メディアグランプリ

不運な男が手に入れたプラチナチケット


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:古山有則(ライティング・ゼミ10月コース)
 
 
「この世で、自分よりも運が悪い人なんているのかよ……」
 
ため息が止まらないくらい、過去の私は運が悪かったんです。
 
傘は盗まれる、ライブのチケットは外れる、バスには乗り遅れる……。
 
何かを選ぶときは、自分が選んだ方と反対の方が選ばれることが多かったです。
 
「ということは、自分が選ぶ方ではない方を選べばいいのでは?」
 
当然のようにそう思い、心の中ではAだと思っても、Bを選んでみました。
すると、正解はAでした。
 
「なんでだよ!」
 
 
 
思わず関西人のように間髪入れずにツッコミたくなるほどです。
運の良さはどうすることもできないから、この人生では運の良さとは縁がないものだと期待せずに生きていこうと思いました。
 
一方で、仲の良い友人は毎回選ばれます。
横で何度も友人の
 
「よっしゃー!」
 
を聞き、耳にタコができそうだったくらいです。
 
そのたびに、ため息を吐いていると、友人は
 
 
「本当に古山は運がないな!」
といつも笑っていました。
 
笑われることが嫌すぎて、自分の遺伝子や先祖まで恨んでしまったくらいです。
 
ある日に、友人が落ち込んでいたので、理由を聞いてみると、
 
「今日のうお座は、最下位なんだよ」
 
と言っていました。
そのとき、ふと「あれ?」と思いました。
 
「運の良い友人も、運が悪いときがある?」
 
星座占いですから、良いときもあれば悪いときもあって当然ですが、私にとって大きな気づきでした。
 
 
「運の良い悪いって、なにで決まるの?」
 
脳内に、この問いが浮かんできました。
もしかしたら、運が悪い私も、運が良くなる方法さえ知り、実践することができれば、運が良くなるかもしれないと、生まれて初めて思ったのです。
 
そこから私の「運向上プロジェクト」がスタートしました。
運向上プロジェクトの内容は、運が良くなる方法を見つけて、実践していくだけです。
 
ただ、それだけです。
 
運が良くなる方法を見つけるために行ったのは、近くの本屋で「運」に関する書籍を購入することです。
 
手当たり次第に、書籍をカゴに入れていくと、片手でカゴが持てなくなるほどでした。
 
イメージをつきやすくなるために、書籍以外にも、私の身近な人で「運が良い人」を勝手に5人見つけ、どんな特徴があるかを観察していきました。
身近な人を観察してみると、驚いたことがありました。
 
それは、運が良い人にも、運の悪いところが山ほどあったんです。
 
「あれ、運が良いどころか、むしろ運が悪くないかな?」
 
実際に、観察し、インタビューしてみると、運の良い人たちは
スマホを無くしたり、傘を盗まれていたり、提出前の課題のデータが消えたりしているのです。
 
 
 
「運が良い人なのに、運が悪いというのは、どういうこと……?」
 
疑問を抱えたまま、書籍を机に広げて読み込んでみると、「思い込み」という言葉に出会いました。
 
 
書籍に書かれていたのは、
 
 
 
「運が良い人は『自分のことを運がいい』と思っている
 
運が悪い人は『自分のことを運が悪い』と思っている」
 
でした。
実際に私はずっと自分は「運が悪い」と思って、25年間生きてきたんです。
今まで「運が悪い」と思っていたので、傘が盗まれたり、ライブのチケットが外れたり、バスには乗り遅れたりすることを、運のせいにしていました。
でも、運の良い人も、傘は盗まれているし、ライブのチケットは外れているし、バスに乗り遅れたりしていたんです。
 
「もしかして思い込みかも……」
 
そう思うと、ふと肩の力が抜けました。
 
気づいたことを実践しようと、私は「自分が運がいい」と思い込んでみました。
何度も何度も、
 
 
「私は運がいい! 最強の運の持ち主なんだ!」
 
と声に出しました。
すると不思議と、混んでいるカフェでタイミングよく席が空いたり、有名人のサイン本が手に入ったりするのです。
 
「あれ、意外と運良いじゃん」
 
今までは運が悪いと思っていたのに、思い込みを変えてみたら、運が悪いどころか運が良かったんです。
これは、思い込みによって、うまくいっていなところばかりを顕微鏡で見てしまっていたことに気づきました。
 
そういえば、中学校時代、化学のテストが返されるときに、先生が
 
「クラスで赤点の人が5人います」
 
と言っていました。
赤点の1人に私が入ってしまいました。
40人中5人に入ってしまったから、運が悪いと思っていました。
けど、落ち着いて考えれば、これは運でもなんでもありません。
単純に勉強不足だったんですね。
 
運が悪いと思い込んでいるときは、本当は運が関係なかったとしても、すべて運の悪いせいにしてしまっていることに気づきました。
この出来事から、運の良い人には誰でもなれると信じています。
今の私は、運が悪い人に、この話をして最短で運が良くなるプラチナチケットをプレゼントしています。
 
 
 
 
***
 
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2021-12-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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