メディアグランプリ

未来の自分に質問しよう


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:望月まりえ(ライティング・ゼミ超通信コース)
 
 
モヤモヤして悩んでいるとき、この先どうすればいいのか分からなくなったとき、私はノートとペンをもってカフェに行く。心のうちをノートに書き出しながら、自分の内面とひたすら向き合うためだ。
 
つい先日も、近頃の悩みであった「SNS恐怖症」について考えるためにカフェで過ごしていた。
私は一応ライターを名乗り、インタビュー記事を書く仕事をしているのだが、SNSに強い抵抗があり、ツイッターもフェイスブックもインスタグラムもほとんどやっていない。一応アカウントの登録はしているが、あまり活用することなく今日まできてしまった。
 
けれども、今後ライターとして活躍の場を広げたいなら、SNSは絶対に必要だろう。いまこそSNS恐怖症を克服すべきではないか! そう考えて、なぜ自分はこんなにもSNSに抵抗があるのか考えてみた。
 
まず、私は友だちが少ない上に、交流関係がせまい。そして何より、スクールカースト底辺だったため学生時代にいい思い出がなく、旧友と呼べる友だちがほとんどいない。このことは私にとって大きなコンプレックスであり、社会人になってから知り合った人には絶対に知られたくないことだった。
 
もうひとつある。私はいわゆるリア充的な生活をまったくしていない。在宅ワークなのをいいことに、ここ数年は家にこもって原稿を書くといった「ひきこもり」同然の生活を送っている。こんな人間が、リア充の巣窟に丸腰で飛び込んでいったら、めった刺しにされそうでとても怖い。
 
まだあった。それは「いまさらやるの?」という内なる声だ。フェイスブックをはじめとするSNSが日本に上陸したのは2008年頃らしい。つまり、SNSをずっとやってきた人と、いまから始めようとしている私とでは、すでに13年もの差があるのだ。この差はちょっとやそっとで埋められる差ではない。
いまは時代の流れが速いので、そのうちSNSなんて古くなって誰もやらなくなるかもしれない。だったら、いまから無理に始めなくてもいいのではないか……。
 
ここまで考えたときに、ふと思った。このまま「できない理由」を考え続けてなんになるのだろう、と。
 
そして、むかし誰かから聞いた、「『なぜできないのか?』」ではなく、『どうやったらそれができるようになるのか?』を問いかけることが大事」だという言葉を思い出した。
 
そうだ。大事なことは、なぜSNSができないのかではなく、どうやったらSNSができるようになるのかを考えることではないだろうか? そもそも私はリア充アピールのためにSNSを使いたいわけではなく、仕事のために活用したいという明確な理由をもっている。だったら、できる、できないじゃなく、選択肢は「やる」の一択だ。
 
そう思ったら、できそうなことがいくつか思い浮かんだ。まず、私は過去にコンプレックスがあり、できれば昔の知り合いとはつながりたくないので、本名で登録することに強い抵抗感がある。だったら、本名で登録しなくていいツイッターからはじめればいい。
フェイスブックにはやはり抵抗があるが、調べてみたらペンネームで登録する方法もあるらしい。
とはいえ考えてみたら、学生時代に大して存在感がなく、おそらく誰の目にも留まっていなかった私のことを誰かが検索して見つけてくるかもしれないなんて思うのは、自意識過剰でいらぬ心配な気もしてきた。
 
とにかく、「できない理由」ではなく、「できるようになる方法」に目を向けただけで私のSNS恐怖症は多少落ち着き、早速ツイッターに投稿することができた。
 
私はずっと、リア充じゃないとSNSをやっちゃいけないと思い込んでいただけだったのだ。
 
***
私はいままで自分がとってきた行動に対して、ひたすら「なぜ?」と問いかけてきた。それが自分と向き合うことだと信じていたからだ。
 
けれども、できなかったことに対して「なぜできなかったのか?」と問い続けたところで、たいてい解決策は出てこない。
いや、うっかりミスとか、あきらかに失敗した原因がわかっているなら、反省して同じ失敗を繰り返さないように気をつければいい。けれども、「何かをやりたいのにできない」といった心理的な抵抗があってできなかったり、そもそもできない理由がまったくわからなかったりする場合は、「なぜ?」といくら考えてもドツボにはまるだけな気がする。
 
なぜなら、過去の延長線上にいる「いまの自分」に問いかけたところで、新しい解決策はなかなか見つからないからだ。
 
だいたい人が過去を振り返り、できなかった理由を言語化できるようになるのは、それができるようになった後である。渦中にいるときは「いまの自分」の視野でしか物ごとを見ることができないのだから、「なぜできないのか」なんてわかりようがない。
 
過去の自分に対して「なぜできなかったのか?」を問い続けていた私の行為は、宝が落ちていない場所で宝探しをしていたようなものだったのだ。
 
たいていの場合、解決策は過去ではなく、未来に落ちている。
 
だからこそ、「どうすればできるのか?」という質問を投げかけて、自分の視野を未来へ持っていくいことが大事だ。この質問を投げると、脳は「できるようになるための情報」を引っ張ってきてくれる。これがいわゆる「引き寄せの法則」ってやつだろう。
 
だからもし、何かをやりたいのにできなくて悩んでいる人がいたら、「やる」と決めてしまったうえで、「どうやったらできるのか?」と自分に問いかけてみてほしい。
 
そうすればきっと、すでにそれを実現している未来の自分が、どうすればできるようになるのかをあなたに教えてくれる気がするのだ。
 
 
 
 
***

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2021-05-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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