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記事:水野雅浩(ライティングゼミ日曜コース)
 
 
「どうしても、三日坊主になってしまい、新しい習慣を継続することができません。何か良い方法はありますか?」
 
40半ばのぽっちゃり体型のビジネスマンが頭をかきながら、しかし、なんとかしたいと思っているのだろう。恥ずかしがりながらも真剣な眼差しで質問があった。
 
東京都内の某大手通信会社で健康経営の一貫として社員向けの健康マネジメント研修を行ったときのことだ。健康経営は、今、各社の新聞紙、ビジネス雑誌でその文字を見ないほどホットなキーワードになっている。社員が健康で長く働ける環境づくりとして、各社が乗り出してきているのだ。
 
私は、現在、健康マネジメスクールの代表として、企業、行政、大学などでビジネスマン向けに「仕事のパフォーマンスを上げる健康習慣」の講師をしている。今までは一般社員向けが多かったが、管理職こそ受講したほうがよいという機運が高まり、今回は部下を持つ管理職者に限定した研修となった。
 
60分の健康マネジメントの講義を終え、残りの質疑応答のなかで真っ先に手が上がったのが、先程の男性だった。
 
今まで、3,000人を超えるビジネスパーソンに①食事 ②睡眠 ③運動 ④ストレスケア という4分野の健康マネジメントの研修を受講し、その後の変化をトラッキングしてきた。結果、健康行動を「習慣にできない人」と「習慣にできる人」の傾向が分かってきた。
 
健康マネジメントの授業を受講したビジネスパーソンの顔を一人ひとり思い浮かべると、継続できない人の多くは、ある特徴があった。
 
それは、日々の結果に一喜一憂する傾向だ。
 
最近、野菜を意識して食べているのに体重が減らない。
あんなに走ったのに、体重が変わってない。
などなど。
 
結果として、健康習慣を獲得することはなく、いつもと同じ生活に戻り、「○○さえすれば、あなたも✕✕になる!」という本やサプリにフラフラと誘惑されていく傾向にあった。
 
一方で、健康習慣を獲得した人たちは、ある意味、ナルシストな人たちが多かったように思う。
 
つまり、結果ではなく、「健康的な生活をしている『自分』ってなかなかイケてる」とプロセスを楽しんでいるのだ。
 
例えば、食事。
ランチの時に、100円追加して、ほうれん草の小鉢を1品追加し、逆に白米を半分に減らす自分って、結構、いいかも。と思う。
 
例えば、運動。
オフィスに備え付けのコーヒーマシーンで、コーヒーのボタンを押して抽出されるその30秒の間に、10回ほどスクワットをやっている自分って、悪くないな。と思う、などだ。
 
これは、仕事の姿勢にも通じるように思う。
 
例えば、クレーム処理。
お客様が感情的になり難しくなればなるほど、誰もそんなクレーム処理はやりたくないはずだ。
 
しかし、そんな状況でも、「私、行きます」 と言って火中の栗を拾う人もいる。
 
その人は、誰もやりたくないことでも、一歩前に出る自分の仕事対する姿勢を誇りに思っているのだ。クレーム処理をできたかどうかの結果ももちろん重要だ。しかし、それよりも、しんどくても「一歩前に出た自分」の仕事に向かう姿勢が好きなのだ。心のなかでは、いずれ、「プロフェショナル仕事の流儀」から取材が来たら、このエピソードを話そう、と思っているかもしれない。
 
この人はいずれ、こうして一歩前にでて、回数を重ね、数稽古を繰り返しているうちに、結果として、本当のプロフェショナルとしてのスキルを身に着けることだろう。結果として、同僚のビジネスパーソンよりもはるか高みに登っているはずだ。
 
健康マネジメントも同じだ。
今のベルトに乗ったお腹も、肩こりも、こびり付いた疲れも10年以上の不摂生の賜物だ。これを1週間ランニングして、「変化がないんです」なんて結果を求めないほうがいい。
 
時間をかけて、今の体ができたのだから、時間をかけて健康な体に戻していけばいいのだ。
 
コツは毎日の体重など数値は図ってもいいけれど、一喜一憂しないこと。それよりも、「仕事もありプライベートもあり、こんなにも忙しいのに、それでも、今までとは違う健康行動にチャレンジしている自分ってなかなかイケてるな」っと考えてみてください。
 
質問をくれた男性には、そんなアドバイスをしてみた。
 
3ヶ月後に1通のメールが来た。
研修会場で質問をした40代の彼からだ。
 
1日10回のスクワットをはじめました。
はじめは、10回もしんどかったのですが、部下を持つ上司として、家族を持つ大黒柱として、健康投資をしている自分ってカッコいい、と思いながら継続しました。
 
結果、体重が5kgも減り、部下から「スリムになった」「かっこよくなった」とびっくりされています。スクワットも30回できるようになりました。今まで3日坊主を繰り返し、自己嫌悪に陥っていたのが嘘のようです。スーツがブカブカになったので、今回は既製品ではなく、オーダースーツで新しい自分にぴったりなサイズに仕立ててもらおうと思っています。
 
人間にはミラー効果がある。見たものが自分の行動に反映される効果だ。彼の変化はきっと同僚、部下、上司にもポジティブな影響を与えていくことだろう。
 
40代で始める健康習慣は体調を整え、仕事のアウトプットを高めるだけでなく、一生モノの財産になる。結果を求めず、プロセスを楽しみ、自分と周囲に良い影響を広げていこう。
 
 
 
 
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2019-10-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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