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プロポーズをさせたい女子たち


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記事:園部仁美(ライティング・ゼミ集中コース)
 
 
サプライズで素敵なプロポーズをして欲しい! こう夢見る女子は多い。
 
ある日、仕事の休憩時間にどんなプロポーズがいいかという話しになった。
話題を振ってきた女性は5月に誕生日を迎える。誕生日に彼と旅行に行く予定だったがコロナのせいで中止となり、プロポーズも先延ばしにされそうと嘆いていた。
 
というのも、ここまで来るのにかなり努力をしたそうで、友達がプロポーズされて羨ましいとか、こういうプロポーズに憧れるとか、結婚後を想像させるような話題をしつつ同時に彼を追い詰めないよう細心の注意を払い、じわじわと潜在意識に染み込ませる作業を日々してきたのだ。
 
このタイミングで無くなるとまたいつ彼の気持ちにエンジンが掛かるのかわからない。だから何としてもプロポーズさせたいのである。彼には旅行は行けなくてもいいから、誕生日会は楽しみにしているとそれとなくプレッシャーをかけているそうだ。
 
皆さんはどんなプロポーズを受けたいですか? 彼女にきかれて同僚達が答える。バラの花を1日1本送ってもらい100本目にプロポーズして欲しい。旅行先の綺麗な景色の前で言って欲しい。跪いて花束を渡して欲しい。出るわ出るわそれぞれの妄想が。皆それぞれパッと答えられるぐらいしっかりとプロポーズへのイメージを持っているものなのかと感心した。
 
そもそもなんで男性からのプロポーズを待つのか前提なのか。もちろんその方が大切にされているという実感があるからだろうが、そこにはただ夢見ているだけではない、女性の強かさがあると私は思う。
 
男性の狩猟本能の話しをご存知でしょうか? 簡単に手に入るものより苦労して獲得したものに価値を見出す。それが男性のさが。つまり男性からのプロポーズを受けたほうがその男性自身が手間をかけて勝ち取ったという気持ちがある分、大事にされるというのである。
 
巷にはそのような情報が沢山出回っている。鵜呑みにする訳ではないが、より幸せな結婚生活を送れる可能性があるなら、やらないよりはやったほうがいい。必死になってあの手この手で女性たちはサブリミナル効果に似た遠回しなアプローチをするのである。
 
こんなにやっているのにプロポーズをしてくれない彼にはどうアプローチをするべきなのか、悩む女性は多い。でもよく考えてみよう。これって宮迫にバンジージャンプをさせることと一緒ではないか?
 
お笑い芸人の宮迫はバンジージャンプが苦手である。江頭2:50とyoutubeで共演したときに、用意したバンジーを宮迫が断ったため、結局江頭が跳ぶことになった。テレビ業界に戻りたい宮迫のためにせっかく用意した数々の禊を宮迫はスルリと躱し、全ての尻拭いを江頭にさせたのだ。どんなに誘っても全く飛ぼうとしない宮迫は見ていて面白くないし、白ける。江頭の優しさと漢気があったから成り立ったものの、宮迫側はかなりのイメージダウンになっただろう。
 
そもそも絶対飛ばないと言っている宮迫にバンジーをやらせようとしているのが間違いなのだ。芸人として面白ければバンジーが出来なくても問題ない。宮迫の芸風は出川のようなリアクション芸でもないし、サンシャイン池崎のように面白く叫べるわけでもないのだから。
 
これはサプライズが苦手な男性に夢の様なプロポーズを期待するのと一緒。そもそもあなたが好きなその人はそのようなことをしてくれそうな人だった? 良く言えば優しくて穏やか、悪く言えば優柔不断。でもそんなところが気に入ったんじゃないの?
 
実のところこれは私自身に向けての言葉である。私もプロポーズに憧れを持っているうちの1人だった。特にやって欲しいプランはなかったが、将来結婚する人にはちゃんと言わせないと! と思っていた。
 
しかし、前述したように私の好きになった人は、いいよいいよ! 合わせるよ! というスタンスの彼。やるわけないとは分かっていたけど、もしかしたらと少し期待していた。案の定なかなか言わない。勿論私も結婚のけの字も出さなかった。まさに根比べだった。
 
そんなある日、寝る前に彼が結婚どう考えているの? ときいてきた。想定外の言葉だったので驚くと同時にしまったと思った。私があまりにも結婚の話しをしないので結婚願望がないと思われてしまったのだ。何それ、私にきくの? てか私次第なの? あなたの意思はないの? とそのときは自分への失望と苛立ちで怒ってふて寝してしまった。こうして自然にプロポーズしてもらう大作戦は失敗に終わった。
 
それから数日間もやもやした日を過ごし、考えを整理し、ある結論にたどり着いた。そもそも優しくて私を尊重してくれるところに惹かれ、お付き合いを始めた。引っ張ってくれるような人ではなくどちらかというと私が引っ張り回している。たまに頼りないなと思うことはあるけれど、この関係はそんなに嫌いではない。彼からのプロポーズにこだわることは彼に無理をさせ、自分もそれによってもやもやすることになるだろう。もう男性の狩猟本能神話なんてどうでも良くなっていた。彼は決してそういうタイプではないから。
 
だから私から彼に歩み寄った。結婚いつしようか? と。
 
既婚者の先輩のプロポーズの話しが終わり、いよいよ私に話が回ってきた。どんなプロポーズされたんですが? やはりプロポーズをされる前提で聞かれる。あー私からかな? 場の温度が急に上がった。その後は私の意外性で話しが盛り上がったのでよしとする。
 
 
 
 
***

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2021-05-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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