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3ヶ月の航海を、決して後悔させる訳にはいかない《『READING LIFE ─PROTOTYPE─』予約受付開始》


記事: 山田THX将治(READING LIFE ─PROTOTYPE─)

「あ! 面白いこと考えた!」
天狼院店主である三浦氏の発言だ。この発言、天狼院のスタッフや常連客には“耳にタコが出来る”くらいよく聞くことです。時と場所によってはこの発言が、多少なりとも周囲に迷惑が及ぶことがあります。
2019年の秋、9月末のこと。三浦店主は、天狼院発行の雑誌『READING LIFE』第3号の進捗が、思わしくないことに頭を悩ませていました。この進捗に関しては、雑誌副編集長や天狼院スタッフに責任は一切無く、三浦店主の指示遅れやライター達の筆の遅れが主な原因でした。もっとも、ライター達に自覚はあっても店主には自覚が有りませんでした。常々のことですが。

この時、三浦店主が思い付いたのは、『READING LIFE』本誌が出来上がる前に、露払いとしてのコンテンツが3か月でどこまで達するかの実用実験でした。通常の経営者は、クオリティの設定をしてからそれがどれぐらいの期間で達成するかを考えるものです。しかし、尋常ではない経営者の三浦氏は、決められた期間でどこまでコンテンツのクオリティを高められるかを試してみたくなってしまったのです。
そこで早速、年末までの3か月間で編集未経験のスタッフが、どんなクオリティの雑誌を作り上げられるのかを試すことになりました。そしてその標的となったのが、たまたま、京都天狼院で在店していた田岡尚子編集長でした。それも、
「たおしょー(編集長の呼称)、クオリティを担保しない雑誌って、面白くないかい? 興味有るよね? じゃ、たおしょーが(編集長を)やってみて」
と、御気楽で無責任なものでした。

本人の意向では無かったので、業務指示として渋々引き受けたたおしょー編集長。メンバー探しから始めたところ、編集長の下(もと)に、続々と気概の有る人間が集まりだしました。或る者は、初めて天狼院の企画に参加する初々しさを持っていました。また或る者は、紙と印刷のスペシャリストで、若い編集長にとって最強の助っ人となるべく馳せ参じて来ました。そして或る者は、今回の企画を手に天狼院ライティング系上級ゼミの公認を狙っていました。
かくいう私は、最年長だったので編集長の応援者として、常に寄り添う覚悟での参加でした。
雑誌の製作は、編集長自身による日頃の効率的処理のせいか、比較的楽に進みました。企画自体も、バリエーションに富んだ興味深いものが集まりました。ただ、参加者全員が未経験だったので、暗中模索感は否めませんでした。
しかし、メンバー全員でもがいている内に一体感が生まれ始めました。効果的な指摘や、ポジティブに向く賞賛も飛び交い始め、そして何より、店主の気まぐれから出来上がった雑誌で、店主を“アッと”言わせようと気概も生まれました。

この『READING LIFEプロトタイプ』は、緊急制作の為、企画の纏(まと)まりにやや欠けます。短い作業時間で処理する為、メンバー各人が得意の分野を持ち寄ったからです。その分どの企画も、スペシャル感が満載です。

各企画の紹介は、担当執筆したメンバーに任せ、私は、自身の企画2本を紹介させて頂きます。
この雑誌は大枠で、青年編集長(たおしょー)に向けて、年長のメンバーが何を伝えるかに統一されました。少々綺麗事にすると、悩める若者に対して年長者が、悩みに対する解決にはならないものの、何等かの道標(みちしるべ)となる提示をするというものでした。
私の担当は先ず、“攻めスポ”(攻めているスポット)紹介企画の一本として、東京・池袋に、この秋リニューアルオープンしたシアターカフェ天狼院の紹介記事を担当させて頂きました。

実はこのシアターカフェ天狼院に関し私は、天狼院店主の三浦氏より、特別に二つのミッションを与えられていました。それは私が、映画解説者・淀川長治先生の最後の直弟子ということを、三浦氏が御存知だったからでした。
夏も終盤に差し掛かった頃、私のメッセンジャーに三浦店主から、
「新店舗の為に、映画・演劇・落語に関する選書を頼みます」
と、呆気(あっけ)無いものでした。私は、
「いつ頃までに、どれぐらいの量を選書したら良いのですか?」
と、三浦店主に質問を投げ掛けました。すると、間髪を入れず、
「可及的速やかに。出来るだけ多く」
と、切羽詰まった文言が返ってきました。
私はこのメッセージを、
「山田さん、時間が無いんだ。兎に角急いで。目一杯のリストにして」
と、受け取りました。それからの3日間、締め切りが迫る中をライティングの手を無理やり空けて、選書に挑みました。ところが、映画・演劇・落語に関する本は、その多くが高価な上に再版が掛かっていないものばかりでした。再版が無い本は、その殆どが‘在庫待ち’であり、注文しても直ぐに入荷することは無い本です。そこで私は、書棚を何とか埋める為により多くの本をピックアップしました。リストを受け取った、シアターカフェ天狼院・永井店長は、さぞかし困惑したことでしょう。致し方無いこととはいえ、この場を御借りして密かに謝罪させて頂きます。

もう一つの三浦店主からのミッションは、3年程前からペンディングとなっているものでした。当時から店主は、私に対し特化した書店の企画に参画する様、要請していました。私の、映画に関する知識が欲しいのだろうなぁと軽く考えていました。ところが、事態は私が考えているほど生易しいものではありませんでした。
今年の初夏、三浦店主と軽い会話の中で、
「ところでさぁ、山田さんが昨年の引っ越しで写真にアップしていた膨大な数の映画パンフレットだけど、あれどうなりました?」
「どうなりましたって、引っ越した新居の一室で保管していますよ」
「では、以前から言っている様に、天狼院で活躍させませんか?」
要するに、天狼院の新店舗で私の映画プログラム・コレクションを陳列保管しようというものでした。元々、“断捨離”という言葉に恐怖すら覚える昭和世代の私は、それでも引っ越し時の重いパンフレット(紙は重い!)を運んだ苦労を思い出し、断腸の思いでこう提案してみた。
「提供するのは気が引けますが、私の終活の一環として引き受けますので、私の死後も必ず保管して下さい」
と、御願いし、了解しました。現在、3,000冊は下らないであろう映画パンフレットが、シアターカフェ天狼院に展示(御覧になることは可能です)されていますが、それらは全て、私からの寄贈品です。
なので、『READING LIFEプロトタイプ』の中で、全力でシアターカフェ天狼院の紹介記事を書かせて頂きました。
どうぞ、御一読願います。

他に、私が担当した企画は、“大人の教養講座”として「二十代の内に観ておくことをお勧めする映画」と題した記事を書きました。映画は、長い歴史のある文化なので、どうしても長生きしている年長者に対し、若い方々は観賞本数で見下ろされてしまいます。
私が若かった時分も同じで、映画通を気取ったオッサンが、
「なーんだ。この映画観てないのか」
と、通ぶって上から目線で言われることに癖癖としていました。そんな経験から、
『これだけ観とけば映画通』と、隠れた副題で名作映画5本を選び簡単な説明を付けてみました。現代は、旧作が気軽に観られる時代(ネットやレンタル等で)なので、どうか年末年始の映画観賞の参考にして頂ければと考えています。

さて、『READING LIFEプロトタイプ』ですが、12月28(土曜日)の発行に向けて、たおしょー編集長が、鋭意作業を詰めています。発行日は、必ず守ります。
しかも、この雑誌は限定発行の為、売り切れ必至です。
確実に入手されたい方は、下記のバナーから御購入願います。

また、発行日の12月28日は、シアターカフェ天狼院にて、天狼院の文化祭が開催されます。当日は、天狼院落語部の公演、新しく発足する劇団天狼院の発表会が開催されます。年末のお忙しい折とは存じますが、是非、池袋迄お運び下さい。

私は、天狼院落語部の‘見習い’として、座布団返しや“めくり”をしております。
また、手が空いている時間は、同時に行われる『READING LIFEプロトタイプ』即売会に参加しています。その際、御声掛け頂ければ、来場者特典として、御客様に向いた映画を、納得頂けるまで提案させて頂きます。

どうぞ宜しく御願い申し上げます。
 

雑誌『READING LIFE ─PROTOTYPE─』目次

■働き方再定義
バブル期及びバブル崩壊を経て、昭和生まれのサラリーマンが語る。
何のために? どう働く!? 自分に合った働き方の見つけ方

■大人の育て方 ─「ティール組織」から新しい働き方を考える─
ティール・エバンジェリスト 大森雄貴さんインタビュー

■「夢を持っている君も、夢を持っていない君も」
セントオーディン 代表・デザイナー 永井純さんインタビュー

【COLUMN 1】◯めフォト!

■「攻めスポ」VS「密スポ」
・婚活、マルシェ、肉フェス?! むすびの神「鳥飼八幡宮」さんの神主さんに突撃インタビュー!
・小さな命と人を繋ぐ、新しい支援のかたち ゲストハウス「ねこ蔵ホステル」
・池袋で攻めている急先鋒店舗と核弾頭店長「シアターカフェ天狼院」
・1週間で全てのメニューが入れ替わる?! 京都のアイスクリーム屋さん「PICARO EIS」

【COLUMN 2】◯めフォト!

■休日の再定義
1週間休みならどう過ごす? 天狼院書店「STYLE for Biz 」山中菜摘店長にインタビュー!

■日常Short Trip
・朝のひと時、帰りのひと時。街を歩いてみませんか?
・アフター5の過ごし方
・仕事帰りにホテル泊! ─街中ホテルステイ─
・そこまで行っちゃう?!編 ─1日で名古屋から北海道までの日帰り旅─

【COLUMN 3】◯めフォト!

■大人の教養シリーズ
・「二十代の内に読んでおくことをお勧めする《書籍編》」
・「二十代の内に観ておくことをお勧めする《映画編》」(もっと、映画を観て欲しい)

【COLUMN 4】いろいろある「紅白の由来」《レシピもご紹介!》
【COLUMN 5】◯めフォト!

【雑誌『READING LIFE ─PROTOTYPE─』予約する際の注意と通信販売について】
『READING LIFE ─PROTOTYPE─』は500部作成いたしますが、実際には390部販売いたします。限りがございます。確実に手に入れたい方はご予約をおすすめ致します。(予約順でのお渡しとなりますのでご了承くださいませ)
PayPalでの決済完了時間が予約受付時間となります。

◆通信販売をご利用の方
今回は通信販売も同時に受付開始します。通販での受付も予約受付順の発送となります。PayPalでの決済完了時間が予約受付時間となります。
通信販売の場合、送料・手数料として500円別途頂きますが、その代わりに天狼院書店でご利用頂ける「コーヒーチケット(410円相当)」をおつけしますので、東京に来る際に、ぜひ、天狼院でご利用頂ければと思います。
通信販売分は、12月28日より、予約順に順次発送致します。

先行販売について


【当日店頭受取】雑誌『READING LIFE ─PROTOTYPE─』1,000円+税/A5 全42P《東京・京都・福岡・土浦》

【通信販売】雑誌『READING LIFE ─PROTOTYPE─』1,500円+税/A5 全42P
*送料・手数料 500円含む(*410円相当コーヒーチケット×3枚つき)
*12月28日(土)より順次発送いたします。

お問い合わせ


 

TEL:03-6914-3618

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