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大きな学びと棚上げ名人


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:永松 昭徳(ライティングゼミ・平日コース)
 
 
教える側と教えてもらう側。
誰もがどちらの立場にでもなることがあるだろう。
いったいどのような気持ちを持って、それぞれの立場でいるのがいいのだろう。
添削をしていただく機会が増えたからなのか、そんなことを考えてみた。
 
「何を言ったかではなく、誰が言ったかの方が重要だ」
ここ近年でよく耳にするし、個人的にも20年前の実体験を通じてこのことを痛感している。
 
時は1995年。
運転中の車内のFMラジオから「ウオーウオーウオー」と歌っている曲が流れてきた。
はじめて聴く曲だった。
「なんだこの変な歌は……。これは売れんだろう」
と苦笑いしながら聴いていた。
曲が終わり、DJが「H ジャングルウィズTの歌でした」と言った。
「誰?新しいバンド?グループ?ま、どちらにせよすぐ消えるの間違いない」
と意地悪なことを思っていると、
「ボーカルはダウンタウンの浜田雅功さんなんです」
というセリフがラジオから聞こえた。
「ええええええ!?」とびっくりした私は、即座に「もう1回聴きたい」と思ってしまった。
 
わたしの浅はかな予想を裏切り、この『WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~』は、200万枚以上を超える大ヒット曲となり、街中あらゆるところで耳にすることとなった。
 
この経験をして以来、わたしは自分のことをまるで信頼していない。
自分の予想が外れたことで、自分へのを信頼を失ったのではない。
「つまらない」と感じていたものを、「誰が」という情報が加わっただけで、一瞬にして「魅力的なもの」だと『簡単に価値観を変えた自分』に信頼を失ってしまったのである。
まさに手のひら返し。
 
「何を言ったかではなく、誰が言ったかの方が重要だ」
わたしはこの言葉を聞くたびに、浜ちゃんの顔を思い出す。
 
他にも、この言葉が正しいと思われる実例をあげてみよう。
 
営業成績をあげてない先輩からのアドバイスは聞き流すかもしれない。
でも、すごいなと思っていた先輩からのアドバイスだったら素直に耳を傾けてしまう。
 
『毎日コツコツと小さなことを積み上げることが重要だぞ』と、どこの誰だか知らないおっさんから言われても、「そりゃそうでしょ。みんな知ってますよ」と一蹴するだろう。
しかし、イチローや大谷翔平のセリフと知るやいなや、「さすがだな~深いな~」と言葉の重みを感じるのは私だけではないはずである。
 
書籍もどんな人が書いたか、が大事である。ゆえに、著者に「権威付け」が行われる。
どこどこ大学教授、BMA取得コンサルタントなどという肩書や、ヤフー記事アクセスランキング3週連続1位を獲得したライターという実績を、著者の前に付け加える。
マーケティング的に考えても、実際そうした方が読まれることになるので、これで正解なのだ。
 
20年間以上、わたしはこの価値観を「正解」だと思って生きてきた。
 
しかし、今、本当にそれでいいのか?と思うようになった。
「誰が言ったか」に重きを置いてばかりの自分でいいのであろうか。
「あなたはそんなアドバイスをしてこられますが、あなたの実績はどうなんですか?」
というところばかり重要視することの弊害はないのであろうか、と。
 
たとえば。
万引きでつかまった子供をしかれる親は、万引きをしたことのない親だけなのか?
 
経営のアドバイスをできるコンサルタントは、実際会社の経営を成功させているコンサルタントだけなのか?
 
1度三冠王になったことのある選手を指導できるのは、2度三冠王を取ったことのあるコーチだけなのか?
 
いや違う。
昔、罪を犯してしまった人でも、子供に同じようなことをさせてはいけないと思い、それはやっちゃだめだと強く言うことは間違っていない。
 
その経営コンサルタントは、会社を経営した実績も能力もないかもしれないが、第三者が経営している会社の改善点を見つける才能はあるかもしれないのだ。
 
一度もタイトルを獲ったことのない平凡な選手でも、三冠王を獲れる選手を育てることにかけては素晴らしい能力を持っているかもしれない。
 
つまり、
教える立場の側からは、自分の実績を棚にあげて言わないといけないし、
教えてもらう側になったら、コーチ側の年齢や実績は棚に上げて聞かないといけないのだ。
 
指導する立場に立った場合は、
「年上の人には言いにくいな」とか、
「こんな実績もない自分が、自分より肩書きが大きい人に何か言うなんておこがましいな」と思ってはいけないし、
指導される側に立った場合は、
「この方の実績はどうであれ、的確な指導をする才能を持っているかもしれない」
と、謙虚な姿勢でアドバイスを受ける方が成長するような気がするのだ。
 
「自分のことを棚にあげて何言ってんの」と言われたら、
「ありがとう。今、棚上げ名人目指してるもんで」と反論してよい。
 
ということで、
「誰が言ったかではなく、何を言われたかの方が重要だ」
という価値観に変更して、このライティング講座で学びを深めていきたいと考えている。
 
 
 
 
***
 
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2021-07-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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