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プリウス、アクアオーナー「才子才に倒れる」


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記事:神保あゆ(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
令和元年10月1日から、消費税率が10%に上がった。
たかが2%、されど2%。
9月末には、オイルショックの再来のように、ドラッグストアの棚からトイレットペーパーが姿を消し、ガソリンスタンドには長蛇の列である。
1ℓでも多く入れておこうと、その気持ち、わからなくもない。
でも、何分も並んでまで入れたい?
並んでいる時間の方がもったいなくない?
どっちが得か、怪しいわ、と私は思う。
 
ふふ~ん。私は並ばない。
だって、プリウスαのオーナーだもの。ハイブリット万歳。
 
2代目プリウスから乗っている。
途中、浮気もして他の車にも乗ったけれど、やっぱりプリウスに帰ってきた。
 
他車に乗っている時。
ちょこまかちょこまか、毎日結構な距離を車移動するので、しょっちゅうガソリンスタンドに行くのが、面倒くさかった。
1円でも安いガソリンスタンドで給油をしようとすると、自ずとセルフスタンドに足が向く。
 
私は家計を預かる主婦である。
1ℓ、いや、100㎖でも多く給油しようと、満タンのさらに上? これ以上入らんって、奥さん、というくらいギリギリまで入れて。
結局あふれさせてこぼして、洗車までしなければならなくなって、という鈍くさいこともしてきた。
 
まだある。
給油キャップを閉めずに走り出したり、おつりを自動精算機で受け取らず走り出したり。
 
お得にしよう、お安くあげようとして、結局高くつくってよくあることだった。
 
バタバタしていると、こういうミスを連発するので、できるだけガソリンスタンドに行かなくても済む車に乗らなければならないのだ。
 
ごめんねプリウス、浮気なんかして。
やっぱりあなたがいい。
 
プリウスαに快適に乗っているので、つい、私の周りの友だちにも
「ハイブリットカーって、ええよ」
と勧めまくって、何人も買い換えた。
そろそろこの年末にはトヨタからボーナスを支給されてもおかしくない。
 
ハイブリットカーのメーターパネルには「航続可能距離」という表示がある。
今このガソリン量で後何㎞走れるか? という意味で、走るほどにこの数字が「0㎞」に近づいていくわけだ。
 
ハイブリットカーに乗り始めると、この数字の減り方がゆっくりだ。
うれしい。
でもこの数字が「10㎞」くらいになると焦り始め、必死でガソリンスタンドを探す。
途中で止まったら嫌だもんね。
 
しかし、ある時なかなか給油のチャンスがなくて、ガソリンスタンドの手前でついに「航続可能距離」の表示が「0㎞」以下の「――――」
横棒線になっってしまった!
 
あれ? でも走ってるやん。
なんだ、「0㎞」以下になっても走るんだ。
 
お喋りな私は、私の勧めでハイブリット車を買った友人たちにも情報共有として、この事実をお伝えしまくった。
 
私の勧めでアクアオーナーとなった友人とドライブをしているとき、ぼそっと彼が言った。
「もう随分ガソリン入れてない」
 
交差点を赤信号で停止。青信号に変わって発進しようとしたら、動かなくなった。
まさかのガス欠だ。
 
ええ年したおっさんとおばさんが、車を降りて背後から押して道路の脇に移動させる様は、小っ恥ずかしいと言うより、もはやネタである。
JAFに駆けつけて給油をしてもらい、平謝り。
「ガス欠でJAF呼ぶ人なんて、いてます?」
と尋ねると
「意外に多いんですよ。特にアクアとプリウスのオーナーさんが多いです。ガソリンがなくなってからもそこそこ走れるから油断されるんですよね」
と笑顔で答えられた。
 
才子才に倒れる。
才知にあふれた者は、その才知を過信して失敗するものだ。
 
この一件以来、私は計算した。
変な不安感は減らしたい。
 
航続可能距離表示が「0㎞」以下の「――――」になってすぐにガソリンを満タンで入れたら40ℓ入った。
プリウスαのガソリンタンクは満タンで45ℓである。
「45ℓ-40ℓ=5ℓ」
つまり航続可能距離表示が「――――」になっても実はガソリンタンクにまだ「5ℓ」入っているのだ。
燃費は20㎞/ℓなので、単純計算すると
「20㎞×5ℓ=100㎞」
「0㎞」以下になっても後100㎞は走れるんだ!
 
この事実を自分で立証してからは、「――――」になってから、焦らずにガソリンスタンドを探すようになった。
 
という一連の流れをTwitterにてつぶやいたら、フォロワーさんから
「天災があると車で遠くまで逃げなければならないことがあります!そんな時のためにも残り1/3になったら給油しましょう!」
確かに。
 
世のプリウス、アクアのオーナー様たち。
才子才に倒れることのないように。
ハイブリットカーであることを過信しすぎないように。
安心安全なエコドライブは、結局は時間に余裕を持って出かけ、ガソリンが残り1/3になったらさっさと給油して安心すること。
基本中の基本である。
「――――」になってから「いったいどこまで走れるのだろう?」などというギャンブラーな考えは捨てること。
JAFの会員権は「お守り」として持って発動しないのが一番良いのである。
 
 
 
 
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2019-11-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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