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メディアグランプリ

最近のミュージシャンや曲を覚えられないとお嘆きの方へ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:山本洋一(ライティング・ゼミ7月開講通信限定コース)
 
 
昔はイントロを聴くだけで曲名とミュージシャンがすぐにわかったのに。
自慢だったのに。
 
みなさんは最近聴いた曲の曲名やミュージシャンを覚えているだろうか?
私は全くと言って良いほど覚えていない。わからない。あぁ。
 
やっぱり年齢のせい?
もしかしたらアルツハイマー?
いや、そうではない。
これは音楽配信サービスのせいに違いない!
 
昔々(と言っても20年ほど前まで)、お目当ての音楽を聴くには労力が必要だった。
数週間分のFM番組表が掲載されている雑誌を購入して、エアチェック(FM放送をカセットテープに録音すること)した。
気に入った曲があれば、レンタルしたレコードをカセットテープにダビングして、テープが擦り切れるほどアルバムの1曲目から最後まで何度も聴き込んだ。
レンタルレコードがなければ、お財布と相談し、決死の覚悟でレコードを購入した。
 
自分が推すミュージシャンを探すのはギャンブルに近い状態だった。
音楽雑誌の「このミュージシャン推し!」という記事を信じて、清水の舞台から飛び降りて購入したレコードを聴いて「なんじゃこりゃ!」と死亡すること数え切れず。自分と嗜好が近い友人や音楽雑誌のライターの言葉を頼りにすることを学習した。
 
こんな、ある意味反復練習によって、アルバムまるごと頭と耳で覚えている状態になったんだと思う。
 
ところが、今はどうだ。
「おっ、この曲カッコいい!」そんな時は歌詞でググるかスマホのソフト(Shazamなど)に曲を聴かせればすぐに曲名・ミュージシャンが判明、YouTubeや音楽配信サービスで気に入った曲を入手できてしまう。
これでは、ミュージシャンはおろか曲名だって記憶に残らないよなぁ、興味がないんだから。
こんな時代になったんだ……。
 
日本国内の音楽ソフト(オーディオレコードと音楽ビデオの合計)の生産金額は1998年の6,075億円から年々減少を続け、2019年は約3分の1の2,291億円だった。一方、音楽配信サービスが2019年は706億円と着実に売上を伸ばしている。音楽ソフト全体の売上は約3,000億円でここ数年横這いとなっていて、売上は下げ止まったと言えるのだけど、ちょっと釈然としない。
なぜって、多くのミュージシャンが「俺たちって以前ほど儲からない。もう食っていけない……」と嘆いているから。
 
やっぱり音楽配信サービスに何か問題があるのでは?
 
実際のところ、音楽配信サービスはミュージシャンにとって悪者ではない。
例えば、SNS(TwitterやYouTubeなど)と音楽配信サービスは非常に相性が良い。何かキッカケがあれば爆発的なヒットに結びつく可能性があるし、大きなレーベルを通さずに比較的安価で作った楽曲を展開できる可能性だってある。ミュージシャンがSNSで情報を発信する機会やリスナーが新しいミュージシャンを発掘するなど、ミュージシャンとリスナーの接点は昔よりずっと増えている。
また、最近の音楽配信サービスには似た傾向のミュージシャンをAIが調べて教えてくれるサービスなんてものもある。自分好み(だと思われる)ミュージシャンをサービスが次々に紹介してくれるということは、ミュージシャンにとってみれば自分とリスナーをマッチングしてもらえる可能性が高まるということになる。
 
だけど、ミュージシャンに収益を分配する方法には大きな問題があるらしい。
CDを販売すると、ミュージシャンには1枚あたり約20円の収益がある。1,000枚売れると20,000円となる。
一方、音楽配信だとミュージシャンには1再生あたり約0.5円の収益となる。ちょっとSNSで話題になって20,000回再生されても、ようやく10,000円。これは厳しいなぁ。
 
また、この「1再生あたり」というところもちょっとひっかかる。音楽配信サービス全ユーザーの総再生回数に対してそのミュージシャンの再生回数が何%を占めているか計算して支払われている。これって、有名ミュージシャンに有利で無名ミュージシャンにはとっても不利な気がする。
例えば、私があるミュージシャン推しで1ヶ月間そのミュージシャンの曲だけ200回聴き続けても100円しか支払われない。音楽配信サービスの月額料金1,000円だとしたら、そのすべてが推しミュージシャンに支払われてほしいんだけど。
 
そこで、推しミュージシャンに有利になる新しい収益分配方法を考えてみた。
 
その1 リスナー毎の聴いた割合で分配する
全音楽配信ユーザーが聴いている総再生回数を元にお金が支払われるのではなく、自分が1ヶ月間に聴いた曲の再生回数からミュージシャン毎の割合を計算し、月額料金の中からギャラを支払う。これだと、自分の支払った月額料金が正当に分配されている気がする。
 
その2 投げ銭の仕組みを導入する
月額料金のうち一定の割合を投げ銭できる仕組みにしてはどうだろう。「この曲とっても良かったよ」とか「このミュージシャン推しだから支援したい」なんて理由で投げ銭することで、自分の気持ちを込めることができて気持ちいい。
 
音楽を聴く対価としてお金を支払うことでリスナーがミュージシャンを支えることにつながると、世の中みんなに認識してほしい。そして、こんな収益分配方法が採用されたら、ミュージシャンとリスナーのつながりはずいぶんと深まると思う。
 
ほら、この曲、このミュージシャンに興味が湧いてきたでしょう?
きっと新しいミュージシャンや曲名が覚えられるようになるはず!
ワクワクしてきませんか?
 
 
 
 
***

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2020-08-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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