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チーム天狼院

大学生の男は、なぜ飲み会であそこまで体を張って笑いをとりにいくのか?【「男はバカな生き物」の本当の理由を、女の視点から考える】《川代ノート》


男の笑

スタッフ川代です。

 

なんで男の子ってあんなに笑いにこだわるんだろうなぁ。

 

それがずっと、入学以来から疑問です。
中高女子校で男の子と接することがないまま大学に入って、男の子と話したり遊んだりする機会も増えて。サークル、授業、バイト、留学での飲み会で、命をはって笑いを取りに行く男の子たちを、いつも不思議な気持ちで見ていました。

 

女子校では、箸が転んでもおかしい年頃ということもあって、何をやっても楽しくて。とにかくくだらないことで笑い合う、という感じで、笑いの質はそんなに高くなかったと思います。沸点が低いというのか。

けれど、大学に入って気付いたのは、男の子たちは、笑いに厳しい!私自身は笑えることを話しても、すべらない話レベルで面白くないと認めてくれなかったり。男の子の間で評価し合うときも、「あいつつまんねーからな」とか、「あいつはマジで面白いやつだわ」とか。笑いのセンスがあるかどうかで、尊敬できるかできないか判断している人が意外と多いように感じていました。たかが笑いのクオリティじゃないの、なにもそこまでして笑いにこだわるなんて…と、飲み会でどんちゃん騒ぎしたり脱いだりしている彼らを横目に、ちびちびお酒を飲むことも少なくありませんでした。

 

みんなに人気があって、中心人物で、いつも全力で笑いをとりにいっている人と、飲み会のあとふと二人で話す機会がありました。二人で話すと落ち着いていて、ちっともギャグを言わないし、声が枯れてるしなんだか疲れてるようす。 はぁ…とため息をつくので、そんなに疲れるならもうあんな体張らなくていいじゃん、自然体でいなよ、と私が言うと、

 

いや、たしかに疲れるけど、俺が体張って笑いとることでみんなが喜んでくれるならそれでいい。それが俺のやるべきことだから

 

と言われ、いやいやそんなに追い詰められてたの?誰もそんな疲れてまでやってほしいと思ってないんじゃないかなあ、なんじゃその変な笑いにたいする哲学は? と内心つっこみを入れてしまいました。 どうやら彼らはみんなが笑ってくれることによって、自分の承認欲求が満たされるようす。という仮説をたてると、いろんなことに辻褄があいました。

男の子のコミュニティにヒエラルキーらしきものが存在するとすれば、みんなの笑いをとれる人、「面白いヤツ」認定される人が上にいける確立はかなり高い。小学校のクラスでも、人気のある子は明るくてギャグをたくさん言う子とか、みんなをいじるのがうまい子だったりしますよね。

それと同じで、自ら周りをいじったり、自らいじられにいったり、笑いを作れる人は尊敬されること、憧れられることが多いように思います。笑いにクオリティーを求めるので、自分のギャグセンスにも厳しいし、自分以外の人のユーモアにも厳しい目で評価したり・・・。

女子の目からすれば、むしろものすごく下らないことで大爆笑してしまう人とか、いつもニコニコ笑っている人の方が好印象だったりするのですが、男の子によっては「面白い」ことへの果てなき探究心を持っているようです。

けれど友人を見ていると、社会人になると落ち着く人はやはり多い印象です。バカ出来るのも学生のうちだけ、というように、仕事をはじめて自立した大人が大騒ぎして笑いをとりにいくというのは、それほどないように思います。まだ学生の私は、想像するしかないのですが。

 

なんで学生って、あそこまで笑いのセンスを追究するんだろう。

その疑問を解決するヒントが、ふっと突然、就活中に見つかりました。
それは、笑いのクオリティ、「面白いこと」にこだわる人ほど、「一流企業」を目指す人が多い!ということ。

 

不思議なことに、私の周りでは、本当にそんな傾向があったのです。面白くなりたいと思っていたり、飲み会の場を盛り上げたい人ほど、有名企業とか一流企業を目指し、バリバリ働きたいという闘志が感じられる。逆に、それほど面白さに拘らない人ほど、ワークライフバランスとか、プライベートの時間を確保したいとか、好きなことを続けたいというタイプの人が多いのです。

 

ああ~、なるほど、と思った瞬間でした。

生物学的にも、男性と言うのは戦いたい生き物。現代においては、「仕事」というのがその「闘うこと」「他の雄と争うこと」に匹敵し、「一流企業で働く」というステータスは、いわばライオンのたてがみのようなものなのです。そういう本能がある以上、男性は充実した仕事をしているかどうかによって、他の男性と競争し、自分の王者としてのレベルはどれくらいなのか、図ろうとします。それがステータスによるものなのか、それとも実際の仕事の充実度とか自分の満足度によるものなのかは人それぞれだと思いますが、いずれにせよ「仕事」が一種の競争ツール、男性コミュニティでの評価ツールになっていることは間違いありません。

 

しかし、学生には「仕事」がない。勉強があるし、遊びもあるし、サークルも、バイトも。学生同士ではお互いの仕事ぶりははっきりと見えませんし、立場も定まっていないので、評価基準がありません。そこで、登場するのが「面白さ」なのです。

感覚として「面白いやつは仕事が出来る」というイメージがあるのかもしれません。私は生物学や心理学をきちんと勉強したことがないのでわかりませんが、お互いの評価がしにくい学生にとってでも、もし、コミュニティの中にいたら、なにかしら判断基準がほしいのかもしれない。

お互いどんな立場にいるか、ということは、無意識的に、本能的に、誰でもしてしまうのではないかと思います。人が自分の仲間として認識できる数は最大40人ともいいますし、一人一人の人間性を深く知るのには時間も手間もかかる。そんなときに出てくるのがこの「笑いのクオリティー」なんじゃないか、と仮説をたてました。

よく言う「男はバカな生き物」というのは、ある意味男性にとってはプライドであり、ステータスなのかもしれません。

 

なので、笑いのセンスに拘る人ほど、男としてプライドが高く、仕事に熱中する。
笑いのために体を張ることもないような人ほど、それほど見栄を張らず、プライベートも大切にする。

こんな傾向があるような気がします。

 

でもさっきも言ったように、女性からすると、話がすごく面白い人とか盛り上げ役の人より、下らないことで一緒にふざけてくれる人の方がずっと人気があるように思いますが・・・。はあ、男性はよくわかりません。結局女性と違って、多くの男性にとっては、モテより仕事、なのかもしれないですね。

まあ、この記事のことは、あくまで私の仮説にすぎませんけれど。

でも、「男ってほんとバカよね」と思ってしまう行動にこそ、真意が隠されているのかもしれない。本性が見えてくるかもしれない。なんで?と思って考え続けていると、なにか「ピン!」がくるときがくるかもしれない。

世の中、目をひんむいて、かっぽじって、ななめ下から見ていると、本当に面白いことだらけです。

 

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2014-06-27 | Posted in チーム天狼院, 記事

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