絶食系日本人になるのかもしれない
記事:住所不定☆ジョブズ「(ライティング・ゼミ)」
「あなたは童貞ですか?」
「あなたは処女ですか?」
こんな質問をされたら、あなたは何と答えるだろう。もしも本当の答えが「はい」だったとしても、見栄を張って「いいえ」と答えるかもしれない。
私の知人の話しだが、彼は38歳にして童貞である。本人は彼女を欲しいと思っているし結婚願望もあるのだが、依然として独り身が続いている。彼の仲間からは「童貞仙人」や「Do T」など散々な事を言われ、その度に落ち込んでいる。それなら、彼女が居なくてもしかるべきところに行けば童貞を卒業出来るだろう、とアドバイスしても頑として言う事を聞こうとしない。お金が勿体ないと思うのか、好きな人でなければ嫌なのかはわからないが、現在進行形でいじられ続けている。
以前、「女子高生における処女喪失は40%に達していてる」と、ネットの記事で見た事があるが、そう考えると高校時代の同級生も経験済みだったのか、と軽いショックを受けたのを記憶している。どちらにしても男性よりは女性の方が早い傾向にあるようで、週刊誌の影響もあるだろうが、それなりの年齢になっても経験がないと焦り始めるのかもしれない。
特に男性は「童貞のまま死にたくない」と思う人が多いのではないだろうか。早ばやとすませた人にとってはどうでも良いだろうが、まだの人にとっては死活問題だ。昔は徴兵制があった事から、招集がかかった時には急いで性サービスのお店に行ったそうである。生きて帰れるのかわからないのに、童貞のまま死ねるか、という事らしい。また、港町にもそういったお店が多く存在したと聞いた事がある。「海に出れば海次第」という事で、もしかしたら死ぬかもしれないので最後の思い出に、という事だったのだろう。いずれにしても人間の三大欲求の一つに挙げられる「性欲」は、他の「食欲」や「睡眠」と違って死ぬ事はないものの、行動原理としては非常に強いといえる。同時に「童貞」と「処女」は、それなりの年齢になったなら卒業してしかるべき、という日本社会の意思を感じてしまう。
先ほど取り上げた「38歳で童貞」という彼は、みんなからバカにされているわけだが、「38歳」であるからこそ言われるのだろう。他にも20歳で童貞の彼もいるが、「少し遅いね」と言われる程度で、ここまで言われる事はない。やはり年齢なのだ。だが、最近の報道で見たのだが、特に若年層で恋愛離れが進んでいるそうである。20代前半では、半数が恋愛をしたくないと答えていた。これは「出来ない」ではなく、積極的に「したくない」の割合だ。その理由は「めんどくさい」だそうである。そして、その影響は「セックス」にも影響しており、セックスまでもっていく過程が「めんどくさい」ようだ。そこに使う時間と労力、そしてお金があるのなら自分の好きな事に使いたい、というのが言い分だ。
だからと言って性欲がないわけではないようで、手軽に楽しむ事が出来る「アダルト動画」で性欲処理を済ませている。昨今はネットのおかげで無料で見る事が出来るので、「性欲処理にお金を使う」という発想自体がないのかもしれない。私は男性なので断言は出来ないが、女性が男性同士の禁断の恋「ボーイズラブ」にはまる理由は、性欲処理だそうである。
どちらにも共通しているのは「妄想」だ。バーチャルにおいて、自分が一番性的に興奮するシチュエーションで処理する事から、誰にも邪魔される事なく手軽に楽しめる。もしも「子供が欲しい」という願望がなかったなら、「一生童貞」「一生処女」は充分あり得る話しだ。
少子高齢化が叫ばれ、特に少子化は社会問題と言われながら、対策を打つ気があるのかないのかわからないのが現状だ。だが、私個人の考えとしては各々の考えで決めれば良いと思う。恋愛、結婚、そして子供を作るにしても、誰かからの抑圧ではなく個人の意見が尊重されるべきだ。人権の観点でいうなら当然の話しだが、社会通念や常識といったものが邪魔をして、中々出来ないのが現実だ。それでもあえて脇に置いて、じっくり考えてみたい。だが、それを判断するにしても判断材料が必要になると思う。適切な判断は適切な材料があってはじめて出来ると思う。
「日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない」
ここまで説明した通り、今後を考えると現実味を持ったタイトルではないだろうか。現実から目を背けることなく、かと言って悲観するでもなく、その道のプロ(男性1人、女性1人)が対談形式でそれぞれの視点で語っている。この本が、貴男(貴女)のこれからの生き方を決める、手助けをしてくれる一冊になるものと信じている。
「生きる事は命をつなげる事」は、間違っていないと思う。
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