メディアグランプリ

肥えた耳と低いピアノ演奏技術をお持ちの方へ。ジャズを始めてみませんか?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:ネナムラ(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
「私みたいなレベルじゃ、やっぱりジャズは無理ですよね」
「いや、楽譜は読めるみたいだし、大丈夫ですよ」
「え! 教えてもらえるんですか!?」
 
数年前、ジャズピアノ教室の先生と交わした会話です。
私はその日、体験レッスンを受けに教室を訪れていました。
ピアノを数十年ぶりに再開したくなり、クラシックよりジャズがひきたいなと思ったのです。
 
ただ、ジャズは難しいものだと聞いていました。
私は子どものころにクラシックピアノを習っていたのですが……。
当時でさえ、2~3年習った子ならひけるはずの「エリーゼのために」もひけませんでした。かなり低めの初級レベルです。
しかも、ピアノをやめてからの長いブランク。
体験レッスンを受けに来たものの、「あなたにジャズは無理」と断られる覚悟をしていました。
 
それなのに、あっさり「大丈夫」というお答え!
私は面食らってしまいました。
先生が用意してくれていた簡単な楽譜をひいたときも、つっかえたり間違えたり、ひどいものだったというのに。
教えてもらえるのはうれしいけど、本当に大丈夫なんだろうか……。
 
 
こんな複雑な気持ちでジャズピアノを始めた私ですが、今なら「初級者レベルで大丈夫!」と言えます。
 
それは、なぜか?
 
ジャズピアノは、ベースとドラムと一緒に演奏するトリオ形態が基本形だからです。
ピアニストが1人で演奏するソロピアノと違い、自分だけで曲を成立させる必要がありません。
低音部はベースに、拍を刻むのはドラムに任せることができます。
そのため、ピアニストは最低限、右手でメロディーをひき、左手でハーモニーを奏でる単純な和音をひけばよし!
だから、私のように初級者レベルでも十分なのです。
 
これは、クラシックピアノしか知らなかった私には盲点でした。
「ピアノはソロでひくもの」と、無意識に思い込んでいたのです。
 
特に大人には最高のシステムだと思います。
大人は今までの人生でたっぷりと音楽を聴き、耳が肥えてしまっています。
自分の演奏技術が初級者レベルだと、ソロピアノでは児童唱歌のように単純な曲しかひけず、満足できないのです。
ところがトリオ演奏だと、渋い低音を奏でるベースとかっこよく拍を刻むドラムの力を借りて、聴き応えのある曲を演奏できます。
 
 
ちなみに、「トリオを組むなんて面倒くさそう」と思いました?
私もそう思いましたが、心配は無用でした。
 
まず、ふだんのレッスンにベーシストとドラマーは来ません。
代わりに、先生が一緒に演奏してくれます。
私が通っている教室では、生徒がひくピアノの他に、先生がひく電子ピアノが用意されています。
生徒の演奏に合わせて、先生は電子ピアノを駆使してドラムとベースの音を出しながら、合いの手のようなフレーズをひいてくれるのです。
毎回のレッスンがトリオ演奏のようで、自分の演奏技術を超えた満足感が得られます。
 
そして、発表会となると、先生がプロのベーシストとドラマーを招いてくれます。
本物のトリオ演奏です!
わたしも、ジャズピアノ教室に入って2年目で発表会を経験しました。
相手はプロなので、胸を借りるつもりで安心して演奏させてもらいました。
ベーシストやドラマーと視線でタイミングをはかりながらの演奏は、ミュージシャンっぽい気分を味わえて最高です。
ジャズピアノを始める前は想像もしていなかった経験をさせてもらっています。
 
 
日本の子どもの習い事ランキングでは長年の間、ピアノが上位に居座り続けています。
しかし、ピアノを習った子どもたちの大部分が、進学や挫折など、さまざまな理由で大人になる前にやめてしまうそうです。
今、ピアノが少しだけひける大人は、数え切れないほどいるはずです。
その大部分の人たちは、「エリーゼのために」がひけない私よりも、もっとひけるはず……!
その人たちに向けて、声を大にしてジャズピアノをおすすめします。
 
ピアノ上級者にも、もちろんおすすめです。
上級者は、ごく単純な楽譜をもとに自分でアレンジして演奏するという楽しみもあります。
さらには、その場でアレンジしながらひく「即興」や、会ったばかりの人たちと即席バンドになって演奏する「セッション」をたしなむ超上級者たちもいます。
これが「ジャズは難しい」と言われる理由かもしれません。
実際には、上級者でも初級者でもレベルに合った楽しみ方ができる、門戸の広いジャンルなのです。
 
もし興味を持っていただけたら、そして近くにジャズピアノ教室があったら、まずは体験レッスンを受けてみてください。
今まで経験したことのない喜びを味わえるはずです。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2023-05-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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