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釣りはマーケティングである


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:藤村 和(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
「今日もボウズかぁ」
 
この言葉は釣りをしている人なら少なからず聞いたことがあるはず。
現場に行くまでワクワクとした気持ちになっていたが、到着し釣りを始めても一匹も魚が釣れない。
 
今までの時間は何だったんだろう。
そんな空虚感を味わうことになってしまう。
 
でも考え方を1つ変えるだけで私は釣りが楽しくなりました。
 
私が今の会社に入社して間もない頃。
 
ある日私は上司から「みんなで釣り堀に行くけどこない?」と誘われた。
 
「釣りなんて久しぶりだなあ。小中学校の時にハマっていたバス釣り以来か?」
 
川釣りを6年くらい経験していた私はその話に興味を持って釣りに行くことにした。
 
川釣りの経験はあったが、誘われた釣りは海釣り。
 
私自身あまり経験のしたことがない釣りだったが
どんな魚が釣れるのか? それに川釣りに比べて釣れる魚はたくさんいるため楽しみだったのだ。
 
そして当日。
 
私が行った場所は少し岸から離れている小さな島にいかだを囲い、
たくさんの魚が釣れるようになっている釣り堀。
 
早速エサをつけて真下に沈めてみると、暗闇の中で糸だけがピクピクと動いている。
 
「食った!」思いっきり竿を上に上げて、糸を巻いてみると綺麗な色をした鯛が釣れた。
 
「海釣りってこんなに釣れるの?」
「楽しすぎないか?」
 
その日はたくさんの魚が釣れて満足した私は次の週に釣具屋で道具を揃えることにした。
 
そして今度は釣り堀ではなく、
個人で釣り場を探すことにした。
 
釣り場に到着して早速投げてみる。
 
「あれおかしいぞ?全く釣れない」
 
この日は生きエサではなく、ルアーというエサに似たものを使っていたからすぐすぐ釣れないことは承知の上だ。
 
でも何回投げても全く魚が食いつく様子もない。
 
釣り堀ではないし、そんな日もあるだろう。
そう思って何回かその釣り場に行って釣りをしたが全く魚は釣れない。
 
「全然釣れないじゃん。釣具屋の人が釣れるポイントって行ってたけど本当か?」
 
釣れない日が続き私のモチベーションはどんどん低下していった。
 
そんなある日のこと。
 
私は釣りバカすぎる上司と一緒に同じ場所に釣りに行くことになった。
 
現地で待ち合わせすることになり、
私が到着すると先に上司がルアーを投げて釣りを始めていた。
 
そして、上司にあった途端!
 
衝撃の一言が走った。
 
上司「さっき一匹釣ったよ」
 
私「え、もう釣れたんですか?」
 
5回、いや6回はこの釣り場でエサを投げ続けている私が全く釣れず、上司はものの数分で魚を釣っていたことに驚愕した。
 
上司はなぜ釣れたのか?
私は疑問が浮かび、上司に話を聞いてみた。
 
すると上司はこう言った。
 
「マーケティングのような考え方で釣りをしてみるといいよ」
 
私は現在WEBマーケティングの仕事をしている。
WEBマーケティングとはわかりやすく言うと、ネット上で商品を買っていただく仕組みをつくること。
 
お客様とどのようにコミュニケーションをとって、商品に対して満足してもらうのかを日々仮説を立てながら検証し評価と改善を繰り返していく。
 
これをPDCAサイクルと言います。
 
お客様からの「買ってもらう」というアクションをどれだけ増やせるか?
または買ってもらう確率をどれだけ上げられるか?
 
ざっくり説明すると私の仕事はこんな感じだ。
 
これを釣りに置き換えるとどうだろうか?
 
釣りたい魚はどのポイントにいるのか?
 
釣れやすい時間帯は?
 
糸を巻く速さやエサの動きは魚が食べたいと思うアクションになっているのか?
 
考えるだけでもたくさんの仮説を頭に浮かべることができた。
 
なるほど。
 
私は今までただ投げてさえいれば、魚が食いつくという単純な考えしかできていなかった。
 
だから釣れなかった原因がわからず、いつまで経ってもボウズになる。
 
魚も生き物だ。
その日食べたいと思うエサや気温などによって魚の活動する場所は変わってくる。
 
よし次に釣りをする時は仮説を立てて釣りをしよう!
 
そう思った私はまず釣りたい魚について調べた。
 
仮説を立てる前に重要なのは
釣りたいと思うターゲットの調査。
 
マーケティングにおいても買い手がどんな人なのかがわからないと商品が売れないのと一緒で、どんな魚なのかがわからないと釣れるわけがない。
 
 
そして次に釣れやすい時間とルアーは何が適切かを考える。
 
一般的に釣りの場合は
朝まずめ、夕まずめと言って、その名の通り朝と夕方の潮の流れが変わる時間帯に魚は釣れやすいと言われている。
 
またルアーの選び方も重要だ。
 
その時期によってターゲットの魚が主食にしているものは変わる。
 
どんな魚をエサにしているのかを調べ、それに似ているルアーを選ぶことで釣れる確率はアップする。
 
「よし、これで準備が整ったぞ!」
 
もう一度あの釣り場へと私は足を運ばせた。
 
狙ったのは夕まずめ。
 
この時期に釣れやすそうなルアーを選び早速投げてみた。
 
何回か投げていき
糸を巻く速度を徐々に上げたり、
水深を深いところから浅いところに調整をしていく。
 
しかし、全く当たりがない。
 
「はぁ、いろいろ調べたけど釣りって結局はギャンブルと一緒じゃん。」
 
「どうせ運だし、釣れない時は何しても釣れないって」
 
諦めかけていたその時!
 
「コツン!」
 
何かが当たった気がした。
 
「え、もしかして今ってエサ食べた?」
 
もう一度同じ場所にルアーを投げて、巻いてみた。
 
そうするともう一度
 
「コツン!」
 
その瞬間に私は竿を思いっきり引っ張った。
 
そうすると何かがエサに食いついたのだ!
 
「お、かかった!」
 
私は嬉しさのあまり手を震わせながら糸を巻いていく。
 
目の前までエサがきているはずだが、魚の姿は全く見えない。
 
魚も釣られまいと沖に戻っていこうとするが、そうはさせない。
そのままグルグルと糸を巻き上げて、
ついに魚が姿を現した!
こうして今までボウズだった釣り場で
一匹の成果を上げることに成功したのだ。
 
私は今まで釣りを何となくで考えていた。
 
とりあえず投げる。
とりあえずここに行く。
 
それでは魚を釣ることは難しいし、
釣れなかった時の空虚感を味わうことになってしまう。
 
しかし、仮説を自分の中で立てて釣りをすると、釣りはきっと楽しくなるはずだ。
 
なぜならゲームのような感覚で、
これを試したけどうまくいかなかったから次はこれにしてみよう。
そう思って釣りをすることができるからだ。
 
私たちが寿司屋で食べている魚を釣ってくれている漁師さん。
彼らは海の究極マーケターとも言えるだろう。
 
釣りをする時はぜひこの考えを参考にしてほしいと思う。
 
 
 
 
***
 
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2023-04-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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