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【平成4年生まれの主張】私たちはそろそろ、「ゆとり世代」であるということにもっと自信を持ってもいいんじゃないか?《川代ノート》


*この記事は、「ライティング・ゼミ」で文章の書き方を学んだスタッフが書いたものです。

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「ゆとり世代」と呼ばれることに何の違和感も抱かなくなってから、どれくらいの時間が経ったでしょうか。

わかりません。ただ、気がついた時には、私は自分が「ゆとり世代」であると認めるようになっていました。嫌悪感も抱かないようになっていました。諦めのようなものが、自分の心の中に漂うようになったのです。自分が「ゆとり」を感じているといないとに関わらず、平成四年生まれの私はとにかく「ゆとり世代」という世代に分類される。そして大人からすれば、ゆとり世代イコール、頼りにならない若者なのだ、ということも徐々にわかるようになってきました。
それは仕方がないことです。私はどうあがいても一生ゆとり世代ですし、今後どう頑張ってもゆとり世代でなくなることはないのですから。

子供の頃はもちろん、自分がゆとり世代だなんて思ったことはありませんでした。自分が「ゆとり教育」というものを受けているのだということすら、認識してはいませんでした。週休二日でしたし、先生もそれほど厳しくはなかったし、教科書もそれほど分厚くはなかった。でも私に「あなたは今ゆとり教育というものを受けているのよ」と言ってくる先生もいなかったし、親もいなかった。だから今自分が受けているこの教育は、これまでの日本人も同じように受けてきたものだと思いこんでました。自分がゆとり世代だと自覚するようになったのは、私が大学生になったくらいの頃からだったと思います。

「ゆとり世代が社会に出るようになる」

そういう言葉が話題になるようになりました。ゆとり第一世代と呼ばれる私の五つくらい上の人たちが大学を卒業する頃だったと思います。ゆとり世代が社会人になる、どうなるんだ、最近の若者は、と「ゆとり世代」に関する様々な話題がでてくるようになりました。

ふうん、ゆとり世代なんて人がいるのね、と思いました。はじめのうちは。どうやらゆとり世代という困った人たちがいるらしいということしか認識していませんでした。特に興味がなかったので、別に注目することもなかったのですが、だんだんと、それというのがどういうものなのか、わかるようになってきました。

「ゆとり世代の問題行動」
「打たれ弱い……ゆとり会社員の特徴」
「ゆとり部下に泣かされる……」

じわじわと、ゆとり世代というものはどうやら、ある種の「社会問題」であり、「ダメな若者」の典型であり、そして多くの大人たちは「困った存在だ」と思っているらしいということを、理解するようになってきました。

「ゆとり世代」と検索するだけでも、見事にありとあらゆる特徴が出てきます。

・打たれ弱い
・失敗を恐れる
・自主性がない
・何事に対しても受動的
・指示待ち人間
・仕事よりもプライベート重視

なるほど、どうやらゆとり世代というのはたしかに、今後社会で働いていくには困った若者であるようです。

けれど、実は私は、そこまでゆとり世代が社会問題化してきているにも関わらず、自分が当のゆとり世代であるとは思っていませんでした。こういうことを言うと、「そういうところがゆとりなんだよ」と言われてしまいそうですが、私自身、平成四年生まれの私もゆとりなのだと自覚するようになったのは、自分が働く立場になってからだったのです。
自分がゆとりに含まれると、本当に気がついていなかったのです。だって、自分はそれほど「ダメな若者」だなんて思っていなかったし、親世代の人との違いもよくわからなかった。私の周りには優秀な学生がたくさんいたし、とてもゆるくて怠惰な学生など見受けられなかったのです。それどころか、大学に入学したての頃なんて、私よりも優秀な人だらけで焦ったくらいでした。

やっと自覚した頃には、「ゆとり社員」の問題が多く噂されるようになってからでした。
ゆとりゆとり、とやたらゆとりというワードが出てくるようになって気になって、ふとネットで検索したのです。

すると、平成4年、1992年生まれの私はドンピシャゆとり世代であることがわかりました。

あれ? 私、ゆとりなの?

びっくりしました。まさか自分がゆとりだなんて。私が「打たれ弱くて」「失敗を恐れる」「自主性のない」ダメな若者なのだ、と言われている気がして、なんだか恥ずかしくなりました。そういうすぐに傷ついてしまうところこそが、ゆとりなんだよ、とでも言われそうですが。

辛い辛い就活を乗り越え、大学を卒業し、就職し。
その後、よく言われる「少なくとも3年は働け」というルールを無視してその就職した会社も辞め、今私はこうして天狼院書店というちょっと風変わりな書店で働いているわけですが。

社会に出て2年目になった今でも、私は、「ゆとり世代」と呼ばれ続けています。
初めの頃は大人たちから「ゆとり」と呼ばれることに嫌悪感を抱いていたものの、今となっては、もう反発心も持たなくなってきました。違和感もなくなってきていました。

数ヶ月前にやっていたドラマじゃないですが、本当に「ゆとりですが、なにか?」という気分でした。

だって、ゆとりなんです。私はゆとりです。どうあがいても、ゆとりなんです。私は団塊の世代になれるわけでも、ましてバブル世代になれるわけでもありません。景気がよかった時代を知らない若者、1992年生まれの「頼りない若者」です。

この前、久しぶりに祖父に会った時には、こんなことを言われました。

「最近の若い人っていうのは、どうなんだ? ちゃんとしてるのか? ちゃんと、将来のこと、考えてるのか?」

きっと、祖父は心配しているのだろうと思いました。現役の頃は警察官をやっていた祖父です。正義感が強いので、日本の将来を心配することもあるのでしょう。

私はそう言われたとき、ああまたか、と思いました。別に反発しようとも思いませんでした。
だって、私はゆとりだから。ずっとゆとりとして生きてきたから。これからもゆとりだし、ずっとゆとりとして生きていくんだから、反発しても仕方がない。何も変わらない。どうしようもない……。

仕方がない、無駄、何しても無駄、大人は、社会は、何も変わらない……。

でも、そこまで考えて、ハッと気がついたんです。

あれ、これこそが、よく言われる「ゆとり世代」的な考え方じゃないか、と。

問題がある。自分の目の前に壁がある。高くて分厚い。たとえ拳で殴ったって壊れそうもない。
叩いたら拳が割れるかもしれない。骨にヒビが入るかも。手が使えなくなるかも。ご飯食べる時、お箸握れなくなるかも……。

そうして、先の先の先まで、想像して、それで、何も挑戦することもないまま、諦める。だってどうせだめだから。何も変わらないから。

想像の中で終わらせて、完結させて。諦めがいいといえば聞こえはいいけど、でも、本当はチャレンジしてダメだってなるのが怖いだけ。
傷ついて、泣いたら、恥ずかしい思いをしたらかっこ悪いし……。

そういう癖が、できているんです。いつの間に。知らない間に。

私たちは、いや、もちろん、そういう人だけでないことはわかっていますが、あえて、私たちゆとり世代は、と言わせてもらうならば。おそらく、「ゆとり世代はこうだ」とか言われ続けている間に、はじめは抱いていた反発心も失い、反発するのもめんどくさくなり、だったらもういいや、それならみんなが言う通りに、それに合わせて行動しとこうみたいな、楽な方に自然と思考が行ってしまっているんじゃないかと思うんです。

本当は、違う。
本当は、そんなんじゃない。
本当は、私、もっと頑張れるよ。頑張りたいよ。

そう言いたいのに、変に空気を読んでしまって、言えない。もしかしたら、私がゆとり世代である方がずっと、都合がいいんじゃないか。みんな、もしかしたら、ゆとり世代でいてほしいのかもしれないし、と。

嫌悪感を抱くのにも疲れていると、どうも、何もする気が無くなってきて、だんだんと、ゆとり世代であることを理由にしたくなってくる。それを理由にしていると楽だと気がつく。自分がダメなのは、「ゆとり世代だから、しょうがないじゃん」みたいに、言いたくなってくる。

そんな思考回路の癖ができてしまっているのだと思います。私には。私たちには。

いい意味でも、悪い意味でも、諦めグセのようなものができてしまっていて。どうしようもなく、もう、自分のことを主張するのが怖い。

だからこそ私も、もうめんどくさいから、違和感を覚えなくなってきていたんです。「ゆとり世代」と呼ばれることに。

そのことに気がついたとき、どうしよう、と思いました。

「あのね、じいちゃん」

でも、もうやめよう、と思いました。

「今の若い人って、実は、ちゃんとしてるんだよ」

反発するのはめんどくさいし、伝わらないかもしれない。

「案外、将来のことちゃんと考えてるし」

たとえここで私が、祖父に反発したところで、社会は何も変わりません。

「いい意味で冷静っていうか、客観的な目線を持ってる」

でも、言わなきゃ、と思ったんです。

「大丈夫、だから」

反発する心を持たなくちゃ、と。

嫌な気持ちや、辛い気持ち、なんだあいつ、とか、そういうひとに対するネガティブな感情は捨てるべきだと思いがちだけれど、私は、それは絶対に捨てちゃダメだ、と思います。
ネガティブになっちゃだめだ、なんて、そんなことはない。絶対にない。むしろ、もっともっと、ネガティブになるべきだと思う。
ときには、反発しなければ、何も変わらない。嫌だ、と思う気持ちがなければ、自分が前に進むこともないんじゃないかと、そう思うんです。

きっと祖父が接する「ゆとり世代」は、現実には私とか孫くらいのもので、それ以外の「ゆとり世代」の情報はきっと、ニュースやテレビから手に入れている。メディアのバイアスがかかった目で、街行く「若者っぽい人たち」を見る。彼らは、スマホをいじって、猫背で歩いている。あんな、歩きスマホなんかして、大丈夫か、やつらは、と思う。

でも、大丈夫です、と言える機会を、私たちは持っていない。

私たちが大丈夫だと、彼らを安心させる手段は、態度で表すしかなくて、でも態度で表すのは面倒だから、結局なんかもういいや、っていう感じになる。

でも、それじゃあもったいない。もったいなさすぎる。

私たちは、「ゆとり世代」として生まれたからといって、別に頭が悪いわけじゃない。学力が落ちたとか言われますが、読み書きもできるし、起業しているひとも、作家も、アーティストも、たくさんいます。
別に、ゆとり世代が、他の世代よりも優秀だ、というつもりはありませんが、だからといって、他の世代よりも劣っているということも、ない。

私たちは、ただ同じような時間に生まれ、同じような教育を受けた、人間の集合体にすぎません。
得意なこともあるし、苦手なこともある。好きなものもあるし、嫌いなものもある。
それだけのことです。別に引け目を感じる必要なんかこれっぽっちもない。

それぞれの個性があって、未来が明るくて、ネットに強い、「若者」です。これから社会にはばたく、若者なんです。

だから、私たちはそろそろ、自分が「ゆとり世代」であることに、もっと自信を持ってもいいんじゃないでしょうか。

引け目を感じることなく、自由に、自分はゆとり世代だと、胸をはって言えるようになっても、いいんじゃないかって、そう思うんです。

私の周りには、面白いゆとり世代がたくさんいます。当然のことながら、ゆとり世代として生まれた私の友人の多くは、同世代のゆとり世代です。
でも、みんながつまらなかったり、今後の日本の未来を脅かす人間だなんて、到底思えない。むしろ、彼らがこれから大人になったら、どんな面白いものが生まれるんだろうと、想像しただけでわくわくしてくるくらいです。

今、そんなすばらしい世代に生きているというのに、周りから、大人から、社会から言われる印象に左右されて、「ダメな若者」に成り下がるなんて、到底、私にはできそうにありません。

大丈夫。
大丈夫。
大丈夫。

大丈夫ですから。

 

 

別に私はゆとり世代の代表でもなんでもないけれど、24歳の、一書店員でしか、ないけれど。
平成四年生まれの主張として、一言、言わせてもらいます。

えー、コホン。

 

ゆとり世代は、最高です。

 

胸をはって言える。
いや、というよりも、胸をはって言えるように、ならなくちゃいけないのかもしれません。

 

さてさて、打たれ弱くて、自主性に欠けていて、失敗を恐れてしまう、ゆとり世代の私は。
明日の未来のために、今日も一生懸命、がんばります。

 

 

***
この記事は、「ライティング・ゼミ」で文章術を学んだスタッフが書いた記事です。
お客様でも、「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、店主三浦のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

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2016-11-27 | Posted in チーム天狼院, 川代ノート, 記事

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