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男の子育児攻略法


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:つちやなおこ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「わー! 一姫二太郎だね!」
 
息子を出産したとき、何人かの方にこう言われた。
男女そろっていることに加えて、一番目は女の子、二番目は男の子が育てやすいという意味もある。「まあ、たしかに両方育てられるって楽しいかも!」と、のんきに喜んでいたのが、「ん?」と変わったのは比較的早かった。
 
一人目の娘の時は初めての育児。そもそも全部が「ん?」という感じで、すべてが初めて、そんなものかなと思うしかなかった。
 
でも、二人目は妊娠中のつわりも想定内、仕事が滞るのも想定内。出産にいたっては、一人目の時の産後の消耗がひどすぎたので、万全を期して無痛分娩で臨んだ。
余裕をもって産んで、いい病院の優雅な時間を満喫して、退院。
最初の半年は、寝ないのも想定内で余裕もあり「なんてかわいいんだ!」しかなかった。
 
最初の「ん?」は離乳食。とにかく嫌がる。食器は投げる、口についた嫌なものは手に取り、そこら中に塗りたくりだした。動き始めたら、とにかく登る、飛び出す。結果、落ちる、こける。生傷が絶えない。娘の時はこの頃、優雅にランチしていたはずが、外食なんてとんでもない、まったく目が離せなくなった。
 
いやいや期もすごい。ただ泣き叫ぶのではなく、いやなものをとにかく投げつける。靴、
おもちゃ、スプーン、何だったらカレーだって壁にべっとりだ。洗面所の棚に置いていたダウニーを床に塗りたくられたこともある。激しい、激しすぎる。
 
一人目女の子、二人目男の子ってホントにいいのかな??
一人目がおとなしかった分、育児ってこんなものだと思っていた分、毎日カウンターパンチをくらっているようだった。
 
もちろん生まれながらの気質もあるだろう。うちの子は激しい方かもしれない。
でも、男の子をもつママ(男の子ママ)と女の子だけもつママ(女の子ママ)には、明らかな差
がある。どちら側のママなのか、ほとんどのママは雰囲気でわかるくらい。
 
男の子ママはスニーカーかフラットシューズにやっぱりパンツスタイルが多い。そして
みんな反応が早い。すぐにぴょっと飛び出して行ってしまう男の子の腕をがしっとつかむその瞬発力。私は最初、これが全くなくて、他の男の子ママがいつも息子を捕まえてくれていたくらい、速さが違う。そして、みんなどこかさっぱりしている。きっといろんな事への諦めからくる開き直りだ。
 
一緒にランチに行っても、室内でおとなしくできるのは女の子。一人で絵を描いていたり、上手に食事をしたり、ママ達のお話しをきいて口をはさんでくるほどのお口達者な子もいて、もう一丁前にママの仲間に入っている感じ。
 
片や、息子はもう、サルだ。ひと時もじっとせず、外へ向かって吠えだし、結果、野に放つしかない。とにかく危なかっかしいので放っておく訳にもいかず、ママも一緒に退場だ。
 
高齢出産で迎えた二人目、かなりの誤算だった。
 
それでも、ひとつだけ、息子だけにあるかわいさ。それは、「ママが大好き!」だ。
娘もママが好きだが、パパも好き。でも息子はとにかくママが好きだ。
 
1年生になったら一人で寝たいと早々に子供部屋にベッドをおいた娘と違い、息子は今でも私にくっついていないと寝られない。外に飛び出していきっぱなしではなく、たまにぎゅっとしてもらいに戻ってくる。もうかわいいったらない。これでなんでも許せてしまう。
 
この唯一ともいえる長所「ママが大好き!」を生かすしかない。
 
先日、授業参観に行った時、ふわふわと心ここにあらずで言われたこともしている様子もなく、にやにやこちらを見ていた。そこで、寝る前、一緒にベッドに入っているときに、一日のことを話しながら、「ママ、あれは悲しかったなー」と伝えるようにしてみた。聞いているような聞いていないような。寝たらさっぱり忘れてしまうかと思いきや、意外と覚えているようで、「ママがイヤってゆったから今日はちゃんとお話きいた」とわざわざなでなでしてもらいにくる。
 
また別の日、習い始めた将棋教室でやっと初めてお友達に勝ったと帰ってきた。「わー、がんばったね。ママうれしいわ!」と伝えてみた。すると満面の笑みだ。愛いやつだ。
 
何かしでかしたとき、怒るのではなく、ママはそんなことしたら悲しいと伝える。
すると息子は、あっととにかく一旦立ち止まる。
うれしいことがあった時、ママもうれしいと伝える。
するともっともっとと頑張りだす。
 
低学年男子の今はまだこれでいける。端からみたら、ちょっとまずい男の子育児だと思う。
こうやって、マザコンが量産されていくのかもしれない。でもこれが一番効果的なのだ。男の子ママならこの感じ、わかっていただけるのではないだろうか。
 
そんな息子が、いつか、好きな子を連れてきた時、ママはどうなってしまうのか。
その時、さっと役割は終わり! と切り替えられるのか。
いつのまにか本気の恋人気分になってしまっていないか。
ここだけは常に注意しておかないといけないだろう。
 
 
 
 
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2019-11-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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