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カレーを食べた後は彼のマフラーをまとう気持ちなる

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:スミ咖(ライティング・ゼミ 日曜コース)
 
 
数あるごはん屋さんの中で、ある店舗の帰りだけ感じることがある。
それは冬のデートの帰り路。彼から借りたマフラーを巻いてみて、彼の香りを感じた。というほっこり、そして少しくすぐったい気持ちだ。
 
冬の冷たさ。彼と一緒にいる時はくっついたり、話をしたりする嬉しさから寒さも半減する。しかし帰り道1人になると別れた寂しさもあり、冷たさが身に染みる。
しかし、彼が貸してくれたマフラーがある。
首元にふんわりまとってみると
彼の香りがする。
柔軟剤でもあり
彼の家の香りでもあり
そして彼自身がかもし出している香りなのだ。
彼の香りは彼を身近に感じることが出来、さっきまで一緒だった楽しい思い出も思い出される。
 
私はごはん屋さんの帰りにこの状況と全く同じ気持ちになる。ほっこりして少しくすぐったい
キュンとした気持ち。
それは
パスタでも
定食でも
鍋でもなく
カレー屋さんに行った時。
更に言うなら
“スパイスカレー屋”に行った時。
 
SNSで全国各地のお店を検索し
気になる所にコメントでリアクションし
保存する。
実際行って美味しかったお店に友達を誘い
スパイスカレー部を作り
部活として訪問。
 
“今日はカレーを食べよう!!”と決めている日
食べることが予定されていると
1日Happyに過ごせる。
時計を見ながら来店時間をカウントダウンする時間は、遠距離恋愛で3ヶ月に1回しか会えない彼にやっと会える時を待ちわびるくらいの思いなのだ。
スパイスカレーへの愛について語ると
止まらなくなるので
この辺りで。
どれくらいの思いでいるのかはご理解頂けたことであろう。
 
やっと会えたという気持ちで扉を開けると
食欲をそそるスパイスの香りが迎えてくれる。
やっぱり来たと訪問の喜びを感じながら
じっくりとメニューを眺めて
決める。
 
おおよそ私はあいがけ
2種類選べるものを選択することが多い。
女子ならではの発想なのだろうか
一度に量多くではなく
一度に色んな種類を食べたいのだ。
注文してからは
他のメニューを眺めて
次回の選択に思いを馳せる。
そして今日頼んだカレーを待ちわびる。
 
ふんわり
ゆらゆらとした湯気をまといながら
登場するカレー。
ついに
ついに
会えたのだという嬉しさ。
 
食べたい気持ちをこらえて
まずは写真を撮る。
キレイな顔をしているその姿をおさめ
皆さんに伝える
伝えたい
これはもはや自分の使命のような気持ちでいるのだ。
かといって冷めてしまっては
本来の美味しさを損なう。それは大変失礼なことなので
いかに手早く
1番おいしく見える撮り方をするかが鍵になる!!
あーーーーー!! このアングルは美人美男だと楽しみながら
撮影を終え
やっといただきます!!!!!
この日の
この時間の為に過ごしてきた
ともすると
この為に生きてきたと思えるほどだ。
 
ルーをすくってまず本来の味を噛み締める
そしてごはんと組み合わせて食べる
「おいしい」という言葉を出すよりも
心の中でよく噛み締めることで
カレーと体が馴染み
一体化している気持ちになる。
 
カレーの頂点
気持ちのピークは2回あるのだろうと思う。
1回目はもちろん口に入れて味わった時
2回目はお店からの帰り道
帰り道で味わうピークは
“おーーーーー!!”という激しさを帯びているのではなく
あー食べたなというしみじみとした感覚。
 
帰り道でしみじみ感じる時はふいにくる。
店を出た後
歩いていると服
髪がなびいてふわっとカレーの香りがする。
自分の体から先ほど食べて
しあわせな気分になったカレーの香りが
自分からする。
香りがすることで
あー私はカレーを食べたんだなとしみじみとした気持ちにさせられる。
食べた時の喜び
食べる前にどれだけ楽しみにしていたか
自分の服や髪からふわっと香ったその瞬間に
思い出されて
とても心地よい
穏やかな気持ちになるのだ。
 
前述した冬の帰り道に彼のマフラーをまとうというのは若干特殊なシチュエーションの様な気もする。しかし誰しも好きな人の服、持ち物を身近にした時その人の香りを感じる経験をしたことはあるのではないだろうか。
 
どんなことをしていても
ふと思い出す、感じる。
心に浮かんでくるというのは
それだけ好きだ
という証なのではないだろうか。
これは流れ星に願いを言うと叶う理論みたいなもので常に思っているから現実になるみたいなところに似ている気がする。
 
香りを嗅いで思い出す。
つまりそれだけ自分の心の中にたくさんいるということ。
人で言うならば深く愛し、その人のことを常に思っている。
近くにいなくても思い出すくらい大切にしているってそうそう出来ることではないし、巡り会うことは貴重なのだ。
 
ふと思い出すくらい好きで
ふとした時に蘇る。
それだけのめり込むものがあるという生活には潤いがあり
生きていると実感することが出来ると思う。
人でも
趣味でも
仕事でも
何でもいい。
ココロオドル毎日を過ごそうではないか!!
 
 
 
 
***
 
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2021-04-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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