メディアグランプリ

人生は、テーマパーク


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記事:にいみひろこ(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
「え~! どうしてこんなことになるの?」
「はぁ? あなた、何考えてるの?」
 
そう叫びそうになったこと、いえ、叫んでしまったこと、誰でもあるんじゃないだろうか?
予期しないことや、信じられないような出来事が起こる。私も、この人生において、いったい何度そんなことがあったか……。その度にパニックになったり、落ち込んだり、場合によっては、そんなことがいくつも重なって何年も引きずってしまうこともあって、辛い苦しい思いをしてきた。
 
その中でも、結構大変だったのは、ウツ状態になったことだった。
家庭と仕事の両立がうまくいかず、家庭でも会社でももめごとが起こっていた。また、友達関係でも面倒なことが起こり、私はもうどうしようもなくなっていった。
仕事をしていても、料理を作っていても、涙があふれて、身体が震えてくる。
通勤の車の中だけが、私の唯一の時間で、「わーーーーー!!」と叫びながら運転していた。そして、いつも死ぬことばかりを考えるようになった。
子供に迷惑をかけないように死ぬには、どうしたらいいんだろう? お金がいるから、保険が出ないと! 自殺したら保険って出ないかも。じゃぁ、事故じゃなきゃダメだ。車が向こうからぶつかってこないかな。でも、それで私が死んじゃったら、相手の人が苦しむよね。相手が凶悪犯だったら、何とも思わなそう。凶悪犯はどこにいる……?
そんなとき、やっと気付くことができた。「あれ? なんか私、おかしい……」
 
そのおかげで、その後どうにかその危機を脱することができた。
そして、状態が良くなって周りを眺めてみると、会社には同じように病気の人が何人もいたのだった。その人たちの力になりたい! それが、私が、カウンセリングやコーチングを学ぶきっかけとなり、今は独立して、コーチ業をしている。天職だと思っている。
 
このウツ以外にも、上司との関係、組織の在り方への疑問、離婚、介護、子供の反発……等々、色々と大変な経験をしてきた。でも、今振り返ってみると、そのどれもが、今の私になるため、この仕事をするために大きく役に立っているものばかり。
きっと、私のこのいろんな経験は、この仕事をすると決まっていたからこそ起こったんだろうと思う。
この運命論的考え方は、私をひとまわり大きくしてくれた。
 
ところが、ここにきて、もっと面白いことに気が付いた。
それは、人生は、テーマパークだということ。
 
辛い、苦しい経験は、その渦中にいる時は、本当に辛くて苦しい。場合によっては、死にたくなることもある。でも、その深い苦しみや悲しみを知っているからこそ、そうではなくなったときの幸せや喜びを、大きく感じられるのであって、いつも幸せな状態だと、それが当たり前になってしまうような気がする。
 
以前、ある湖畔に旅行に行ったとき、朝から外に出ると、それはそれはとても気持ちが良くて、天気も温度も湿度もすべてが完璧なほど気持ちが良かった。そのとき思わず、「あ~、気持ちいい!! ずっとここにいたい!」と口から出ていた。感動でさえあった。
でも、気付いた。そんな気持ちのいいところにずっといたら、それが当たり前になってしまって、こんな感動はなくなってしまう……と。熊本という、夏は異常に蒸し暑く、冬は寒い場所に住んでいるからこそ、この気持ちよさを特に素晴らしいものとして感じることができるのだ。
 
では、天国があるとして、そこってどうなんだろう?
きっと、あったかで、幸せで、穏やかなところなんだろうと思う。
でも、ずっとそんなところにいたら、どうだろう?退屈になるんじゃないだろうか?たまには、スリルを味わいたくなるんじゃないだろうか?
 
そう思ったとき、人生は、テーマパークなんだ! と気付いた。
私たちが、退屈な毎日に刺激を与えるために、わざわざテーマパークのお化け屋敷やジェットコースターに怖い思いをしにいくように、この現世に辛い苦しい思いをしにきているのだと。それ自体を楽しみに来ているのだと。
 
ある人が言っていた。
苦しさの本当の楽しみ方は、苦しむことだと。
 
この考えは、私の生き方を変えてくれた。
何が起こっても、それを楽しみに来てるんだと思うと、大変なことがちょっと面白くなってくる。
わざわざお化け屋敷を体験しに来たんだな、この怖さを味わいに来たんだな。よーし、楽しんでやろうじゃないの!
 
天国が本当にあるのか? 人はそこから苦しみを楽しみにやってきているのか?
本当のことなんて、わからない。
ただ、私がそう思っているだけ。
でも、この考えは、なかなかいい。人生が生きやすくなった。楽しくなった。
 
今、あることにチャレンジしている。好んでチャレンジすることにしたのだけど、毎週毎週課題に苦しめられている。そして、さらに別のことも始めてしまった。また、それが大変なことなのだ。毎週の苦しみがさらに大きくなった。胃が痛くなる。
友達が、「よくやるね~。ホントに1000本ノック受けるの好きだね~!」と言っていた。
そうなのだ、好きなのだ。苦しいことを楽しんでいるのだ。お化け屋敷を楽しむのと同じなのだ。
 
人生は、テーマパーク! お化け屋敷を楽しむように、苦しいことも楽しんじゃぇ~!
 
 
 
 
***
 
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2024-06-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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