それでもなんとか、踏ん張って立っています。《スタッフ石坂の毎日》
「インターン生を募集する。」そう店主の三浦は言いました。それも優秀な人を集めると。
こう聞いた時、正直僕は怖かった。また優秀な人が増えるのかと。
業界で注目を集める天狼院書店。数多くのメディアに取り上げられ、革新的な論を展開し、さらに注目を集めています。
書店なのに劇団があったり。メディア化を一気に進めたり。または書店の劇場化など。
もはや新しい「天狼院」という一つの業態になっています。
そんな天狼院書店。もちろんメディアは、天狼院の良い部分、面白いところを発信しますし、店主三浦もネガティブな発言はまったくしないので、もしかしたら天狼院が、なにか「楽園」のように思われるかもしれません。
天狼院は決して「楽園」などではありません。
天狼院は、少なくとも僕にとっては「戦場」です。
僕は9月26日、オープンの日からインターンとして天狼院にいます。
9月26日に勝手にチラシを配ったのが、僕の最初の仕事でした。その日から少しずつ、できることが増えていきました。
チラシを配っていたのが、コーヒーを出すようになり。レジに入るようになり。記事を書かせてもらえるようになり。一人で店番を任されるようになり。
さらには大きなイベントまで一人でやらせてもらえるようになりました。
少しずつ、できることが増えるようになりました。
一方で、できないことがあらわになっていきます。
それは、決して無謀な仕事ではありません。他のインターン生ができていた仕事です。
同じインターンとして働いていた草間さんが卒業した後、彼女の仕事をいくつか引き継ぎました。
そう、彼女にできていた仕事が、まったくできませんでした。
僕は「オープンの日からいる」という自負のようなものもあります。だからこそ、悔しい。
確かに彼女は仕事ができます。とても優秀。
でも、僕にだってできるはず。だって彼女よりもここにいる時間は長いんだから。彼女より、いろんな経験をして、いろんなことを学んだはず。そう思っていたのに。
当初大人気の部活だったマジカル☆天狼院。草間さんがマネージャーをしていた頃は、毎回大盛況でした。その部活のマネージャー業を引き継ぎました。
僕がマネージャーになってから、集客に苦戦するようになりました。うまくいきません。
月に2回、毎回盛り上がっていた部活は、今は不定期での開催。
要するに、僕にはマネージャーは務まらなかったようです。下火になったこの部活を復活させることができなかった、ということです。
天狼院メンバーは、みんな優秀です。でもだからこそ、僕がいかにできないのかが、ハッキリと分かります。
草間さんにはできるのに、いたみん（彼女も就職と同時に天狼院を卒業）にはできるのに、川代にはできるのに、なっちゃんにはできるのに。僕にはできないことがあまり多く、だからこそ悔しい。
「次は絶対にやってやる。成功させてみせる。」毎回そう思い、いろいろ考え、悩み、やってみても、その度に失敗し、よりハッキリと自分の不甲斐なさが露呈されます。自分があまりにできない。
この戦場では、もう戦えない。もうここで座って休んでしまおう。毎日そう思います。
それでも。
それでもなんとか、踏ん張って立っています。
日々、できるようになったことが増えます。成長を実感する日もあります。しかしその一方で、悔しさや焦りを感じ、自分の無力さを実感するのです。
それでもこの戦場で立っていられるのは、どう考えても自分が成長できると思うから。成長の速度がものすごく早いと思うから。
この戦場には、僕より優秀な人がいっぱいいます。毎日自分の不甲斐なさを実感します。それでも、だからこそ成長できます。毎日、少しずつ大きくなっている自分を実感できます。
いろんな人に助けられ、お客様から笑顔をもらい、（たまにはお菓子ももらい、）他の天狼院スタッフと協力しながら、切磋琢磨しながら、なんとか銃弾降り注ぐ毎日をくぐり抜けています。
戦場に立つ覚悟のある人、一緒に戦いましょう。大丈夫、こんな僕でもなんとかやってます。あなたの方が優秀なはず。だから一緒に戦いましょう。
たまには僕のことも助けてくれるとありがたいかな。
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