秋の体と肌は、カラカラのスポンジ
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
記事:岡安文江(26年9月ライティングwithAI)
私は漢方未病専門薬剤師として活動しています。
10月8日から始まる「寒露」。秋が深まり、朝晩の冷え込みが増してくる頃です。
昼間は暖かいのに、朝晩は肌寒い。寒暖差が大きい時期です。
寒暖差が大きいと、体温を調節するために、体への負担が増え、氣(漢方では、体の生命活動をさせるエネルギーと考えています)を消耗しやすくなることがあります。
この氣が不足すると、疲れやすい、やる気が出ない、肌のたるみなどの不調や、インフルエンザや、コロナなどの感染症にかかりやすくなることがあります。
特に今年はインフルエンザの流行が早く、子供たちの間では手足口病が流行り、普段ならかからない、大人がかかるケースが多いので、早めの対策が必要です。
そして、寒露の時期にもうひとつ気を付けたいのが、乾燥です。
秋の体と肌はカラカラのスポンジ。
夏の疲れや発汗による水分不足が残ったまま、乾燥した空気にさらされると、肌や喉の乾燥、空咳、鼻の不快感、便秘、ちりめんジワなどが気になることがあります。
まさに、カラカラのスポンジ状態です。
漢方では、体を潤す体液を「津液(しんえき)」と呼びます。
不足している津液を補って、潤いを保ち、補ったものを体全体に巡らせ、カラカラのスポンジ状態になっている細胞に、潤いを届ける養生が必要です。
乾燥しているなら、水をたくさん飲めば良いのでは?と思うかもしれませんが、
水をたくさん飲んでも、細胞に保持できなければ、おしっこで出て行ってしまうだけです。
カラカラのスポンジに水を加えると、水分を含んだスポンジになりますが、絞るとスポンジの水分は抜け、乾燥したところに放置しておくと、またカラカラのスポンジに戻ってしまうのと同じです。
では、カラカラのスポンジに水分を保持させるためにはどうしたらよいのでしょうか?
潤いを補うだけでは足らないのは、先ほど説明しました。
そこで必要なのは、消耗してしまった氣を補うことです。
氣には食べたのものから、津液を生み出し、全身に巡らせ、体内の水分バランスを整える働きがあります。
津液を補うだけでなく、氣を補ってあげ、全身に巡らせることによって、水分を保持できるようになるのです。
スーパーで買える食材で、寒露の養生
特別な生薬を用意しなくても大丈夫。
身近な食材から始めてみましょう。
- 白きくらげと骨付きの鶏肉のスープ
私自身、このスープを食べた翌日は肌がプルプルで、気になっていた空咳も良くなりました。
白きくらげは、薬膳では潤いを補う食材として用いられます。
鶏肉は氣を養う食材のひとつ。
- 山芋・長芋入りの味噌汁
山芋・長芋は薬膳では気を補い、脾胃を元気にする食材。
味噌も毎日の食事にとりいれやすい発酵食品。山芋・長芋を味噌汁に入れるだけで、手軽な一品になります。
- 鮭ときのこの鍋
鮭は、薬膳では氣を補い、体を温める食材とされています。しいたけなどのきのこ類も、気を養い、胃腸を支える食材として親しまれています。
大切なのは、特別なものを食べることではなく、季節と自分の体に合った食べものを食べ、毎日の食事で栄養と水分をきちんと補うことです。
また食事だけではなく、
しっかり寝て、氣を養う。
散歩などの軽い運動で良いので、運動をして、氣と津液を全身に巡らせる。
言葉にすれば、とても簡単なこと。
でも、忙しい現代人にとっては、毎日続けるのは、なかなか難しいですよね。
では、どうすれば習慣にできるのでしょうか?
それは最初から頑張りすぎないこと。
いつもの味噌汁に山芋・長芋を加える。
寝る時間を少し早める。
買い物のついでに歩いてみる。
特別なことを始める必要ありません。
若い頃は、特別なケアをしなくても、肌がきれいで、元気に過ごせます。
でも、年齢を重ねると、体の変化を感じることも増えてきます。
だからこそ、年齢を重ねるほど、日々の養生が必要になります。
食事、睡眠、運動。
どれも特別なことではありせん。
毎日の小さな積み重ねが、これからの健康や美しさを支えてくれます。
私自身も、早寝や運動は何度もできない日がありました。
できない日があっても、自分を責めずに、また始めればよいのです。
やめてはまた始める。その繰り返しで、何とか続けてきました。
完璧を目指さず、自分のできる範囲で続ける。
そうしているうちに、いつしか習慣となり、特別頑張らなくても当たり前にできるようになっていました。
続ければ、体が応えてくれます。
51歳になった今、最近受けた肌の検査では、同年代の中で上位10%に入る美肌の持ち主ですと言う、うれしい結果でした。
また、風邪やインフルエンザにもここ数年かかることなく、元気に過ごせています。
秋の体と肌はカラカラのスポンジ。
だからこそ、食事で潤いを補い、氣を養い、体の巡りを整えて行きましょう。
カラカラのスポンジに、もう一度潤いを。
この秋から、できることをひとつずつ。
冬を健やかに、そして美しく迎えるために養生を始めてみませんか?
≪終わり≫
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