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メディアグランプリ

パーフェクトな餃子の作り方


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:和田凪(ライティング・ゼミ秋の9日間集中コース)
 
 
幼いころから、餃子が大好物だ。
夕飯に、母の作った餃子が並ぶと、どんなに嬉しかったことか。
5人家族で、いつも30個くらいの餃子をシェアしていたのだが、
4歳の時には、すでに、そのうちの10個以上を私が食べていたと記憶している。
 
東京で一人暮らしをするようになってからは、自分で餃子を作るようになった。
一人で食べるのは寂しいので、たびたび餃子パーティーを開いた。
大学の友人、職場の友人、歴代の彼氏……、あらゆる人と餃子を包んだ。
「食べもので交わる」と書いて餃子。みんなで包む餃子は格別に美味しかった。
今思えば、私の青春は、餃子とともにあった。
 
結婚して子どもが産まれてからは、「取り寄せ餃子」にはまった。
仕事と育児に追われ、ゆっくり餃子を包んでいる時間はなくなったが、
全国から専門店の美味しい餃子をとりよせて、食べ比べした。
炭水化物・タンパク質・野菜が同時にとれる餃子は、わが家にとってなくてはならない存在となった。
 
そして今、私の中で、「餃子作り」がふたたび空前のブームを迎えている。
長年の餃子への愛が募り、ふつふつと、自分の理想の餃子を作ってみたいという思いが沸き上がってきたのだ。
 
ついに、何度かの試作を経て、パーフェクトな餃子を作ることができた。
その作り方のコツをお伝えしたい。
 
作り方の前に、パーフェクトな餃子とは何か、定義しておこう。
私が最も大切にするのは、口に入れた瞬間の「驚き」と「感動」である。
口にほおばり、皮を破った瞬間にあふれ出るジューシーな肉汁!
うまみが口の中に充満する幸せを、皆さんご存知だろう。
あの感覚こそが、パーフェクトな餃子に必要不可欠なのだ。
 
【コツ1: 餡を練りまくる】
まずは、餡づくり。
豚ひき肉は、親の仇(もしくは嫌いな上司)だと思って練り混ぜてほしい。
そうすると、肉のタンパク質に粘りが出て、まとまる力が強くなる。
この「まとまる力」が「水を抱き込む力」になるからだ。
白っぽくなるまで練るとよい。
この時、豚ひき肉は冷蔵庫から出したてのものを使い、手もなるべく氷水で冷やしてから作業していただきたい。
あたたかいと肉の脂が溶けてしまうからだ。
 
【コツ2: 餡に感動をこめる】
さらに、餡をおいしくする秘密兵器がある。
ゼリーを餡に練りこむのだ!
これは小籠包を作る際に使われるやり方で、最初に考えた中国の人は天才だと思う(謝謝!)
 
鶏ガラスープに粉ゼラチンを入れて沸騰させ、冷蔵庫で冷やし固めておくとゼリーになる。
これを、クラッシュして餡に練りこめば、焼いたときに溶けだしてスープ状になる。
そのスープと肉汁があわさって、味覚を直撃する肉汁爆弾となるのである。
 
料理をしない人には、難しく感じられるかもしれない。
しかし、これをやるのとやらないのとでは「驚き」と「感動」が全然違う。
ぜひ試してみてほしい。
 
【コツ3: 伸びる皮を作る】
さて、スープ(肉汁爆弾)たっぷりの餡はできた。
つづいて皮。餃子の皮は、手作りすることをおすすめしたい。
なぜなら、手作りの皮は、市販の皮と違って、よく伸びるからだ。
 
みなさん、餃子を包む際に、市販の皮が破けてしまった経験がおありだろう。
破れ目から肉汁が流れ出てしまい、餡がパサパサになってしまうと、ここまでの努力が台無しである。
 
材料は、強力粉・小麦粉・お湯、いたってシンプル。
作り方は、クックパッドで「餃子の皮 手作り」と検索して最初にでてくるもので十分。
寝かせる時間が30分ほど必要になるが、たぶん、みなさんが思っているより簡単だ。
 
【コツ4: 「包む」改め「閉じ込める」】
最後に、包み方。いや、閉じ込め方と言ったほうが良い。
スープ(肉汁爆弾)を含んだ餡を、しっかり閉じ込めよう。
そのためには、とにかく空気を抜くことだ。
皮の中の空気はもちろん、餡に含まれている空気も抜く。
餡をバターナイフで皮にのせ、平らに伸ばす。
この作業は絶対にバターナイフでしなければならない。
スプーンや手ですくうと空気が入り、焼いた時にその空気が膨張して破け、肉汁が流出してしまうからだ。
バターナイフで餡をのばしたら、皮を密着させ、空気を抜くようにゆっくり閉じる。
 
焼き餃子なら、あとは焼くだけ。
水餃子なら、あとは煮るだけである。
 
4つのコツ、ちょっと口うるさく述べてしまったが、わかっていただけただろうか。
要は、餡にスープという感動をこめ、スープがこぼれだしてしまわないように、大切に大切に閉じ込めておく。
ほおばり、皮を破った瞬間にあふれ出る肉汁!
あの「驚き」と「感動」を担保するために、すべての工程があるのである。
 
餃子作りは、言うなれば、「びっくり箱」を作っているようなものだ。
誰かを驚かせ、感動させるためには、肝心の中身をしっかり閉じ込めておく必要がある。
せっかくのびっくり箱も、中のびっくり要素がはみ出てしまっては意味がない。
 
あなたも、今夜は、自分のために、誰かのために、
「驚き」と「感動」がつまった餃子というびっくり箱を作ってみてはどうだろう。
この、餃子狂のおばさんのアドバイスが、誰かの餃子作りのヒントになれば幸いだ。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-10-18 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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