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あなたの愛猫もドラえもんかも?

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:荒戸七絵(6月ライティング・ゼミ)
 
 
ペットが家族の一員と認識されるようになり、犬は服を着て、カットをしてもらい、猫もハーネスをつけて散歩をする姿をみるのも珍しくない時代となった。
世界中の珍しい動物たちを家で飼っている人も珍しくはない。
 
コロナが世界中に蔓延し、今までは仕事は職場に出向くものだったのが、人との接触を最小限にするためにリモートワークの需要が急増した。
それにより、家にいる時間が増え、ペットを飼ってみたかった人、飼ってみたいと思う人が増えたことも要因とされている。
 
その中でも、人気ブームを巻き起こしているのが、猫であろう。
自由気ままなマイペース、猫吸いという言葉もいつの間にか浸透している。
猫に顔をボフッ! と埋め込み深呼吸をするとリラックスできると猫好きに人気のコミュニケーションの一つである。
また、2月22日は毎年「にゃんこの日」と企業も猫とのコラボ写真をSNSで配信しているのだが、今年は2022年2月22日と2が6個付くということで、「スーパーにゃんこの日」と称し大盛り上がりとなった。
東京メトロでは、猫に人気の餌「ちゅーる」を宣伝した「ちゅーる・ちゅーるトレイン」を一日に何本か走らせ話題となった。
このブームは経済的にも影響を与えている。
 
さて、この猫という生き物はなぜここまで人を魅了したのだろうか。
散歩しなくてもいい、見た目がかわいい、多頭飼いもしやすい、理由はさまざまであろう。
そんな中、SNSで目にする猫を初めて飼ってみた人の感想によく見るコメント「飼ってみたら猫のイメージがかわりました」そのギャップにさらに猫への愛情が大きくなったという方々からのうれしいメッセージだ。
 
私は保護猫施設でボランティアをしている。
春から夏にかけては一段と忙しい。猫たちの出産ラッシュなのだ。
その期間には沢山の子猫が送り込まれてくる。一回に運ばれてくる人数はまちまちだ。
今年の3月頃の話だ。
一人のボランティアさんが「妊婦の猫を捕獲してくるからケージを一つきれいにしておいて下さい」と連絡が回った。
私が所属する施設には、「慣れなれ部屋」健康状態も良好、猫同士喧嘩もしたりしない猫達が自由に過ごせる部屋と家用のケージでトイレの量、食事量、薬を誤飲しないかなど観察を必要としている猫の空間が存在している。
しかし、2週間程経っても綺麗にしたケージは空のまま……。
どうも捕獲に失敗を繰り返していたそうだ。そして、妊婦の猫にとって多大なストレスになると考え捕獲も中止となったらしい。
一度外で生活している猫を捕獲するのは捕獲機、網を用意したとしてもとても大仕事、それほど外の猫たちは過酷な生活を強いられている。人間に心を開かないのです。
それから少したち、妊婦猫は出産をし、母猫と一匹の子猫となって保護された。
その母猫は三毛子さんと名付けられ、捕獲したボランティアさんの家で子猫と一緒に一時保護されることになった。
その後も6匹、3匹と日に日に子猫は増えていく。
そんなある日傷だらけの黒子猫が送り込まれてきた。
保護した方いわく、カラスに襲われていたところを保護した。
私達が平和に暮らしているこの世界でも、自然界には弱肉強食の世界は存在する。
今この施設で子育てをしているのは、三毛子さんのみ彼女に乳母になってもらおうということになった。
三毛子親子のところに黒子猫を差し出すと、彼女は当たり前のように黒子猫の毛づくろいをしてくれた。
猫はお尻の穴の部分を親に舐めてもらいトイレの仕方を覚える。
三毛子さんはせっせと黒子猫の面倒をみてくれた。
怪我も治り、三毛子さんの息子と飛び回る黒子猫の動画が回ってきた。
 
またまた、とにかく小さな小さな子猫が一匹運び込まれてきた。
経緯は不明だが、とにかく怖がりで震えていた。
施設の代表達の相談の結果、三毛子さんに面倒を見てもらえないかと……。
三毛子さんは出産をしてから数か月近くがたっていて、母乳ももう一か所からしか出てこない状態だった。
だが、子猫の飼育はとても大変で、どんなに元気な状態でも一日で最悪な状態に陥ることがある。子猫にとって母猫は絶対なのである。
初対面の時、子猫は三毛子さんに猫パンチを浴びせていたが、三毛子さんは怒りもせずに少しづつ距離を縮めていき乳母としての任務を全うしてくれた。
沢山遊び、沢山食べて、時に遊びすぎて子供たちは三毛子さんから説教をうけながら、立派に成長してくれた。
そして、先日三毛子家族は4匹一緒に引きっとて下さる里親さんのところに旅立っていった。
 
猫は、なかなか愛情深い動物なのである。
それは、猫同士だからと思われる方もいるかもしれないが、猫は飼い主にも変わらぬ愛情で寄り添ってくれている。
何か辛いことがあった時、いつもいない自分の隣で何もなかったかのように丸まっている猫の姿、凛と座っている姿に、「あれ? 聞いてくれている?」と思ったことはないだろうか。あれは、意図として隣にいるそうだ。
また、夜寝ている時、飼い主の顔の周りで愛猫が寝ていることはないだろうか?
あれも、何かが来た時に自分が守るから安心して寝てくれ。という猫の野生本能からくるものと言われている。
彼らは気ままなマイペースだが、だからこそ、心から寄り添い、嫌なものは嫌だ!と、本能のままに表情をみせてくれる。
そんな彼らとの生活をぜひ楽しんでほしい。
 
彼らの持っている本能的能力が人とのソーシャルディスタンスが必要な今、人に幸福を運んできてくれていると願いたい。
 
 
 
 
***
 
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2022-08-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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