マイナスからゼロへ。/『ゼロ』堀江貴文著《石坂高樹のキャンパスリーディング》
マイナスからゼロへ。/『ゼロ』堀江貴文著≪キャンパスリーディング≫
インターンの石坂です。
「堀江貴文」「ホリエモン」という人を私はよく知りませんでした。
著書を読んだこともなく、華々しい成功よりも「逮捕」というマイナスなイメージが当初の印象です。
当時私は14歳。
「逮捕」という単語は中学生にとって、悪い印象を与えるには十分な威力を持っていましたし、それ以前はお金を稼ぎまくるというイメージだったので、「悪いことをしてお金を稼いでいたのかな」という印象でした。
おそらく他の大学生も同じように思っているのではないでしょうか。
今回のキャンパスリーディングは堀江貴文さんの『ゼロ』です。
本書では堀江さんが考える「働く」ということだけでなく、今までは語られてこなかった自身の幼少期から大学時代までのエピソードも綴られています。
メディアからの印象では堀江さんはガンガン稼ぐという印象でしたがこの本を読むと、どこにでもいる普通の人間であったことがわかります。
特に学生時代の堀江さんは本書でも述べていますが、「コンプレックス」だらけだったのです。
そんな子供がいかに成功し、その後すべてを失ったのか。
その成功までの過程はまさに「努力」でした。
本人は「努力」という言葉を使うことを好みませんが、それは単に本人がその行為を「努力」と捉えていないからです。
「努力」ではなくその行為に「ハマる」こと。
ハマれば寝る時間以外をその行為に使うことができる、というのです。
巨利を得たのは、天才だからでも欲深い人間だからでもありません。
やはりそれなりの報酬にはそれなりの努力が必要だったのです。
前述のとおり、堀江さんの大学生時代の話もあるのでどうしても私自身と比べて読んでしまいました。
特に印象的なのはこの部分。
「このままではこのまま」の自分に気づくこと
この言葉には耳が痛くなります。
というのも私はどうも安定志向が強いようなのです。
新らたな一歩に躊躇する傾向があります。
しかし、何かチャンスというほどでもないようなことも「ノリ」でやってみる。
こうすることで思わぬチャンスを手にすることができるのです。
それが小さな成功体験となり、積み重なることで自分にイチが足されていくのです。
大学生時代の堀江さんにはその成功体験とはヒッチハイクの旅だったそうです。
友人に誘われ、おもしろそうだったからやってみた程度だったそうです。
これが「ノリ」です。
この旅は堀江さんにとっては大きな分岐点となったようです。
「あらゆる人の一生とは、こうした選択の積み重ねによって決まってくる」のだそうです。
━なにもない自分に小さなイチを足していく━
僕にとってのイチとは何でしょうか。
やはり、古典を読むことかな。
それでは。