ライティング・ゼミを受けて、無料でノートPCを手に入れようとした話
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:板井さやか(ライティング・ゼミ6月コース)
私には毎週楽しみにしているPodcast番組がある。
「OVER THE SUN」と言う番組だ。
中年赤裸々コラムニストのジェーン・スーさんと元TBSアナウンサーの堀井美香さんが繰り広げるトーク番組である。
毎週金曜日に配信され、「皆様、今週もよくぞ、よくぞ金曜日にたどりつきました!」とスーさんの労いから始まるものだ。
毎回テーマは違うものの、MCのふたりがこの1週間であった出来事でアイスブレークし、前週に決めたトークテーマに対するリスナーからのお便りを紹介している。
MCのふたりも面白いが、個性豊かなリスナーの心をむき出しにした物語にいつも心動かされている。
この番組にあるPCメーカーがスポンサーについたとのことで、先週の回では最新のノートPCの紹介があった。
なんというタイミングだろう。
ライティング・ゼミを受講し始めたこと、またこの4月からイメージコンサルタントになるためのスクールに通い始め、いろいろなレポートを作りたいと考えていたことから、私はこの数週間ノートPCの新調を考えていた。
気軽に買えるものではないし、今は本当に困っている訳ではないので
まぁ近い将来本当に必要になったら考えようと実際の検討は先延ばしにしていた。
番組を聴きながらWebサイトを見ると、その商品の薄さ、そして見た目の色の可愛さに驚いた。
その直後、会社PCの入れ替えがあり、家に送られてきたものの薄さと軽さにさらにびっくり。
最近のPCはこんなにコンパクトなのか!
番組にスポンサーが出てくるということは、リスナープレゼントの予想がつく。
思った通り、プレゼントがあったがその内容は9,900円引きになるクーポンであった。
割引後の価格を頭の中で計算する。
見た目の可愛さにすっかり魅了されていたが、それを購入する決定打にはならなかった。
「10%オフならもう少し考えたかもしれない」などと考えていると、なんと最後にPC1台もリスナープレゼントと言う。
これは私のために違いない!
さっそく応募だ。
しかし、そうは問屋が卸さないことに、「ただ欲しいです」というメールを送るだけではダメ。
テーマにそって書く必要があるという。
締め切りまであと2時間!
目の前のやるべきことを後回しにし、私は必死で書いた。
ちゃんとテーマを聞いておらず、新しく始めたことを応援してもらえると思い、黙々と最近始めたことを書き始める。
ライティング・ゼミで習ったことを思い出しながら、読者メリットを考える。
締め切りが迫り心が焦るも、直近の講座で学んだ「短い時間でやった方が質が上がる」を信じて手を動かす。
この3ヶ月、毎週2,000字を書いてきた経験が私を勇気づける。
ゆっくりABCユニットを考える時間もなく、ただ自分がイメージコンサルタントのスクールに通い始めたこととその理由、そしてコンサルティングを受けるメリットを書いていく。
自分が独り立ちした後にお客様にご自身の魅力を伝えられるようになるため、ライティング・ゼミを受講し、毎週2,000字の文章を提出していることもしっかり入れる。
ライティングではスーさんのエッセイを参考にしていること、美香さんにはイメージコンサルタントが提案する似合う色に関するコメントでおふたりへの気遣いもアピールも忘れない。
手紙の締めの言葉とP.S.の使い方をググり、書き終わったところでテーマの確認のため、その箇所を聞き返す。
なんと、「最近始めたこと」ではなく、「このPCを使ってしたいこと」だという。
ちょっと違う!
正直あまり変わらないだろうと思いつつ、そこは厳密に「新しいことを始めたのでこのPCを使って、より多くの人の役に立ちたい」ということを書いた。
その時点で締め切りまで残り1時間。
さて、残すはメール送信のみ。
「メールアドレスをと。あれ、メールアドレスは?」
いつも聞く専門で、番組にお便りを送ることはないと思い流しながら聞いているため、
いざ送ろうと思うと、全くわからない。
「確か、co.jpが入っていたような……?」
番組TwitterやGoogleで必死に探す。
「おー、あった、あった!」なんとかメールアドレスゲット。
慎重に指差し確認をして、「当たりますように」と願いを込めてメールを送信した。
今思うと、送ったメールの内容には「もっとこうすればよかった」という反省点も多い。
説明が足りない部分もあったし、全体の構成を書く前にしっかり考えていれば、もう少し面白い内容になったと思う。
でも、これがその日私ができた最大のことだった。
結果として300通のメールの中から私のものが番組内で読まれることはなかった。
でも、無料のノートPCよりもいいものを手に入れた気がしている。
私にとって重要なのは、番組で読まれるかどうかより行動したことだ。
あの日、思い切ってメールを送れたのはライティング・ゼミの力だと信じている。
人に読んでもらえる文章の書き方、自分の文章でできることがあると知らない以前の私なら、何もしなかったはずだ。
この数か月で、他の受講者の文章を読む楽しみと喜びを、そして誰かが自分の文章を読んでくれるという喜びを知った。
何者でもない私たちが他者に与えられるものがあることを知ったいま、
読まれなかったメールも大好きな番組のコンテンツの小さな一部になれたかもしれないと思っている。
***
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