チーム天狼院

幸せ迷子になったなら開こう!自分幸せみつけの本


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事;小峯 美保(チーム天狼院)
 
『私は、何をした時に「あー幸せ」と思うのだろうか』
 
これは、久しぶりに自分に時間が取り戻せたときに向き合った自分への問いかけ。
そしてこれが、私の心豊かな生活を取り戻すきっかけとなる出来事のプロローグだった。
 
建築の世界で働く事を志し、芸術大学を卒業後にはじめての会社に就職。
毎日の仕事が駆け出し修行でも、とても楽しかった。
そして、住宅業界に転職しても尚、趣味が仕事。
忙しくともまずは、その仕事にどっぷりが楽しかった。
時々休める定休日も、仕事に役に立つ展示会や建物を見に行く。
それが趣味で、片時も仕事が頭から離れたことがなかった。
 
その後、同僚と結婚。
仕事があいかわらず趣味。二人ともお互いの仕事が解る為、家事との両立も意外とうまくいっていた。
しかし問題はその次段階で、子供を産んだら居場所がなくなるという職場であることは
結婚を決めた女性の先輩が、職場を去っている現実からも上司の口調からも明確だった。
信頼していた師匠からも、どうにもこうにも守り切れないと宣言されて以降、
さらに年を重ねる毎、移動が増え、仕事が趣味だなんて軽々しく口にできなくなった。
 
「私には、母親になるチャンスは来ないのかもしれないなぁ」
 
そんな事を思う隙ばかりが訪れていた。
そして、ついに愕然とする転勤を告げられる。
それは後にも先にも、私にとって職場在籍史上最大の衝撃的出来事になった。
 
「やっとの思いで、妊娠出産で育休へ入る後輩が抜ける穴を残ったプロジェクトチームでなんとか埋めながら、休みもなしにやってきたのに」
 
完了間際、告げられた転勤。まるでお払い箱の様。目の前が真っ白になった。交渉したくとも上司からの一喝
「サラリーマンに断る理由があるか!」そんな心ない言葉が戻ってきただけだった。
新たな部署で新たな職務。一からの新人。
大切に今までまとめ、持ち歩いた沢山の資料を一切合切手放した。
 
腫物に触る様に誰からも言葉を掛けられなかった。
掛けてやれたのは、今までの自分を見てきた自分自身だけ。
その場には「自分でなくてよかった」そんな空気が充満していた。
 
時間がたっても気が重かったが、
今までの経験や肩に抱えていた仕事に対するプライドも諸々すべてを下ろし、心は楽になった。
そして急転、その後一か月も経たないうちに神からの授かりものが届いた。
史上最大の衝撃的出来事は、神様が仕掛けた出来事だったのか?その瞬間、気の重さも忘れ、喜びに満ちた時間が訪れた。
移動先では一お腹の子がいつも一緒だった。
 
それから10年余り、二人の男の子の母親となり、また事態は変化していく。
実母のサポートが不可欠で急な残業も受けなければ居場所がない。
仕事と育児の両立生活は過酷で理想とは程遠いものとなっていた。
毎日の仕事と家の用事、子供の予定で手帳は真っ黒に詰まった。
それでも、下の子が卒園間際まで続けた。自分が抜け殻の様になっていた。
つかみ所のない職場環境下、割と強かったこの私が体調も精神的なバランスも崩し始めていた。
 
≪仕事のことはあとで何とかする。追われる様な暮らしを休止し、自分で子供の面倒を見たい≫
≪助けてほしい……。他に何も望まない……。≫
自分の思いの声が、心の中でこだました。
 
面談を申し入れ、「辞めたいです」
ストレートに上司に話した。
「俺は、自分から言い出した奴を止めないから」
何も聞かれず、その言葉だけが返ってきた。
そのおかげで、話は最終目標へと思い通りに進んだ。
 
「今度こそ、私の子供に時間を捧げよう!」
 
それから一年、家の事、子供の事、専業主婦をさせてもらい、大満足に思うようにこなせた。
そしてその時を経て、子供の次に自分の事を少し考えれる順番が来た。
 
「そろそろ、仕事を自分でやりたい」
自分で働き方を選び、自分にとっての豊かさを考えたい。
 
でも、子供の幸せを考えてばかりいたからか、自分の幸せが子供でいっぱいになっている。
「私は何をしているとき、幸せを感じるんだろう」
好きなものはある、でもふんわりとした思いを言葉で言い表せられない自分。
まるで、一人ぼっちでさまよっている。そんな衝動にかられた。
 
とにかく手当たり次第に、時間が出来たらしたかった趣味に手を付けた。
陶芸、刺繡、編み物。図書館にも通い、本を読み始めた。
でも、子供のこと以上に打ち込め事が出来なかった。
「私が夢中でやりたいことはなんだろう」
いつも、いつも、歩きながら考えて、ある時、いつもは素通りしている本屋に入った。
当てもないのに、ある本棚の前まで行き足が止まる。
まさに今度も、神から導かれた様な出来事だった。
 
その本のタイトルは、『HYGGE・365日・シンプルな幸せのつくり方』
世界一幸福満足度の高い国と言われる、デンマークの本。
「私の幸せ、もう一度集めてみよう」そういう思いでいっぱいになった。
 
あなたにも幸せ迷子になったなら、そっと開いてみてほしい。
以前の私と同じ思いでいる方々にも、きっとそっと幸せみつけをさせてくれると思う。
 
シンプルな幸せを綴ったメッセージが詰まってる優しい本だから……。
 
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2018-11-09 | Posted in チーム天狼院

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