メディアグランプリ

テクノロジー好きな人なら絶対に知っておくべき、ある音楽グループの話。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:岸本 有哉(ライティング・ゼミ特講)
 
 
『    』
 
もし「セリフ? 沈黙してる状態?」と思った人、
特に、そう思ったテクノロジー好きな方は最後まで読んでほしい。
 
タイトル通り、私がこれから話すのは、ある音楽グループの話。
 
その音楽グループの名称は、
 
「・・・・・・・・・」
 
メンバーは、
 
「・」ちゃん
「・」ちゃん
「・」ちゃん
 
という名前の女の子3名で構成される。
 
そして、その女の子たちは、ライブや交流イベントでも、SNS上でも、アイマスクみたいなサングラスで目が隠されていて、女の子本人がどういう顔かが分からない。
 
名前も顔も分からない、もはや実体が見えないような音楽グループ。
 
しかし、一つ言えることは、女の子3人が歌って踊っているということ。
 
そう、これは「・・・・・・・・・(通称 ドッツ)」という女性アイドルグループの話。
そして、『    』は、このアイドルのアルバム名なのだ。
 
「何それ!?嘘だろ……意味不明過ぎるアイドルじゃん!」
 
私は、アイドル好きな友人から、このグループの話を聞いた時、思わずこう叫んだ。この時の私は、AKBなどのアイドルグループは知っていたが、いわゆる地下アイドルはあまり詳しくなかった。だから、私にとって、(きっとみなさんにとっても、)衝撃すぎた。
 
「おい、健人(*友人の名前)、何でそんなアイドルが好きなの? アイドルって、普通、カワイイ女の子が歌って踊る姿に好きになって、応援して楽しむものだよね……。 顔も名前も分からないなんて、好きになりようがないでしょ!?」
 
「まあ確かに普通はそう思うかもしれないね。
でも、もう一つ、有哉(*筆者の名前)が驚くだろう事実がある。
・・・・・・・・・は、《Maker Faire Tokyo2018》に出たんだよ。」
 
「え?嘘……、でも健人、その展示会って、テクノロジーやものづくりが好きなエンジニアが自分たちで製作した電子プロダクトなどを出展する展示会でしょ!? アイドルなんて1ミリも関係ないじゃん!」
 
「いや、有哉、むしろ大きく関係ある。
・・・・・・・・・は、テクノロジーを使って生み出されたアイドルなんだ。」
 
私は、エンジニアではないけれど、新しいテクノロジーの話題が好きだった。それだけに、アイドルの話にテクノロジーが出てくる事に衝撃を受けた。
 
話を聞くと、・・・・・・・・・がやってきた活動は、少し不気味だが、面白過ぎる。
 
テクノロジーを使って、顔も名前もないアイドルの存在をファンに届けているそう。
 
メンバーのリアルタイムの心拍に合わせて、スマホが震えるアプリ、
メンバーが過去に居た場所にスマホを持って近づくと、通知が届く位置情報アプリ、
自宅の照明を、メンバーの家の照明の光量と連動させるアプリ 等々。
 
テクノロジーを使って、顔も名前もないアイドルとの交流をファンに届けているそう。
 
HoloLensというVRゴーグルを活用し、ライブ中、メンバーの視界を投影する仕掛けや、
絵文字と「やっほー」のみで、メンバーと1対1でチャットできるアプリ 等々。
 
このように、様々なテクノロジーを通して、・・・・・・・・・を感じとる事ができる。
 
また、メンバー側としても、顔も名前も明かされていない為、よりプライベートな情報や交流を届けるアプリやイベントでも、個人を晒される事がない。メンバーは、安心して、TwitterやYoutubeで普段の生活を発信することもできる。
 
だからこそ、メンバーは、ファンとの深いコミュニケーションをとることができ、ファンは、より・・・・・・・・・を感じとる事ができる。
 
だからこそ、ファンは、・・・・・・・・・のファンになってきた。
 
『    』という読めないアルバム名でも、
 
・・・・・・・・・という読めないグループ名でも、
 
「・」という名前で、モザイクみたいに顔が分からないメンバーでも、
 
ファンにとっては関係ない。
 
ファンは、・・・・・・・・・が心の中に居てくれるような感覚がするから。
 
テクノロジーが、ファンの心に、・・・・・・・・・を届けているようなものだから。
 
テクノロジーって、やっぱり面白いじゃん。
 
こんなテクノロジーを使っているからこそ、
・・・・・・・・・も面白い。
 
そう思った。
 
実は、2019年3月、・・・・・・・・・は解散したらしい。
 
その時、楽曲音源・歌詞を一般にSNSで開放し、
しかも、改変・商用を含めた利用が無料・無許諾で可能なようにしたらしい。
 
・・・・・・・・・の音楽は、心にスッと入る儚く美しいロックソング。
 
あらゆる人が、あらゆる形で、
・・・・・・・・・の音楽を社会に届けているかもしれない。
 
もしかしたら、どこかで流れるBGMを通して、
・・・・・・・・・があなたの心にも届くかもしれない。
 
 
 
 
***
 
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2020-01-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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