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宝探しは最短距離じゃつまらない


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:亀山文香(ライティング・ゼミ超通信コース)
 
 
何かを達成したいとき、
「なるべく早く達成できる方法はないか」
「もっと効率的にできる方法はないか」
「もっと簡単にできる方法はないか」
という風に考えてしまうことはないだろうか。
 
私はある。
テスト勉強、ピアノの練習、習い事の課題、目の前の仕事…。
 
思い起こせば子どもの頃から私は、
「いかに早く目の前のことを終わらせるか」を無意識に考えていて、
そもそも「何のために達成したいのか」を忘れていることが多かった。
 
より早く、より多くのことができるようになりたい。
それができたら、欲しかったものが手に入る…。
 
最短距離でお宝を見つけたくて頑張っていたのに、
いつの間にかお宝を忘れて
最短距離を探すことが目的になってしまっているような、
そんな風に物事を取り組む癖がついてしまっていた。
 
その原因のひとつは、教育に熱心な母親からの影響だと思う。
「勉強して良い成績をとることが何より大事」
「勉強のできない子はいらない」
と言われて育った私は、
幼い頃こそ純粋に、知っていることやできることが増えることに喜びを感じて一生懸命に勉強を楽しんでいたものの、テストの点数という結果ばかりを求められることで、効率的に点数をとることしか考えられなくなってしまったように思う。
そして、それ以外の自分にとっての喜びとなる宝探しは結果を出してからじゃないと出来ない、宝探しをするためには最短距離を見つけなければいけない、となってしまっていた。
 
そんな私は今、最短距離にこだわらなくなり、その時々の道程そのものが宝探しだと思えるようになっている。
それは間違いなく、子どもたちのおかげだ。
 
私には、小学1年生の息子と年中さんの娘がいる。
今でこそ「2児の母です」と胸を張って言えるけれど、
母としての自分を受け容れるまでに3年くらいかかった。
 
というのも、上の子を妊娠したのは社会人2年目の終わり頃。
「来年は異動して、バリバリ働いて、30歳になるまでにまずは1人、子どもを授かったらいいな」と考えている最中で、仕事のことしか頭になかったのだ。
 
また、子どもを授かることや子育てに対しても、「いつかはやるべきこと」という、どこか義務のような他人事のような、そんな風に感じていた。
「子ども」という存在に対しても、特に好きでも嫌いでもなく「遠目に見るのはかわいいけれど、何を考えているかわからないし、相手をするのは難しそう」という、イメージしかなかった。
 
そして何より、「お母さんである私」を想像できなかった。
家事は全般的に苦手。子どもの相手も苦手。そんな私が、お母さん?
 
妊娠がわかったときは喜びよりも戸惑いが大きかったことをハッキリ覚えている。
 
そんなところから始まった私の子育てだが、
彼らと向き合い、子育てをさせてもらっている中で、最短距離から考えると無駄に思えるような遠回りや道草から何かしら発見があり、成長に繋がることを知ることができた。
 
そもそも「無駄」も「最短距離」も、赤ちゃんには存在しない。
そして、ひとつひとつできることが増えていくことそのものが本当に奇跡で、成長のスピードが速かろうと遅かろうと、全然問題ないことを体験している。
 
そして、より早く、より多くを求めて初めてお宝にたどり着けるわけではないということも子どもの成長を通じて知った。
むしろ、最短距離を求めると、目の前にあるお宝を取りこぼすことになりかねない。
ひとつひとつの出来事と真剣に向き合って、大切にしていくことで、お宝を探し出すことができるんだと今では思う。
 
これからも子どもと一緒に、少しずつ宝探しをしていきたい。
もちろん、最短距離ではつまらないので、その道程を十分に味わって…。
 
 
 
 
***
 
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2021-04-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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