ライティング・ゼミは「魔女の宅急便」
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【12月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:木野 トマト(ライティング・ゼミ木曜コース)
たまたまFacebookでシェアされていたことから始めた天狼院ライティング・ゼミ。授業は月2回で全8回。これなら参加できそうだと気軽な気持ちでポチッとしたのが運のつき。参加されている皆さんは大変意識が高く「仕事で使ってみたい」「これからメルマガを書こうと思っていて……」「趣味でブログを書いていて……」などなど目的意識がはっきりしていて、「なんだか楽しそう~。人生が変わるんだって! 本当に変わったらすごいよね~!」くらいのふんわりしたノリで参加した自分との温度差に、逃げて帰りたいくらいの気持ちでいたのに、そこに「毎週課題を提出してください」とのとどめの一撃。
家に帰ってさっそく習ったことを意識して書いてみたが、2000字のハードルの高さに書き終わった頃には吐いた息と共に魂が飛んでいくかと思うほど消耗した。すでに一回目の提出にして「これは16回も提出するほどネタがないのではないか」と危機感しか募らない状況になっていた。それでも1回目の提出がWEBに掲載されるというフィードバックをいただくと少し自信が持てるようになり、なんとか次も提出しようという気持ちになった。
2回目は残念ながら不掲載。でも3回目はWEBに掲載、と一進一退の攻防を自分の心の中で繰り広げ、周りの皆さんのコンテンツの面白さに落ち込んだり、楽しんだり、勉強させてもらったり、勇気をもらったりしながらとにかく毎週提出し続けた。なにしろ私は、課題を提出「しなければならない」と思っていたのだから。
ところが4回目から全く採用されなくなった。一番つらいのは書いている本人が書いている最中に「あ、これは全然だめだ。コンテンツではない」と思ってしまうことだ。良く「自分ではダメだと思っていても意外と採用されたりするから」と言われるのだが、さすがに7回提出中7回は思った通りの結果になるという、的中率100%、高名な占い師もかくやという高確率で感覚が当たってしまうものだから、どんどん自信を無くしてしまった。しかしゼミ参加者も提出する人の数もじわじわと減ってきて、さすがに鈍い私でも「もしかして課題は提出しなければならないものではないのか?」と気づき始めてはいたが、提出を止めようと思わなかった。理由は単純で「フィードバックに落ち込むことはあるけれど、不思議と書くこと自体が嫌だと思わなかった」ということだったのだが、さらに加えて言えばここで提出を止めてしまったら、二度と出さなくなってしまうかもしれないという性格上の問題と、ここまで丁寧にフィードバックしてくれているのに、出さないなんてもったいない! せっかく受講料払ったのに! という貧乏人根性があったことは否めない。ともあれ提出を続けた。
ゼミが折り返し地点を迎えたころはちょうどそんな気持ちで揺れていた時期だった。ゼミが終わった後、講師の川代さんに少し話しかけたところ、ライティングゼミの上位ゼミにチャレンジしてみたらどうかと勧められた。そのゼミに入るには試験があり、合格しないと入れないという話は軽く聞いていた。実力はどうあれ、上位ゼミにいる人たちはどんな人たちなんだろうという純粋な興味と試験を受けてみたいという好奇心がもともとあったのでチャレンジしてみたい旨を伝えると詳細をメッセンジャーで送ってくれるということになった。私が慌てて名乗ろうとしたら川代さんから「名前はわかってますよ。大丈夫です」と言われて驚いた。思っていることが顔に全部出るタイプなのでおそらくなぜ名前を知っているのだろうかという顔をしていたのだと思うが、続けて川代さんは言ったのだ。「毎週ちゃんと課題を出してくれる人は覚えています」と。正直、涙が出るほど、嬉しかった。いろいろ印象に残る方も多いし、鋭い意見を出す人もいるし、毎回掲載されるような面白いコンテンツを書く人もいる。そんな中でたいして目立っているわけでもない私の事を知っていて、なおかつ上位ゼミを勧めてくれるなんて夢にも思わなかったのだ。
その出来事があってから、少しだけ意識が変わった気がする。そういえばこのゼミは「人生を変えるゼミ」だった。人生を変えるくらいってことは多少のことではへこたれずに、とにかくやってみてぶつかってみろってことなのではないかと。そう思ったら、相変わらず自信はないままではあるが、基本に戻ってもう一度習ったことを意識しつつ、とにかくちゃんと書いてみようと思えるようになった。
私にとってライティングゼミはまさに「魔女の宅急便」である。途中でアクシデントがあろうとも、とりあえず進んでみて、キャッチコピー通り「落ち込むことはあるけれど、私は元気」とばかりに出来ることを続けてみる。そして、私は読んでくれた方に読んでよかったと思ってもらえるように一生懸命練習している見習い魔女なのだ。
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