STYLE for Bizは異世界なんかじゃない
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:宮地愛(チーム天狼院)
アルバイトとして天狼院書店に勤めて、4ヶ月が経った。
今まで飲食店以外で働いたことのなかった私にとって、書店は未知の世界であった。
本の分類から覚え、棚の整え方、発注のやり方……
本当に一から学ぶことがたくさんあった。やってみたら、わからないことが新たに出てきたし、こんなん出来ないだろうということもあった。だけど、一つずつ出来ることが増えていって、仕事が楽しくなった。
なにより、中学のときからの憧れである書店員になれたことがとても嬉しかった。
ただ。
そんな中でも、こればかりは私には出来ないだろうと思っていたことがあった。
STYLE for Bizで働くことだった。
エソラ池袋にある天狼院書店 STYLE for Bizは、日本初、世界でも類を見ない、ビジネス書専門店である。
天狼院書店に勤めて間もない頃、三浦社長から、そんな本屋を作ると、スタッフに通達が回った。社員さんや、他のスタッフが盛り上がっているのを、なんとなく遠く感じながら見ていたことを覚えている。
オープンしてからSNSや告知の記事を見るたび、STYLE for Bizは異世界だなと思うようになった。
私にとってビジネス書は、どちらかというと、スーツをビシッと着こなしたサラリーマンとか、ハイヒールをかっこよく鳴らしながら颯爽と歩くキャリアウーマンがかっこよく読んでるイメージがあった。同時に、今の自分には全く縁がないものだと思っていた。
ビジネス書の棚は、こんなおちゃらけたゆとり大学生が立ち寄る棚ではないことは、どの書店に行っても変わらず抱き続けていた。
だから、私にとってSTYLE for Bizは、遠い遠い、異世界の本屋だった。
そんな私が、ついにSTYLE for Bizの店頭に立つ日が、とうとうやってきてしまったのだ。
あれは、梅雨もそこそこに晴れ間が出てきた六月の半ばのことだった。
東京での勤務を終えた私に、社員さんから連絡が来た。
「宮地さん、今日の夜ってエソラ入れたりしますか?」
怯えた。
天狼院書店のスタッフでありながら、自分は絶対STYLE for Bizのシフトに入ることはないだろうと謎の自信を抱いていた。
STYLE for Bizの店頭に立つ人は、ビジネス書について知識がある、選ばれしスタッフだと思っていた。
だから本当に怯えた。私には知識どころか、ビジネス書を手に取った経験も片手で数えるほどしかない。
やっぱり無理ですと言おうかと本気で考えたが、チキンな私は結局断れずに、気がつけばエソラ池袋まで来ていたのだった。
重たい従業員扉を開くと、STYLE for Bizはあった。
社員さんから説明を受け、業務をしていくうちに、あることに気がついた。
ここは異世界ではない。
今まで私は、STYLE for Bizは、自分に縁のない未知の本たちがたくさん並べられているものだと思っていた。
だけど、違ったのだ。
私から遠く離れているようで、実は最も身近な部分とつながっている本ばかりだったのだ。
それは、話し方であり。
それは、考え方であり。
それは、作業効率であり。
そしてそれは、自分が誰かに必要とされるためのものであり。
こんなに自分の力になってくれる本があるだろうか。
そんな本たちを、未知のものだからという理由だけで遠ざけていたことに後悔した。
そして、そんな本たちと出会えるSTYLE for Bizを異世界だと勘違いしていたことを勿体無く思った。
それから、STYLE for Bizで働くことが増えて、働くことが少しずつ楽しくなった。
一週間シフトに入らないだけで、たくさんの新しい本が入っている。
タイトルを眺めては、次はどの本を買おうかと考えることが増えた。
STYLE for Bizは、池袋駅直結のエソラ池袋にある。そのため、なんとなくふらっと立ち寄るお客様も多い。
お声かけをすると、ビジネス書とか読まないし、特にそういう仕事にも就いてないから……と遠慮がちに答えてくださるお客様もいらっしゃる。
そんなお客様に、私は伝えたい。
普段読まないからお店を出るのはもったいない!
本当にこれに尽きる。
STYLE for Bizの本のラインナップは、ビジネス書を全く読まない私から見ても、センスがあるというか、手に取りたいなと思わせるラインナップだ。
実際購入した本もいくつかあるのだが、そのどれもが期待を裏切らない。
ビジネス書とは縁遠い私でも言うのだから、騙されたと思って一度店内に入ってみてほしい。
私は、あなたにとってSTYLE for Bizが宝箱のような存在になることを保証いたします。
そしてこの書店で、人生を変えることが出来ることも、保証いたします。
あなたのご来店を、心よりお待ちしております。
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