悲劇のヒロインって、何?《絶対麗度ライティング》
*この記事は、「絶対麗度ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
記事:mAyumi(絶対麗度ライティング)
何年か前のお話し。
自分がギリギリの状態にあった時、
相手が持っている条件(学歴、職歴、パートナー、収入など)が圧倒的に整っている人が
「つらい」「どうしよう?」
そんな風に、嘆いている姿を見ると、強い不公平感や理不尽さを覚えることがあった。
彼女の勤務先で配置換えがあり、新しい部署がどうにも合わず、精神的に追い詰められているという、
そんな話しを聞いた。
「悲劇のヒロインみたいに、いってるけど?
それだけの安全基地(資産や環境)があるなら、余裕でやり直せるじゃん」
「こっちのギリギリさ、わかって言ってんの?」
と、私が密かに、心の中でイラいたのは、自分の命や生活を守るために、
私の心が正しく働いている証拠とのこと。
前提条件の差とは?
相手は最悪倒れても「休職制度」「高い手当」「配偶者の支え」「両親の手厚い後楯」
という強いセーフティネットあり。
一方、こちらはその、真逆の条件、更に、ギリギリで戦っている状況、もし倒れたら一巻の終わり?
その甘えや弱音は「贅沢な悩み」にしか映らない。
なぜ、相手の「病んでいる」が悲劇のヒロインに見えてしまうのか?
話の中で、「病んでいる」「迷っている」と発すること自体が、
周囲からの関心や共感を惹きつけるための「悲劇のヒロインアピール」に見えてしまい、
余計に感情を逆撫でされたから。
恵まれた条件(高学歴・安定企業・既婚)を持つ人から、そういった発言をされると、
どうしても「安全圏からの甘え」に見えてしまうこと、
「高学歴や安定したご身分だから嫌い」
そうではなく、恵まれた条件やカードを持っているのに、それに感謝もせず、
当たり前のように受け取って愚痴っている態度に、私は理不尽さを感じていたのだ。
「迷えるだけ、余裕があるんじゃん?迷うこと自体ができないことだってあるし?
選択肢すらないことだってあんだよ?」
と、私は、更に心の中で毒づく。
相手には相手なりのプレッシャーや苦悩があるのは、なんとなく解っている。
ただ、余裕のない私が、それを理解してあげる義務も、包み込んであげる義理も一切ない、
当時の私はそう、思っていた。
それでも、どう声をかけるか?(厳しく言う?スルーする?)
「思い切って、休職すれば?そんだけ病んでれば、診断書とか、とれるでしょ?
休職しても、旦那さんもいることだし?」
と、私は言ってしまった。すると、返ってきた言葉とは?
「復職した場合、周囲の反応とか考えると、そこまではない。旦那にも申し訳ない。
復職して、腫れ物扱い・厄介者のも嫌。査定に響いて給料下がるのも嫌だし」
「あれも、これもって、完璧求めすぎでしょ?ここでも、タイパ、コスパ重視かよ?」
「結婚って、何かあったときに支え合うものじゃないの?」
「自分のプライドを守るために…?そして、自分の心は、置き去りになる」
と、私は再び心の中で冷ややかに呟く。
この一件から、自分の心の扱い方と「捉え方」について、大きな学びがあった。
自分を「悲劇のヒロイン」にしない。
心が弱っている時、つい「私なんて」「どうせ私なんてダメだ」と自分を卑下し、
悲劇のヒロインのような言葉を口にしてしまいがちだ。
この時の相手もそうだった。
大切な自分だからこそ、自分で自分を雑に扱ってはいけないのだと気づかされる。
「私なんてダメだ」という言葉を一番近くで聞いているのは、
他の誰でもない自分自身だからだ。
どんな状況であっても自分を卑下するのをやめ、一番の味方でいること。
それが、自分を大切にする第一歩なのだと、気づかされる。
言葉の先にいる誰かへの想像力。
「こんなこともできていない自分は最低だ」
「こんな状況は最悪だ」
と自分自身が発した言葉が、巡り巡って「同じ状況にいる誰か」や
「その状態すら羨ましいと感じている誰か」
「できていない状況、それでも、何とかしようともがいている誰か」
を無意識に傷つけ、不快にさせてしまうことがあるということにも気づかされる。
「そうですね、そんな事が出来ていない、私も最悪ですね、それ以下の自分の状況も最悪ですか?
でも、できないならできないなりに理由もあるでしょ?」
そう、その時、相手に言い返してやりたかった。
「自分にとっては最悪」に見える現状も、立場や視点を変えれば「恵まれた環境」
に見えることもある。
「最悪だ」と思える現実も、それはただの事象に過ぎず、そこにどんな意味をつけるかは自分次第。
「この出来事のおかげで何に気づけたか?」
「どう都合よく捉えて自分の糧にするか?」
そうやって、この境遇から、得られるものは何でも得てやろうという逞しさが、
自分を成長させてくれることも沢山ある。
キラキラ界隈の対極?雑草みたい?華やかさとは無縁?時代に逆行?
それぐらい、泥くさい自分でも、もういいや。
完璧な自分を目指す必要も、誰かに見せるための優等生になる必要もない。
生きている現実という世界があまり垣間見えない、地に足がついていない、
そんな感じがする世界、やっぱり私は苦手だ。
どんな選択をしたとしても、現実から逃げずに自分の足で立つこと、自分を大切にする事を忘れない、要領よくできなくても、格好悪くても、効率が悪くてもいい。
できないならできないなりに、一生懸命に泥臭く生きている自分が確かにここにいる。
恵まれた条件やカードは今の私にも、沢山ある。
毎日なんだかんだあるけど、求められて、仕事があるということ。
元気に働けているということ。元気に家事ができるということ。
母は亡くなってしまったけれど、同居している75歳の父が今も元気でいてくれること。
父も毎日仕事してくれている事。
私が仕事で遅くなっても、いつも暖かい夕飯を用意してくれていること。
実家に住まわせてもらっていること。
数えてみたら、もっと、きっと、沢山ある。
不器用で泥臭い自分でもマル、「今日もよく頑張ったね」と一番に認め、大切に扱うこと、
それが本当の自愛だと私は思う。
どんな状況でも、「私だから大丈夫」と自分に言い聞かせる、
どんな状況下でも感謝を忘れないこと、
これからの毎日をしなやかに、丁寧に生きていきたい。
どんな時も立ち向かっていけ、自分。
自分の前に現れたということは、その今の自分で、何とか乗り越えていけるということなのだから。
***
この記事は、天狼院書店の「絶対麗度ライティング」にご参加の方が書いたものです。
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「天狼院カフェSHIBUYA」
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
TEL:03-6450-6261/FAX:03-6450-6262
営業時間:11:00〜21:00
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜20:00
■天狼院書店「名古屋天狼院」
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-5-14先 レイヤードヒサヤオオドオリパーク(ZONE1)
TEL:052-211-9791/FAX:052-211-9792
営業時間:10:00〜20:00







