気遣いのできるひとになりたいあなたへ
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:月村あゆみ(ライティング・ゼミ7月開講通信限定コース)
「同じ色の口紅を2本買うひとは、気遣いのできるひと」
約三十五年前、バブル初期の婦人雑誌をめくると、そんなコピーとともに、気に入った口紅は2本買いましょう、と書いてある。
曰く、そのうち1本は、百貨店の包装紙でプレゼント用に包装をしてもらいましょう。百貨店の包装紙で、というところが重要なのです。
そして、包装してもらわなかった方は、普通に使いましょう。
包装してもらった方は、常に持ち歩いてください。
ある日誰かに、あなたの口紅いい色ね、と褒められたとき、あなたもどうぞ、とすぐ差し上げられるように。
それは口紅を褒めていただいたことに対するお礼であり、ひいては気遣いのあり方なのです。
その後、バブル崩壊、リーマンショックなどを経て、令和におけるお礼や気遣いのあり方は、大きく変わった。
三十五年前とは比べものにならないくらいに選択肢が増え、誰かが付けた時にはいい色だった口紅が、私が付けた時にもいい色とは限らないことに気付いたことは、その大きな要因だろう。
今や、結婚祝いも出産祝いも、受け取り手の欲しいものが選べるように、カタログギフトが当たり前だし、結婚式の引き出物でも、カタログギフトが一番人気なのだという。
令和では、モノそのものを贈るひとよりも、選択肢を贈る方が、気遣いのできるひと、とされるようになったのだ。
とはいえ、カタログギフトは実は手間がかかる。
贈る側はまず贈るカタログを決め、受け取る側に住所を聞き出すなり直接渡すなりしなくてはならないし、受け取る側もまずカタログをめくるなり、URLにアクセスするなりして商品を選び、申し込みをし、住所を入力して、実際に届いた商品を受け取らなくてはならない。
職場でのちょっとしたお礼程度でこんなに手間がかかるのでは、ちょっと大袈裟かな……と、なんとなく二の足を踏むような思いがあった。
そこで、令和の気遣いツールとしてお勧めしたいのが、eチケットギフトである。
eチケットギフトは、QRコードやバーコード決済と同じように使える。
贈られた人は、いつもの店でいつものように買い物をし、支払いの時に現金の代わりにこのチケットで支払えば良いのだ。
Amazonギフト券などのように、特定の店舗で使えるタイプのものもあれば、図書券のように、特定の商品に使えるタイプのものもある。
これが組み合わさって、ローソンでロールケーキを買う時にだけ使えるチケット、というような、店舗と商品を指定したギフトも贈ることができる。
これの大きなメリットは、その人のタイミングで受け取れるということだ。
例えば、誕生日の当日は家族でケーキを食べるから、当日じゃなくて翌々日の会議の後に受け取ろう、とか。
実は今ダイエット中なので、3kg痩せたらそのお祝いも兼ねて受け取ろう、とかいった使い方ができる。
でもロールケーキのチケットだから、普通のギフト券とは違い、なんとなく使っちゃった、ということにはならないのが良い。
これはあの人に贈ってもらったロールケーキ、と意識して受け取ることができるのだ。
また、負担の少なさも良い。
ローソンのロールケーキなら150円くらいだし、ギフト券だって500円から金額を選んで贈れる。
これくらいなら、ごく気軽に贈れるし、いただく方も気軽に受け取れるだろう。
一緒にカフェへ行って奢るよ、という場合、まず150円や500円では済まないし、もし相手が先輩だったら、ここは私が……いや私……といった押し問答も発生すること必至だ。
金銭的な面だけでなく、そういった手間がないという点でも、負担は少ないと言えるだろう。
さらに、従来の券ではなくて、eチケットであることの良さは、対面しなくても、住所を知らなくても贈れることだ。
LINEやFacebookなど、SNSを通じて送ることができるので、受け取りの手間がない。住所を聞き出す必要もない。何なら本名を知らなくても、SNSでつながってさえいれば贈ることができる。
その上、eチケットはスマホから受け取れるので、受け取り手が持ち歩き忘れて使いそびれるという可能性も低い。
私自身、先輩から美味しいお店見つけたからチャンスがあったら入ってみて、とコーヒーショップのeチケットを頂いたが、行動範囲内にはないお店だったためにすっかり忘れていたことがある。
でもある日出先で偶然お店を見つけ、先輩お勧めの美味しいアイスコーヒーをいただくことができた。
これがもし紙のチケットだったら、きっとチケットを持ってはいなかっただろうし、チケットがあることさえも忘れていたかもしれない。
eチケットだったからこそ、その場でスマホからチケットを利用することができたし、先輩とのやりとりを見返すことで、チケットをいただいたことも思い出せたのだ。
コロナ禍で、直接会ってお礼を言うとか、一緒に食事をして「今日は奢るよ」といつの間にか支払いを済ませておく……といった、今までのような方法でお礼の気持ちを伝えるとか、気遣いをするといったことが難しくなった。
こんな状況だからこそ、eチケットギフトを活用し、今までよりもっと気軽にいろんな気持ちを伝えたい。
「選択肢を贈るひとは、気遣いのできるひと」
これが令和版、気遣いのできるひとのあり方だ。
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