READING LIFE
2013-02-26
『ネバーエンディング・ストーリー』《READING LIFE EXTRA》
フジテレビの月9ドラマ『ビブリア古書店の事件簿』の第一回目をふと観たときに、とても懐かしい曲が流れておりました。
それが、こちらです。
映画『ネバーエンディング・ストーリー』の主題歌でもあるので、皆さんも聴いたことがあるのではないでしょうか。
その曲を聞いて、無性にその映画が観たくみてみると、それがとてつもなくよかった。
小さい時に観ていたときは、何気なく観ていたんですが、あの映画、とても奥が深いことを言っているのだと、今観るとわかりました。
主人公の少年は『ネバーエンディング・ストーリー』という本と出合い、その本を読むことによって、その本の中の世界をアトレイユやファルコンなどの登場人物たちと共有していくことになるのですが、実は、この本は現実世界とリンクしているのです。
本の中の世界、ファンタージェンは、現実世界の人々が想い描く「夢」で出来ている。
けれども、「夢」を想い描く人が少なくなってきたために、ファンタージェンは「虚無」によって、破壊されようとしているのです。
まるで、現代の日本社会を投影しているかのようです。
結局は、ファンタージェンの命運を握るのは、その本を読んでいる、リアルの世界の少年ということになるのですが、まさにそうなのではないでしょうか。
我々は、本を読みます。
小説でも、マンガでも、ビジネス書でも何でもいいのですが、本を読んで「面白い」と済ませてしまうことが多い。
けれども、本当は、それを読んだ我々が、どう「アクション」するかがとても重要で、『ネバーエンディング・ストーリー』はそのことをメタファーとして我々に伝えてくれます。
そういった意味で言うと、実に奥の深い名作だと思います。
DVDになっているので、ぜひ、観て頂ければと思います。
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2013-02-26 | Posted in READING LIFE, READING LIFE EXTRA