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まさか筋トレする日が来るなんて


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:吉川真理子(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
私は昔から運動部とは無縁の生活を送っていた。
球技が壊滅的にできなくて、小学校生活でマストのドッチボールは、檻に入れられて銃撃される小動物のように逃げまどっていた。なぜかいつも顔にボールが直撃するし、本当に恐ろしい遊びだと思っていた。
それはきっと動体視力が全くないせいで、従って、ラケット競技も全然ダメだ。
スイミングスクールには通っていたので、なんとか泳ぐことはできたが、スイミングスクールの日の朝には、この世の終わりかというくらいテンションが下がり、涙を流していた。水の中で息ができなくて、溺れそうになるのが怖かった。
運動神経が悪いかと言われればそうでもなくて、身体は生まれつき柔らかくて、バランス感覚は良かったので、ローラースケートや一輪車を乗りこなし、走ったり、高いところに登ったりするのは得意だった。
 
学校の運動部は、なんで球技がメインなんだろう。
サッカー部や野球部、ソフトボール部、バレー部、テニス部、バトミントン部、卓球部、全部ダメだ。
運動したいのに、できる種目がないのである。
そんなこんなで、小学校では陶芸クラブ、中学校ではダンス部、高校では散歩部(帰宅部)、大学ではラケットボールサークルに入ったが全然ラケットに球が当たらない程の鈍臭さだった。
社会人になり、ヨガやスノーボード、登山など私でもできる運動を見つけ、それなりに運動を取り入れられるようになってきていた。
痩せたい痩せたいと言いつつ、ぽっちゃり、よく言えば健康的な体型をずっとキープしていた。
 
つい2〜3年前、激やせする事件が起きた。恋愛が上手くいかず、仕事の人間関係のストレスも重なり、成人して始めて40キロぐらいまで痩せてしまったのだ。
単純に食べ物が喉を通らず不健康に痩せたので、体重は軽くなったが、今までのシルエットそのままに全体的に小さくなった感じだった。
高校生の時に夏休みに食事と運動をして3キロ痩せたことはあったが、それ以降は大きな変化もなく過ごしていて、40歳手前の30代後半にいきなり痩せたものだから、弊害も起きた。
なんだかやたら首が細くて、丸顔が面長になった気がして、上半身も貧相で、急激に老けた感じがしたのだ。痩せたのは嬉しかったが、今まで健康的なのが売りだったのに、急に幸薄そうな雰囲気になっていた。丁度免許の更新があり、免許証の写真を見て、あまりの幸の薄さにがっかりしてしまった……。
 
「やっぱり運動して健康的に痩せないとダメだ!」
ついに私は一念発起し、ジムに入会するのである。ずっと気になっていた暗闇フィットネスに足を踏み入れた。そこは最寄駅にあり、ニューヨーク発の最新フィットネスで、HIITやダンス、筋トレなど様々なレッスンが用意されていた。
とりあえず深く考えずに体験レッスンを受けて、その日に入会することにしたのだから、しっくり来たんだと思う。その日、「ビートコア」というクラスを体験レッスンで選んだ。ダンスと筋トレで腹筋を鍛えるメニュー構成だった。ちゃんと運動部に入って運動した経験がない私にとっては、新しい扉を開けたような気分だった。今まで感じたことがない、頭の方に酸素が回って、血流が全身をめぐり、顔が赤くなるほどだった。これは細胞が若返るんじゃないかと直感的に感じ、そのまま入会したのである。余談だが、まさかの中学生時代のダンス部でのダンス経験が役に立ち、何でも無駄じゃないんだなとちょっと嬉しかった。
 
ジム入会の決断は正解だったと思う。
最初の変化は、肌の調子だ。いい化粧水をつけても乾燥肌だったが、肌にツヤが出てきた。また、痩せて以降、肌の弾力がなくなってしまったが、ハリを取り戻したのは、栄養が首より上に巡っていったからじゃないかと思う。
次に体調面では、私は片頭痛がひどく頭痛薬を常に常備していないと不安な程だったが、頭が痛くなる回数が劇的に減ったと思う。そして、ひどい肩こりで「マッサージに行きたい」が口癖だったのに、先日美容院で軽く肩をマッサージしてもらった時に、「全然凝ってないですね」と少し笑われてしまった。
健康面では、私は昔から疲れやすく、外で頑張った日はすぐに寝てしまう程体力がなく、1日に色々な予定を入れてこなせる人に憧れていた。それが少しずつだが、私も体力がつき行動力もついてきたと思う。ただ弊害もあって、昔から少食で一度の食事であまり量を食べれなかったのが、元気になってしまい、しっかり一人前、コース料理でもしっかり食べ切れるようになってしまったのだ……。
食欲旺盛になってしまったことで、ジムに通い始めて、2〜3キロ体重が増えてしまった。
でも、ボディメイクの部分では、身体の均整は取れてきたし、元気になったのだから、良しとしよう。
 
実は昔から筋肉隆々のスポーツマンが苦手だった。スポーツジムで、「マシーンの使い方わかりますか?」とトレーナーさんに聞かれたりするのも苦手で、敬遠してきた。そんな私が今は、なかやまきんに君のYouTubeを熱心に見て、食事のアドバイスを熱心に聞き、尊敬の眼差しで見ている。
 
筋トレを始めてから、なかやまきんに君やあの筋肉隆々のトレーナーさんの凄さがわかる。
あれだけの筋肉を育て、キープすることは、一日二日ではできない。地道で大変な努力の成果なのだと気づいたのだ。
今日も計測したら、筋肉量が減ってしまっていたし、脂肪は少しの食事の質で変化する。あれだけの体を作るのがどれほど大変かがわかった今、尊敬の念しかない。
現在、脂肪買取キャンペーンに参加し、ダイエット励んでいるが、2ヶ月で1キロ脂肪を減らすのが、なかなか難しい。一時的に減っても、また増えたり、一喜一憂しながら、今日もダイエットに励むのである。
 
 
 
 
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2023-03-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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