メディアグランプリ

よし、この記事で天狼院書店に喧嘩売ることにした。大人こそ行くべき「〇〇〇」は、カメレオンだった!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:たぴおCAパパ(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
「いや、絶っ対っ行った方がいい!」
お酒のせいもあっただろうが、つい熱くなってしまった。友だちが数日前に家に遊びに来た時のことだ。大人こそ〇〇〇に行くべきだ! というのを、あの5時間のなかで最も感情的に話してしまった。赤ちゃんがお腹にいるという報告を受けたときに言った「おめでとう」よりもだ。
 
すべては、妻の問いかけから始まった。
「一緒に子育て広場行かない?」
というもの。現在、私は育休中の身。働いている時よりは、時間的に余裕がある。けして、興味があったわけではなかったが、断る理由もないので行ってみることにした。
 
私が大人こそ行くべきだと思う〇〇〇は、その子育て広場に向かう途中にある。ついでにと立ち寄っただけなのだが、衝撃を受けた。なぜなら、その場所は7つの顔を持っているカメレオンだったからだ。
 
7つの顔
① お小遣いをくれるばあちゃん家のような場所
② もれなく精神安定剤を配布してくれる薬局のような場所
③ 常に「初めまして」の街コン会場のような場所
④ 宿題を出してくれる学校のような場所
⑤ 現実世界に存在するクラウドストレージのような場所
⑥ 布団しき担当がいる旅館のような場所
⑦ 予約さえしておけば、順番がきたら教えてくれるごはん屋のような場所
 
そんな場所あるわけないだろ! と思われるかもしれないが、全国各地に間違いなく存在する。そこに行けば、もれなくあなたも得をする。
 
それがどこかというと、
 
それは……
 
 
 
 
 
 
図書館だ。
 
「なんだ、図書館かい」と思われた方も多いだろう。
 
そして、
行くのが……
探すのが……
返すのが……
など、とにかくめんどうくさいというイメージをおもちではないだろうか。実際、私もそうだった。
 
ここから図書館の魅力について書いて、そのイメージを覆していこうと思うのだが、私の頭の中の天使が問いかけてくる。
 
「天狼院書店って、本屋さんでしょ? そこの課題投稿で、本を読みたいなら本屋に行かずに図書館に行けって書いていいの?」
 
と。
 
「おいおい、忖度して書きたいことも書けないライティングゼミじゃ、ポイズンだろ!」
 
と悪魔が天使を怒鳴りつける。
 
2人の意見にしっかりと耳を傾け、私は覚悟を決めた。
 
「よし、この記事で天狼院書店に喧嘩を売ることにする」と。
 
なんて書いてみたが、天狼院書店のコンセプトは
 
「本」のその先の体験を提供する書店
 
である。本を売ることだけに特化しているのであれば、図書館は敵と考えてもおかしくないが、シルク・ドゥ・ソレイユになると言って始まった書店なのだ。気をつかうことなく、書きたいことを書くとしよう。
 
図書館って実は……7つの顔を持っている!
 
実は……①
なんといっても図書館の1番の魅力はコレ! 
 
「無料」
 
毎月買っていた本を、買わなくても読めるなんて、プレゼントをしてくれているのと変わらない。結果、お金が浮くのだから、「本なら買ってあげるよ」っておばあちゃんに、お小遣いをもらうような気分だ。
 
図書館って実は、お小遣いをくれるばあちゃん家だったのだ。
 
実は……②
私は育休パパの身なので、子どもと絵本を読む時間を大切にしていきたい。ただ、絵本なんて何回も読むわけだから、買うとなったら絶対に失敗したくない。そうすると、有名なものしか読まなくなりそうだ。
 
しかし、無料で借りられるということは、おもしろいかどうかを気にする必要がなくなる。かたっぱしから気になるものを借り、おもしろくなければ返せばいい。おもしろかったら、また借りてもいいし、自分の家用として買ってもよい。無料とは、そういうことだ。
 
これはいうなれば不安を消してくれるお薬である。
図書館って実は、もれなく精神安定剤を配布してくれる薬局だったのだ。
 
実は……③
全国の図書館の平均蔵書数は10万冊を超えるらしい。こんなの一生かけても読めない本ばかりだ。逆にいうと、何回行っても初めての出会いがあるということになる。
 
わくわくする出会いを求めてそこに行けるなんて、街コンへ行っていた時の気持ちを思い出してしまう。しかも街コンとちがって「お久しぶりです」なんて気まずさもない。
 
図書館って実は、常に「初めまして」の街コン会場だったのだ。
 
実は……④
本を読みたいと思い、買ってきても机に置いたが最後。いつまでも読まずに本棚に眠ってしまう、という経験をしたことがある人は少なくないだろう。そんなの原因は、はっきりしている。「読まなきゃだめだよ」と言ってくれる人がいないからだ。みんな優しすぎるのが悪い。
 
しかし、図書館は言ってくれる。「2週間以内に読むんだよ」と。返却期限があれば、そこまでに頑張ろうという目標ができる。「ここまでにやれば、先にやっても後でやってもいいからね」というのは、小学校の夏休みの宿題のようだ。
 
図書館って実は、宿題を出してくれる学校だったのだ。
 
実は……⑤
私は場所を取るのが嫌だから、読んだ本は定期的に売っている。本を家に入れては出してしているのだから、やっていることは図書館で借りてくるのとほとんど変わらない。お金がかかることと期限があることは違うが。
 
そう考えると、図書館は自分の本棚のように思えてくる。しかも、自分が読みたいと思う本をどれだけ置いてあっても、自分が住む部屋は全くせまくならない。これは、スマホのデータをクラウドストレージに保存しているのと似ている。
 
図書館って実は、現実世界に存在するクラウドストレージだったのだ。
 
実は……⑥
 
やはり、図書館と聞くとめんどうくさいイメージが強いのではないだろうか。しかし、行ってみると意外とそんなにめんどうくさくない。
 
私が行っている図書館では、予約さえしておけば借りたい本を1か所にまとめて用意してくれるのだ。これは、旅館で夕食を食べに行って、好きな時間に部屋へもどってきたら、布団をしいておいてくれるサービスと似ている。
 
図書館って実は、布団しきがいる旅館だったのだ。
 
 
実は……⑦
いくら予約で準備してもらえるといっても、人気の本は、人気のごはん屋のように順番待ちがある。「いつまで待てばいいんだ」とイライラしそうだが、図書館はサービス精神あふれるごはん屋みたいな所だ。自分の順番が来たら、電話やメールでお知らせしてくれるのだから。
 
図書館って実は、予約さえしておけば、順番が来るまで好きなところで待ってOKのごはん屋だったのか。
 
 
今週末のお出かけは図書館へ
 
ここまで図書館の魅力を7つの顔から紹介してきた。たしかに某有名ショッピングサイトの「大きい河」と比べると、スピード感や検索の容易さ、所蔵数、家まで届けてくれるサービスで劣るのは明らかだ。
 
しかし、これだけの魅力があることに気づきながら使わないのと、気づいていないのでは大きな差があるだろう。実際、私も図書館の魅力に気づかずに生活してきた大人の一人だ。だから伝えたい。大人こそ図書館に行こうと。
 
私の通っている図書館と同じ顔をもっていない図書館の可能性もあるが、必ず皆さんの住む町にも図書館があるはずだ。
 
今週末、もし時間があるなら、図書館に行ってみるのはどうだろう。現実世界に存在するクラウドストレージのような場所で、優しいおばあちゃんが、精神安定剤をもって、今日もあなたが来るのを待っている。
 
 
 
 
***
 
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2024-05-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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