない。
正に裸の王様。
こんな恥ずかしい思いはしたくない。
 
だから何度でも言います。
 
 
「田中君、禿げてきたら教えてね」
 
 
 
 
***
 
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2023-01-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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