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不安によく効く、おまじない


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不安によく効く、おまじない
 
記事:toko(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
「本番に強いんだよね」
「どうも、本番になるといつもの調子を出せなくて……」
 
良く聞くセリフの一つだろう。
私たちの日常生活には、「ここ一番」という力の発揮どきがごくまれに(人によってはしばしばかもしれないが)、訪れる。
人によっては度胸があるのか、その「ここ一番」で事前の練習時よりも高いパフォーマンスを発揮する人がいる。また逆に、普段は余裕でできていたことが、なぜか本番に限ってトチったりミスしてしまう人もいる。
 
私自身はというと、割とあがりやすいタイプである。
職場の定例会議で週ごとの報告をする、という時間にして1分前後の発言にも、慣れるまでに相当な時間がかかった。私のラッキーなところは、その緊張の様子が周りには伝わりづらいところだ。
「堂々としていて、よかったよ」
これは新人の頃から、人前で発言する度によくかけてもらっていた言葉。
口から心臓が出て、おなかに不吉な痛みを感じ、冷や汗をかきながらの発言であっても、「堂々としている」と見てもらえるのはラッキーだと思っていた。
 
そんな「ここ一番」の経験も、それなりに場数を踏んできた。
思い返せばピアノ発表会、大学受験、本命の会社の採用面接、役員会議での説明など割と大舞台系から、初めての単語テスト、まだ付き合いの浅いメンバーとのカラオケ(私は歌が得意ではない)、初めての部長報告とささやかなものまで、様々な粒度で。
そのどれもにおいて、冷や汗をかいたり、腹を痛めたりしてきたわけだが、いつからかそういった不安・緊張に対面するときの自分なりの「おまじない」ができた。
 
私の「おまじない」は3部構成である。
 
一つ目は、実践している方も多いかもしれないが、イメトレすることだ。
イメージの力は本当に侮れない。
例えば、私は役員会議での説明の前には、自分が話すパートを何度も頭の中で再現する。場所が許せば、実際に声を出して話す。その際、一方的に自分が話すだけではなく、質疑応答など会話になる部分に関しても想定して声に出して準備しておくことが肝要だ。
実際の場で失敗して「本番に弱い自分……」とがっかりすることの無いようにするためなので、なるべくリアルにその場を想定しておく。
そして、直前まで何度も繰り返す。特に話し始めの冒頭部分が重要で、ここが上手くいくと波に乗るようにスムーズに進められることが多い。
これは人前で話す機会だけでなく、試験に臨む際でも、演奏会で楽器を演奏する際でも、スポーツ、例えばゴルフコンペで皆に見守られながらの1番ホールティショットなど、ありとあらゆる不安・緊張しそうな場面に効果的なのだ。
 
二つ目は、香りの力を借りること。
不安なとき、緊張しているとき、私はまず自分の体の異変に気が付く。
そわそわするというか、はくはくするというか、とにかくおかしいのだ。体の内側がくすぐったいようにぞわぞわしたり、顔がほてったりする。
そういった、少し浮ついたような熱に浮かされたような気持ちを落ち着けるべく、香りの力を借りることはよくある。
気持ちを落ち着かせる香りとして名高いのはラベンダーだが、正直自分が良い香りと思えるものであれば何でも良い。
私は、ロールオンタイプのアロマオイルをポーチに入れていて、気持ちがそわそわし始めると耳の後ろや手首の内側、鼻の下などにオイルを塗って深呼吸する。嗅覚は思考を飛び越えて脳に繋がると言われており、どんな不安があってもその瞬間、「ふわ~いい香りだ……」と体が緩むのだ。そこで、体と心の暴走にストップをかける。
ちなみに、私のロールオンアロマオイルは、ラベンダーとゼラニウムの香り。けど、好きならばミントでもレモンでもバラでも生姜でもニンニクでも、なんでもアリだと思う(周囲への影響は考えよう)。
 
そして最後、三つ目は……。
 
何でも、良いのだ。
 
音楽を聴くことでも、飲み物を飲むでも、手のひらに「人」を3回書いて飲み込むのでも。
三つ目の「行動」は、その時々で変わってくる。
なんだそれ、と思われるかもしれないが、この三つ目を見つけるために、私は自分の不安や緊張の原因ととことん向かい合う。そもそも今のこの心身の違和感が不安・緊張によるものだということすら、最初は気づかないこともあるのだ。
今の私のこのそわそわは何なのか。興奮?それとも不安?
そしてその原因は何か?これから起きることなのか、既に起きたことに対するものなのか。
そこにしっかり向き合うと、単純な理由だけではなく、その奥の感情の理由に気が付くことができる。
今、緊張しているのは大学受験を控えているから。受験に対して緊張するのは、この大学が本命だから。この大学が本命なのは、この分野について学びたいから……。
不安や緊張を無くすために、自分の心に何度も問いかける。しっかりと、自分の考えの深いところまで探っていく。
そうして考えを深めていくと、その思考の深化で不安も緊張も不思議と無くなっていくものなのだ。
 
これこそが、三つ目のおまじない。
 
なんだかよくわからないことに対する不安や緊張を前にしたら、自分がなぜ不安や緊張を感じるのか、徹底して考えを掘り下げる。
なぜ?と問いかけを続ければ、自分の心からの答えを見つけることができる。
そうして答えが見つかれば、もう怖くはない。
 
不安も緊張も、自分の根拠に、味方に変わってくれるのだ。
 
 
 
 
***
 
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2020-08-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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