メディアグランプリ

更年期は自分らしさを見つける時期


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:なつなつ(ライティング・ゼミ10月コース)
 
 
「あら、暑がっているの私だけ?」20代の頃、同じ部署のお姉さまがクーラーガンガンの部屋でパタパタあおぎながら言っていたのを思い出す。
 
50代になった私は職場で同じことを言っている。
保育園勤めで、熱気ムンムンな子どもたちに囲まれていることもあり、暑くて暑くて真冬でも半袖で過ごすことが多く「半袖部」所属だ。
これが更年期ってやつか。
 
体にタイマーがついているかのように、50歳になりガクっと体調を崩した。
健康診断ではコレステロール値が急に上がり、薬を飲むことになった。
アップルウォッチには心房細動と言われ、こちらも薬を飲むことに。
左半身がしびれて人生初の救急車とMRIも経験した。
他にも歯が欠けたり、五十肩になったり、老眼鏡をつくったり、とにかく医療費がかかった年だった。
 
健康面もそうだが、美容面も下り坂だ。
白髪が増えて「奥さん」ではなく「おかあさん」と呼ばれたのがショックで染め始めた。
美容室ではカットとカラーで2~3時間かかり、費用が15,000円~20,000円する。それを月1回しないと根本の白髪がキラキラ目立ってくる。
 
更年期は脳が卵巣にホルモンを出せという信号を出しているのだが、一向にホルモンが出ない(加齢で出せない)ので脳がパニックになり、大量の信号を出し続けることで起こるのだそう。そのパニック状態の脳を誤魔化すのに運動が有効だと聞き、週2回のピラティスと月1回10km歩くノルディックウォークをしている。
 
朝起きると関節がこわばっていたり、歩きすぎた後は膝が痛かったり、重たい荷物を持つと2~3日肩や肘が痛くなったり……
明らかに関節や筋が固くなっているのでお風呂でのマッサージやストレッチも欠かせない。
 
顏のたるみが気になるので顏ヨガも始めた。
オンライン教室で、パソコンの画面に向かってタコチューの口をしたり、上を向いて舌を突き出したり、とても人様にお見せできない顔をしいて、自分でも笑ってしまう。
 
まぁ、とにかくお金も時間もかかる。
毎晩、寝るまでにやらないといけないルーティンがどんどん増える。
それでもbetterではなく、現状維持、もしくは老化のスピードを緩めるだけ。
 
女性ホルモンの偉大さを痛感しまくっている。
 
こうやって人生後半はどんどん下っていくのかと悲しい気持ちになっていたが「更年期は子宮に支配される人生から解放されて、本当の自分を生き始める時期よ」という先輩の言葉に目の前が明るくなった。
 
そうか。生理前後の頭痛や生理痛で月の三分の一は調子が悪かったが、それからは解放された。
高齢出産だからまだ子どもは中学生だが、子どもも随分手が離れ、自分のために使える時間が増えた。
 
母には「老後の楽しみに」なんて思っていたらあっという間に体が動かなくなるから、行きたいところは今のうちに行っておいた方が良いし、やりたい事は今から始めておいた方が良いと言われた。
 
同級生とも会うと同じようなことを話している。
人生いつどうなるか分からないから、食べたい物を食べて、会いたい人に会って、やりたい事はやろうと。
 
そして実際に語学学校に通い始めたり、資格を取って起業したり、ダンスを始めたり新しいことに挑戦する友人が増えている。
私も脳トレにこのライティング・ゼミを受講して文章を書くことで、毎週自分と向き合っている。
 
少し年上の先輩が筋トレをして、還暦にめちゃくちゃ引き締まった赤いビキニ姿をSNSにアップしていた。
その方は還暦になってからSUP(スタンドアップパドル)のインストラクターになり、今はロッククライミングを始めて足がすくむような高い崖を攻めている。
人生後半から色々なことに挑戦している仲間や先輩に刺激を受けて自分も何かやってみようと前向きな気持ちになる。
 
以前行った美術展で、とても力強い絵が印象深かった画家、塔本シスコさん。彼女は53歳から絵を描き始めたのだそう。
今から始めることで何かのプロになるのだって夢じゃないと思ったら少しワクワクしてきた。
 
たしかに更年期は体が急激に言うことをきかなくなって戸惑う時期だ。
だけれど、少しずつそんな自分と折り合いをつけ、出来ないことは周りに頼りながら自分の人生を歩み始める時期でもある。
 
そう考えると人生後半戦は下り坂ではなく、上り坂。
誰かのために生きるのではなく自分の人生を生きる、第二の人生の出発点。
思いっきり人生を楽しんで、若い人たちに勇気を与えられるカッコイイおばあちゃんになりたいと思う。
 
 
 
 
***
 
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2023-12-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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