メディアグランプリ

2分間を描いた映画


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:籔田 聡(ライティング・ゼミ6月コース)
 
 
突然ですが、あなたの今までの生きてきた中で、最高の2分間はいつでしたか?
大事な試合でホームランを打った時。彼女に告白してOKをもらった時。大学受験の合格を知った時。初めて自分の子どもを抱いた時。仕事で大きな受注をした時。大自然の美しい風景を眺めていた時。宝くじで3億円が当たった時。
 
では、その2分間だけが永遠に繰り返されるとしたらあなたはどうするでしょうか?
 
実はこの文章は映画のご紹介なのです。
人生最高の2分でも、多分2回も味わえばお腹いっぱいになるでしょう。ところが、今回ご紹介するこの映画は「何でもない2分間」を永遠にループするお話です。
 
タイトルは「リバー、流れないでよ」
2023年6月23日から公開された映画です。
映画の公式ホームページによると、「京の奥座敷と呼ばれる貴船を舞台に、繰り返す2分間のループから抜け出せなくなってしまった人々の混乱を描く群像劇」
 
いわゆるタイムループはSF映画でよくある設定ですが、今回は特にSFは苦手という方にお勧めします。
普段SFやタイムループを観ない人からすると、とっつきにくいジャンルだと思います。喩えるなら大学病院みたいな感じかと思います。普段行かない人にとっては、少し近寄り難いし、中に入っても慣れない空気感があって、そしてちょっと怖い雰囲気もするような場所です。しかし安心してください、この映画は大丈夫です。喩えるなら近くの賑わってる商店街みたいな感じの映画です。誰でも気軽にのぞけて、親しみやすくて、肩の力を抜いて歩いてるだけで楽しいそんな映画です。
 
もちろんSFが好きな方は、そのままどうぞどうぞ、今すぐ映画館に行ってください。いつもと違う、ご近所感が満載の親しみのあるSFが味わえると思います。
この「何でもない2分間」をタイムループするという設定が絶妙なのです。
 
しかし、タイムループってどういうことなのか?
 
実はこの文章は映画のご紹介なのです。
急に書いてる人の頭がおかしくなったわけではありません。これがタイムループです。丁寧に音読すれば、600文字で約2分かかります。2分前は、「実はこの文章は映画のご紹介なのです。 」を読んでいる位置に戻されたのです。ただし、読んでいるあなたは以前の2分間の記憶を残しながら、同じスタート位置に戻されています。
 
同じ時間スタート位置から、全て同じ文章が書いていたら読まないですよね。文章を読み飛ばすのか、読むのをやめるのか。映画の中でも、同じように、主人公は同じスタート位置に何度も戻されますが、先ほどまでの記憶がある主人公は毎回毎回、全く違う2分間を過ごします。時には2分間の短さにもどかしさを感じ、時には2分ごとに元に戻ることにホッとします。
 
もう一つこの映画の面白いポイントを伝えておきます。この手のSF映画でよくあるのは、タイムループするのは主人公だけのケースがほとんどです。周囲の人たちは普段通り時間が流れています。そして同じようにループしている人を見つかるとがストーリーが展開していきます。「リバー、流れないでよ」が特異なのは、貴船という結構な範囲で、大人数がタイムループしており、みんな最初にそれに気がつきます。多くの人物が何度も2分間を過ごすので、ストーリーはどんどん前に進んでいきます。
 
さて、あなたはこの映画がどんな展開をみせていくのか想像がつきますか?
 
実はこの文章は映画のご紹介なのです。
文章でやると、もう同じところは絶対に読まないですよね。
 
私の映画を観る前と、観た後の感想を簡単にご紹介します。
まず、私は2分間のタイムループだと、同じことが何度も繰り返されるのは飽きるんじゃないかと思っていました。ところがこれは綺麗に裏切られました。2分間は絶妙に色々とできる時間で、展開は予想の斜め上を行く感じでかなり自由自在です。
 
私の勝手な印象としてタイムループものは、話が壮大になりすぎて何だか怖いか、難しくなって話についていくのが大変という印象がありました。先ほども紹介した通りで、文字通りご近所から一切でないタイムループものなので安心して観ることできました。
 
あなたが少しでも観に行く気があるなら、はっきり言って展開を予想する必要はありません。そして、SFだからと言って状況を難しく分析する必要もありません。ただただ観ればわかる、笑える楽しい映画です。そして、きっと映画の貴船の旅館を中心とした世界に引き込まれていきます。
 
少しでも気になるという方には、早めに観に行くことをお勧めします。この映画はきっと今後、話題になっていくこと間違いないからです。私の予想ではなく巷ですでにそう言われてるので、SNSを開いて調べてみてください。そして上映されている映画館が少ないので、早めに行かないとずっと満員御礼状態になるはずです。
 
では、映画を観に行く準備はできましたか?
 
実はこの文章は、
あっ、もうお腹いっぱいですね。
 
 
 
 
***
 
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2023-06-29 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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