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メディアグランプリ

副業解禁で、恋愛マスターになりました。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【9月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:鷹野サヤカ(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
現在私は、妊娠8ヶ月目である。
会社では責任のある仕事を全く任されなくなった。
私の後任はちゃんと決まってしまっている。だから、会社に行ってもやることがなくて、デスクの前でぼんやりしている。そんな感じで妊婦はどんどん会社からフェードアウトしていく。あと1ヶ月で産休に入るのだ。
あまりにホワイトな妊婦への扱いはありがたいとは思うのだけど、自分がもう会社からは必要とされていないような気がして、だんだんと寂しくなってしまった。
それに、これから産休に入ってから自分でお金を稼ぐ手段がないのは、まるで自分が一人前じゃないような気持ちになる。私はお金が大好きで見栄っ張りだから、お金がないと精神的にきつい。服、コスメ、美容院、バッグ、エステ、化粧品など、そんなに高いものが欲しいわけじゃないけど、やっぱりお金がかかる。
「我慢しなよ、お母さんになるんだから」っていうのは、わかるんだけど……。
あまりに会社で暇だったので「副業解禁」というネット記事を眺めていた。
「妊婦でも、小遣い稼ぎぐらいできないだろうか?」
と思い、記事で紹介されていたクラウドソーシングの「ランサーズ」に登録した。アンケートに答えたり記事を書いたりするとお金がもらえるのだ。土日や夜の時間を使って、コツコツと文章を書き始めた。時給にしたら400円ぐらいだろうか……。
そうしているうちに、自分の忘れていた夢を思い出した。
「自分で書いた記事を、みんなに読んでもらいたい」
でも、一体私に何が書けるというのだろう?
そこで目に留まったのが「恋愛記事を連載したい方、大募集」というプロジェクトだった。
私は昔から、雑誌やWEBの恋愛記事が大好きだった。恋愛指南本を買いあさり、合コンのテクニックや告白されるコツ、などといった記事を学生の頃から読んでいた。既婚者になった今でも面白くて読んでしまう。
人に恋愛のアドバイスをするのも大好きだ。
しかし最近は、アラサーにもなると友人達はそもそもアドバイスは求めていない。話を聞いて欲しいだけの場合が多いので、わざわざ一般論じみたアドバイスをすることはしなくなった。ちょっぴり寂しいけど。
それを、なんとお金をもらって、恋愛について語れる場所を作れるなら、楽しみで仕方がない。私はそのプロジェクトに応募した。
そこでプロジェクトの管理者に「恋愛のHowTo記事を書いて欲しい」と言われた。ライティング初心者のくせに、恋愛ネタなら何でも任せて! と思っていた。既に恋愛マスター気取りである。
しかし「遠距離恋愛を長続きさせるにはどうしたら良いか?」とか「イケメンが浮気する理由30選!」を5000字や8000字で書くとなると、初心者ライターには結構つらい。
しかも、最終的にはコピペチェックという関門がある。
コピペチェックというのは、文章がネット記事の転職ではないか、語尾をちょっと変えただけではないか? を自動でチェックするツールのことだ。
私は断じてコピペをしていないのに、何度もコピペチェックに引っかかる。書き直しても、それでもコピペチェックに引っかかってしまう。編集者にも「コピペしてないか再確認してください」と怒られる。なぜだ?
もしかしたら、私の頭の中がすでに、恋愛HowTo記事で出来ているのでは?ということに気が付いてしまった。マニュアル本や記事を読み漁った恋愛マスターあるあるである。
だから何回書いてもコピペ認定されてしまう。つまり私には、圧倒的にオリジナリティが足りていない。「遠距離恋愛で浮気されるのを防ぐには、連絡をマメにとろう!」みたいな、至極当たり前のことを言っているからだ。正直、なんてつまらない記事なんだろうと思った。
しかし、私の記事だってターゲットである「遠距離恋愛を始めたての人」なら役立つはずだ。恋愛玄人に向けた話ではないから、尖った意見でなくてもいいのですよ。と編集者に言われて納得した。
そして、何度も書き直した末にやっとコピペチェックを通過し、私は原稿料をもらえることになった。
金額は5000円。ただし、時間から数えてしまうと時給300円程度になってしまう。ずっと原稿を書いていて腰が痛くなった私は、整体に電話をかけた。もらった5000円はそのまま整体代になって泡のように消えてしまった。
それでも整体を受けていて体はすっきりしたし、心の中は充実感でいっぱいだった。
「誰かのために書く」というのは、楽しい。
会社から干されかけている私に「恋愛記事を書く」という副業はちょっとした楽しみと自己肯定感をくれた。おせっかいに後輩にアドバイスをしたくなるオッサンの気持ちがよくわかる。人に役立つ記事を書くのは楽しい。
もうちょっと副業、続けてみようかな。
これからの人生で、私のオリジナリティが出せるネタが湧いてくるかもしれない。
その時のために、文章力を磨いて準備しておきたいと思っている。

 
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-09-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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