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50歳を過ぎたら「理想の彼」がどんどん変わっていった

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:鈴木みえ(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
「やっぱり、彼がいいのよね……」
結局、今日もまた彼と出かけることになった。
 
彼といるととにかく楽なのだ。
 
地位も名誉もあり、一緒に出かけると羨ましがられる。かつてはそんな彼もいた。大好きだったし、ずっと一緒にいると思っていた。
 
でも、段々重たく感じるようになってきたのだ。
みんなが羨ましがるような彼にふさわしい自分でいるためには努力も必要だった。
 
12㎝のヒールを履き、流行のワンピースを着る。お化粧もネイルも手を抜けない。
そんな自分も好きだったが、疲れを感じお別れした。
 
伝統ある家で育った彼もいた。その彼と出逢い、付き合えることになった時は天にも昇る気持ちだった。
ずっと憧れていたからだ。私なんて、と最初は尻込みをしたが、やはり育ちが良いと何かが違う。うっとりする位、何もかもが素敵なのだ。大切に育てられてきたのだろうな、と感じた。
 
でも、大切に育てられてきたからなのか雨の日や天気の悪い日は外出を嫌い、彼を傷つけないように優しく丁寧に扱うことがマストだった。そして何より身の丈に合っていない気持ちもあった。
 
お別れするときは本当にいいの? ととても悩んだが、そんな彼は引く手あまたで、私と別れた後、すぐに新しい彼女ができたようだ。
 
また、見た目の良さに惹かれ引き寄せられるように付き合った彼もいた。
だが、とにかく器が小さいのだ。よっぽど自分の容姿に自信があるのだろう。中身が全く伴わない。大勢の人が集まる場所へ行くと注目はされたが、何度かパーティーに行った後別れた。
 
見た目の良さでいうと、海外旅行で出逢った彼は最悪だった。ハワイではあんなに魅力的に見えたのに、帰国してみたら一緒に出かけるのが恥ずかしい。
とにかく彼の存在自体、日本では浮いているのだ。
 
一体、彼の何が良かったのだろう……。若気の至り、そして旅先のマジックということで仲間内で笑い話になった。
 
若い頃はとにかく、見た目を重視していた。一緒に出かけることが本当に楽しかったし、シチュエーションに合わせて選ぶこともわくわくした。たくさん彼がいたことも自慢だった。
 
でも、年を重ねる毎に気を使わず出かけられることや、軽やかさを重視するようになった。
そして、そんなにたくさんの彼は必要ないと感じ始めた。
 
繰り返す引っ越しで整理する機会があり、そんな彼らとはお別れをした。
 
今、一番お気に入りの彼は某アパレルブランドのエコバッグだ。
 
これがとにかく使いやすい。軽くてエコバッグなのに内ポケットもあって鍵やスマホが行方不明にならないのだ。
 
多少物を詰め込んでも大丈夫。鞄自体が軽いから重くならないのだ。
雨が降ろうが関係ない。なんと撥水加工が施されている。
汚れても洗濯機でがんがん洗えるし、アイロンもいらない。
 
アパレルブランドのエコバッグだけあってスタイリッシュで、薄いグレーで割とどんな服装にも合う。一見エコバッグに見えないところもお気に入り。主役が自分でいられるのだ。
 
ある日出張で荷物が増え、どうしようかと困っていたのだが、駅前にそのアパレルショップを発見した時は嬉しくて思わず声がでた。そして迷わず2代目を手に入れたのだ。
 
もちろん、ブランド品にはブランド品の良さがある。作り手の想いも込められているし、縫製も丁寧で品質も良い。だが、今の私にはその皮の重さが辛くなり、軽量で持ちやすいものを選んでしまう。
 
鞄に限らず、靴もそうだ。見た目の美しさも大事だが、重要視するのは軽さ、そして履き心地なのだ。
スニーカーの素晴らしさにも気が付いた。どこまでだって歩いていける。
 
帰宅して、ヒールを脱ぐと無理して靴に押し込まれていた小指が縮こまって赤くなっている。そんなこともなくなった。
 
これは物だけでなく、人間関係や思考も似ているのかもしれない。
 
かつてはこの人と繋がっていたら……とどこか無意識で計算していた自分もいたが、今はそうではなく、変に気を使わず、気持ちよく付き合える人とだけ繋がっている。
 
自分が自分らしくあることは、自然体で力が入っていない状態なのだろう。
不思議と物事がするすると上手くいくことが増えた。
 
でも、振り返るとそんな風にがむしゃらにがんばる時というのも必要だし、その時の自分に「良くがんばっていたね」と褒めてあげたい気持ちになる。
 
特に若い頃は、虚勢を張る時期があって良いと思う。憧れに向かって一直線。私も思い出すだけで恥ずかしくなるようなことが多々ある。でも、それがあるから今に繋がっているのだろうなと思う。
 
そんな若者に自分を重ね、微笑ましく見ている自分に年を重ねたな、と感じたりするのだが。
 
思考もそうだ。あくまでも私の場合だが、人目を気にしすぎて無理をしたり、自分の意見よりもどう思われるか、に重きを置いていた気がする。
だから、つい複雑に考え過ぎて自分がどうしたいのか、が迷子になることもあった。
 
今は、まず自分にどうしたいのか、どう思っているのかを聞けるようになった。
 
決して人にどう思われてもいい、と思っている訳ではないが、心のイエスに従っている今の自分はなかなか良い感じで好きである。
 
今、何が心地よく感じるか、は変化していくものだ。
 
その時、自分が好き、と感じる鞄や靴を選ぶように、方向性や大切にしたいことを選んでいきたいと思う。
 
因みにスピリチュアルな観点からみると、鞄や靴を新しくしたくなる時は「新しい世界へ飛び出そうという気持ちの表れ」だそうだ。
 
あなたは最近、鞄や靴を新調したいと思っていませんか?
 
 
 
 
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2022-06-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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