天狼院通信

15坪で推定月商1,850万円、利益817万円の威力《411日後に消える社長の話》


記事:三浦 崇典(天狼院書店店主)

いつもありがとうございます。天狼院書店店主の三浦でございます。

今日、密かに僕は、遠路はるばる憧れの人に会い行きましたーー

いや、正確に言うと、会いに、ではなく、見に行きました。
あるテレビ番組をきっかけに、僕はその人のビジネスに感動を覚え、天狼院がある街ではないのに、幾度となく店を訪れていました。ただ、その人がいることが確実な本店には、今日まで一度も行ったことがなく、その人の弟子たちが切り盛りしている店で、常に満足していました。

ご本人に会うと、緊張して死んでしまうかも知れないと思っていたからです。

その番組は、これまで6度以上、観ていると思います。
もはや、セリフを覚えてしまったくらいです。

今日、初めて本店に行ったのですが、もしかしていないかも、と思って入店してみると、なんと、テレビのまんまのその人がいらっしゃる。しかも、自ら料理の腕を振るっていらっしゃる。

もはや、緊張、マックスです。
あまりにファンになってしまったために、僕にしてみれば、神に近い存在です。

しかも、その人が作る料理を、直接食べれるとは!!
なんという、奇跡!!

チラリ、チラリ、と厨房に立ち、全てをさばく、その人を盗み見るようにしてみながら、客席数を数えます。

駅からちょっと離れた本店は、およそ15坪に25席。

駅の中の店舗も、同じような広さです。

夕方の17時から夜の部の営業がスタートしましたが、すぐにいっぱいになったので、3回転はするはずです。
だとすれば、夜の部で、100名の客をさばくことになります。おそらく、昼も同程度だとすれば、1日に200名のお客様となります。あとは、単価の問題ですが、おそらく、ドリンクを入れたとしても、1,200円程度でしょう。火曜日が定休日なので、月の営業日数は25日。
ざっと計算すると、

200名×1200円×25日=6,000,000円/月

が、僕が体感とフェルミ推定などを駆使して弾き出した、この本店の売上です。

検算はすぐにできました。

その番組で、丁寧にも、本店ではなく、駅の店舗の年間の“販売数”を公表してくれていたのです。

なんと、年間の販売数は驚異の“18万”!!!

1日平均514は売れている計算で、単価を1,200円で設定すると、駅の方の店舗は、

514名×1200円×30日=18,504,000円/月

となります。

月商1850万円!!!

粗利率は、原価がどう考えても低いので、少なくとも65%はあるでしょう。ということは、

売上18,504,000円×65%=粗利益12,027,600円/月

一瞬、計算間違いしたかと思いましたが、間違いありません。月の粗利が1,200万円を超えているのです!!

家賃が、たとえ歩合も入れつつも坪30,000円だったとしても、15坪×30,000円=45万円/月
人件費が、社員4名×350,000円+アルバイト20名×60,000円だったとしても、260万円/月
光熱費や諸々入ったとしても、80万円/月
経費の合計は、385万/月

そう考えると、恐ろしい数値が出てきます。

粗利1,202万/月ー経費385万/月=利益817万/月

月の利益が、817万ですと!!!!

ちなみに、駅から遠い方の本店の数値は、駅の店舗より、1/3に満たないくらいだと番組で明らかにされているので、

1,850万/月×30%=555万/月

くらいだとわかります。ほとんど、僕の推定どおりですね。

本店だと立地的に家賃が低いはずなので、1坪15,000円だとすれば、225,000円/月に過ぎません。人件費も、1/3程度だとすれば、人件費は86万/月なので、経費はざっと計算すると、130万円/月程度でしょう。粗利率が同じく65%だとすれば、555万円×65%=粗利3,607,500円/月

粗利3,607,500円/月ー経費1,300,000円/月=利益2,307,500/月

になります。

なんと、駅から離れた15坪の店舗で、月の利益が230万円!!!!
これは、驚異的な数値です。

大事なことを言い忘れていましたが、この店は、ミシュラン掲載店舗です。

つまり、ミシュラン掲載レベルまで、コンテンツのレベルを昇華し続けると、とんでもなく効率がいい、巨大なビジネスが生まれるということです。

本店と駅の店舗の利益を足すと、軽く1,000万円/月を越えます。これがどれくらい凄いかといえば、利益だけで見れば、上場レベルということになります。

ーーちなみに、ご本人を目の前に、あまりに緊張しすぎ、しかも、頭をフル回転で計算に使っていたので、肝心の味を味わうことができませんでした苦笑。

それにしても、コンテンツの質を極めた先には、こんな領域が存在するのですね。

僕も、先日宣言した通り、天狼院書店が10周年を迎えるまでに僕の存在を消して行きたいと思っています。

そのためには、コンテンツの質を上げていく必要があるのですが、このミシュランの店で、大きなヒントを得ました。

ふ、ふ、ふ、と移動する新幹線の中で、あるいは、僕は不敵に笑っていたかも知れません。

とんでもなく、いいことを思いついたのです。

その話は、次の期待に致しましょう。

 

***

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2022-08-11 | Posted in 天狼院通信

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