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私の人生に「べき」はいらない。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:村山千尋(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
「この時期、就活対策は何をするべきですか?」
 
と言いながら大真面目に目を見開いて、ノートとペンを構えながら私を見つめる就活生を何人みてきただろうか。キャリア支援の活動をしていると、ほぼ必ず聞かれる質問の一つだ。
 
私は大学四年で、就活を終えた一人の学生としてキャリア支援団体に所属し、キャリア面談などを行っている。相手は就活をひかえた大学三年生や、大学院の一年生だ。
 
キャリア面談といっても、半年前に就活を終えただけの大学四年生に出来ることは限られている。自分がするのは自分の見てきたこと、やってきたことを話すこと。相手の意思を引き出すこと。考えを整理することくらいだ。敢えてアドバイスはしない。
学生が納得感をもって自分で決断をしてもらうことを重要視しているからだ。
 
最近、自分で考えて決断をするというごく当たり前に聞こえることが出来ない人がいかに多いのかを知った。冒頭の質問のように、多くの人は世間一般の「~するべき」に無意識に従ってしまう。
 
自分の面談する就活生たちが特別怠惰なのかと言われれば決してそうではない。
面談をさせてもらう就活生たちは意識が高く、積極的に機会をつかんでいくタイプの人が多い。友達が多く、学生時代に様々な活動をしてきていて、社会人とはなすのにも慣れている。真面目で素直で勤勉だ。
しかしそんな彼らと話すにつれ、一部の人を除いて絶対的に足りていないものがあるのではないかと思うようになった。
 
それは自分でルールを作る力だった。
 
自分でルールを作るというのは、法律を変えることや、業界にイノベーションを起こすことなどの大きな話をしているのではない。世間や周りの人のいう「当たり前」に無思考に従うのではなく自分がどうありたいかを考え、それに向かうためにどうしたらいいのか、を考えて自分なりの行動規範を作ることだ。
 
私は一年ほど前から、火曜日の夜に放映される「セブンルール」という番組を見ている。
そこには多種多様な女性たちの仕事や家庭で自分に課しているルールが紹介されていた。
 
なるべく仕事の時間を少なくして家族といる時間を多くすることを徹底している人。
一日中働き続け、休みも返上で仕事のことを考えている人。
 
必要以上の人間関係を割り切って、ひたすら個人として技術の向上に磨きをかける人。
人間関係を大切にして仕事につなげている人。
 
実家の食堂の老舗の味を守り続けている人。
世界を渡り歩いて仕事をしている人。
 
 
それぞれの人生があって、その中で大切にしたいルールがあった。
沢山の人のルールを見ていて、紹介された人達がそれぞれ正反対のルールを言っていることもざらにあったが、各人の置かれた環境や大切にしたい事には矛盾していなかった。
つまり、どの人のいかなるルールにも意味があって、それぞれが全てその人にとっての
『正解』だった。
 
 
自分たちは気を抜くとすぐ、世の中に蔓延する「~するべき」に流されてしまう。
 
友達は多く持っておくべきだ。
飲みに誘われたら断るな。
見た目は綺麗にするべきだ。
お金は出来るだけたくさん持つべきだ。
理系に行ったら、大学院に進むべきだ。
仕事で辛いことがあっても限界まで我慢するべきだ。
表裏なく全員に同じ態度で接するべきだ。
後輩から好かれる上司になるべきだ。
 
 
それらは誰が何のために決めたルールなのだろうか?
顔の見えない誰かの決めたルールに無思考に従いそうになった時、私は自分の心で問いかける。
 
無思考に『誰か』が決めたルールに『何となく』従うのではなく、自分がどうなりたいか、どうありたいか、何をしたいか、何を大切にしたいのか、を考えてルールを決めた方がきっと人生楽しくなる。自分の好きな、生きたい人生に近づける。
 
世間の言うこと全てに歯向かうわけじゃない。
ただ、結果として世間にある「~するべき」に従うにしても従わないにしても、それが自分の生きたい人生に近づく選択であってほしいと思うのだ。
 
私は、自分でルールを作って生きようと奮闘している。時々自分がどうしたいのか分からなくなる時もたくさんあるけど、ゆっくりでもじっくりでも粘り強く考えて答えを出していくつもりだ。
 
そして、「~するべき」を追い求め、疲れている就活生たちに出会ったら、
「あなたは、どうするのがいいと思う?」と問いかけてみようと思う。
 
その人なりのルールを見つけ、よりその人の生きたい人生に近づけるように。

 
 
***

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2018-12-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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