【世にも恐ろしい女子ヒエラルキー①見た目編】「普通」の子が一度チヤホヤされると、もう二度と「普通」エリアには戻れない《ワセジョの苦しみ・川代ノート》
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私の母校の早稲田大学は「かわいい風」と「普通」の巣窟であった。もちろん「ほんもの」に出くわしたことなんか一度もない。でも「ブス」がそこまで多いかというと、案外そうでもない。女捨ててますから! とワセジョを気取りながらも、裏に「サバサバしてて男と話しやすいアタシ、いいでしょ」という下心を隠しきれずに、それなりにおしゃれしている子がほとんどで、まったくどこをどう間違えたらそうなった? と言いたくなるほどのダサい子は少なかった。かといって、読者モデルになってもおかしくないくらいの美人がうじゃうじゃいるような青山学院や立教の女子大生とは違って、「まあ美人っぽい」「ふつーにかわいい」はいても「誰がどう見ても美人」はほぼいなかった。まさに「かわいい風」と「普通」エリアの女子たちの戦場だったのである。
でも早稲田に入学する女の子たちもはじめから「勝ち上がるぜ!」と気合満々で入学してくるわけではない。ほとんどは「勉強がんばろう」「サークル何にしようかな」「彼氏ほしいなあ」とそわそわしながら楽しいキャンパスライフを夢見る健気な子たちばかりである。が、そういった純粋でウブな彼女たちを一転して「ワセジョ」に変貌させてしまうのは、早稲田のいわゆるバンカラな男たちの責任ですね、間違いなく。
「ワセジョ」というのはその名の通り、「早稲田の女子」のことであるが、同時に「女らしくなくて色気がなくてガサツな女」という意味も含まれる。しかしこれも別にはじめから「ワセジョ」っぽい女の子がたくさん入学するのではなく、早稲田の男たち、もとい、何百年もの歴史をかけて積み上げられた早稲田の「全力でバカになれる奴ほどかっこいい」という文化・空気によって、多くの女子は「ワセジョ」にならざるを得ない状況に追い込まれてしまうのだ。
どういうことか、経緯を説明すると、まず早稲田には入学時の強烈な新入生勧誘合戦がある。ありとあらゆるサークルたちが新入生を確保しようと群雄割拠しているわけだが、ここでフレッシュマンの女の子を嫌というほど持ち上げる。マジで持ち上げる。ありえないほど持ち上げる。ぶっちゃけ入学してすぐの頃は見た目はそれほど関係なく、とにかく一女(注・早稲田では「一女」や「二男」など学年と女子・男子を組み合わせて呼ぶのが普通であり、「一年生」「二年生」という言い方はあまりしない)というだけでかわいい、ウブな十八歳かわいい、食べたい(オイ)、というわけでヨイショしまくるのだ。
なかにはスタート時に力みすぎて初日から飲みまくり、「ノリがいいやつ」認定され、四月からいきなり「ワセジョ」扱いされてしまう子もいるが、だいたいはかわいかろうがかわいくなかろうが、チヤホヤされるのがお決まりである。毎年行われる伝統行事だ。
だがしかし、入学したばかりのピュアピュアな一女はもちろんそれが毎年行われる行事だなんて知らない。うっかり参加したテニスサークルの新歓の飲み会で「うるせえババア!」「はいはい、かわいくないよ!」「キャピキャピすんじゃねえブス!」といじられまくっている二女の先輩が、まさか一年前は自分たちと同じようにチヤホヤされていただなんて夢にも思わない。自分がチヤホヤされているのは、もしかすると、思っていた以上に自分がかわいいからかもしれない、と恐ろしい勘違いを起こしてしまうのだ!
さあこの先は言わずもがな、わかりますよね。そうやってヨイショされまくっていた一女も、一年たてば二女になる。すなわち、新しい一女が入ってくる。となると男子の態度は一変、また一女をチヤホヤしまくるのだ。あれおかしいなと思いつつも今までと同じように振舞っていると「もう若くねーのに何キャピキャピしてんだよババア!」と言われ、ようやく自分が持ち上げられていたのは自分がかわいかったからではなく単純に若かったからなのだと気がつく。
が、今さら気がついても遅い。「かわいいかわいい」とチヤホヤされるのは麻薬みたいなもので、とんでもなく気持ちがいいのである。何十人もの酔っ払った男から「カワイイーーーーーー‼︎」と大声で叫ばれてごらんなさいよ。もーものすごい優越感ですよ。それも今まで「普通」エリアでおとなしく、地味に、ささやかな幸せを噛みしめながら生きてきた女の子が、突然アイドルがごとく褒めちぎられたら、舞い上がるに決まっている。「ワンチャン ヤれたらラッキー」なんて意地汚い男の本音なんて知る由もない。
一度自分が「かわいい風」エリアに入れたと錯覚すると、もう「普通」エリアには戻れない。グリーン車に慣れきった人間が、狭くて混雑した自由席普通車両に戻れないのと同じだ。自分は本当はグリーン車に乗れるだけのお金は持っていなかったのだ、なんて絶対に認めたくはないからね。
「かわいい女」としての居場所を失った二女たちは、次なる居場所を求めてウケを狙いに行く。一女をチヤホヤする側に回って「かしこい女」として受け入れられることを望む。とにかく自分の価値を証明したいから、だんだんと求められることならなんでもやるようになり、飲む量もそれだけ増え、下ネタも言える盛り上げ役になり……。
はい、こうして立派なワセジョの完成です。
ワセジョの運命を端的に表す言葉「一姫」「二女」「三婆」「四屍」(一女はお姫様、二女は普通の女、三女はババア、四女はもはや死体と同じ)という言葉が、卒業した今じゃなつかしい。けれど同時に、皮肉だなとも感じてしまうのは、それがまるで日本の女の人生そのものを表しているようにも、見えるからかしら……?
つづき(男がよく聞く「お前自分のことかわいいと思ってるだろ?」という質問に、正直に答えよう)は、12月2日夜9時公開!
前回【世にも恐ろしい女子ヒエラルキー①見た目編】見た目ヒエラルキーにおける、「かわいい風」と「普通」エリアは、戦場である《川代ノート》
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