メディアグランプリ

“Perfect”じゃなくても”Perfect!”

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*この記事は、「絶対麗度ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

絶対麗度ビューティー・レコーディング・ラボ

記事:春紀 沙和(絶対麗度ライティング)
 
 
「”Perfect! “ってどこがーーー?」
 
ワシントン・ダラス国際空港。入国審査は長蛇の列。一向に進まない。最終目的地に向かうために、フライトの乗り継ぎがあるのに。時間に余裕はない。目的地までは1人での行動、久しぶりの海外で乗り継ぎの勝手もうろ覚え。何より、初めて使う空港だから不安でいっぱい。
 
近くにいた航空会社の職員に自分のフライトスケジュールを見せながら乗り継ぎに間に合うか心配だと訴えた。すると「大丈夫、間に合う。ここの空港はそんなに広くないし、次のフライトまでまだまだ余裕はあるから。」
 
そして、“Perfect!” と言い残し颯爽と去っていった。
 
航空会社の職員に言われれば大丈夫かも。でも入国審査の列は遅々として進まない。税関も国内線のセキュリティーチェックもこれから。万が一ロストバゲージに遭ってスーツケースがなくなったら?次の搭乗ゲートは同じターミナルなのかどうかも分からないのに。
 
思わず心の中で、「”Perfect!”ってどこがーーー?」と叫ぶ。
 
全くもって「完璧!」とは思えないが、職員の方はどういう意味で言ったのか?
 
しばらくして入国審査と税関を無事通過。きちんとスーツケースも受け取れた。セキュリティーチェックを受け、空港内のモノレールに乗り、搭乗ゲートに時間内に到着。「広くない空港と言いながらモノレールで移動するの?」とツッコミを入れつつ、無事に最終目的地に到着。1人での長旅が終わり安心し、現地に住む友人とも合流できた。
 
滞在中、さほど完璧とは思えない状況でも“Perfect!” と言うフレーズを頻繁に聞いた。レストランで食事をしていて、お店の人に感想を聞かれた友人は “Perfect!” と答える。一方の私は「美味しいけど少し大味。もう少しスパイスを効かせて肉や魚の臭みを取ってくれた方が尚良いのに。“Good!”であっても“Perfect!”は大袈裟。」と思っていた。
 
そこで、”Perfect”ってどういうニュアンスで使うのかと友人に尋ねた。日本語の「完璧」と言うニュアンスで使うというより「良いね!」「イケてる!」という意味合いで使うことが多いとのこと。誉め言葉を大袈裟に表現するのは英語圏の文化らしい。さらに友人は「こっちでの生活が続き、自分の性格が大雑把になってしまった。まあ良いんやけどね。」と笑っていた。
 
だんだんと思えてくる。
 
“Perfect”の基準を高め続けて自分自身を追い込むよりも、自分が“Perfect”と思えなくても、とりあえず“Perfect!” と口に出してみるのも悪くないのかも?
 
そんなことを考えつつ、友人と楽しい時間を過ごしたアメリカを後にした。
 
帰国から数週間後、楽しみにしながら次の秘めフォトの撮影を準備していた頃。洗い物の最中に、包丁で左手親指の付け根を切ってしまった。
 
幸い大きな怪我ではなかったが、撮影前日まで包帯を巻いていた。仕事に行ってデスクワークはこなせている。けれども幾分自由が効かない左手。痛々しい傷跡。何より、こんなタイミングで怪我をしてしまった自分の鈍臭さにウンザリ。
 
“Perfect”とは程遠い状態で、さすがに撮影は厳しいと思ったがこんな時こそ”Perfect!”と口にして、あえて撮影に臨もうと気持ちを切り替えた。
 
絆創膏を貼っての撮影。意外にも、指のことは誰にも何も言われなかった。みんなの下着姿のインパクトが強くて、指の方は誰も見ていないのかもしれない。
 
撮影はみんなのおかげでいつも通りに楽しめて、出来上がった写真を見ても、左手のケガは全く目立っていなかった。むしろ意外と「良い!アルバム候補かも?」と思えるような写真もあった。お気に入りの表情が残せず、ずっと苦手意識のあったシチュエーションでも、今までで一番良いと思える写真もあった。
 
今でも、自分にはない魅力、例えば、小顔で胸が大きくて引き締まった脚、妖艶でセクシーな表情、光り輝く可愛さを放つ参加者の方達を見ると羨ましくなる。でも、前みたいに落ち込んだり自分をひどく卑下したりしなくなった。
 
私だって、”Perfect!”なんだ!
 
絶対麗度を始めて半年間、どんなに些細なことでも良いことを書き留め続け、どんなに小さなことでも自分のことを褒め続けた。自分を労わりながら、小さな努力を一つずつ積み重ねてきたつもり。全く”Perfect”な状態でなくても”Perfect!”と考えることがしっくりくるようになってきたのかも。
 
これは毎日のジャーナリングの成果?
 
騙されたと思って、日々の良いことジャーナリングを続けてみませんか。
 
 
 
 
***

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この記事は、天狼院書店の「絶対麗度ライティング」にご参加の方が書いたものです。

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2024-07-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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