マラソンは夏休みの宿題と同じ？プロのランナーに教えてもらった秘密とは？
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記事：木原正希（ライティング・ゼミ 秋の集中コース）
「明日の体育はマラソンの授業か……」
あなたも学校のマラソンの授業は、「できれば走りたくないな」と思った経験はありませんでしたか？
私もマラソンの授業のときだけ、風邪を引きたかったです。
マラソンの授業って、走る前は寒いし、走っている間は苦しい、「一緒に走ろう」と約束していた友達には置いていかれる(苦笑)。
中学生時代の私は、運動が苦手だったので、体力テストでも最低ランクの運動能力しかありませんでした。当然成績業は「2」や「１」。そんな運動嫌いの私なので、当然、マラソンも超が付くほど嫌い。
でも、中学生のときに「あること」を学んだおかげで、今でも週に3日はマラソンを楽しく走れるようになり運動不足や肥満とも無縁の生活を送れています。
「健康のために、ジョギングやマラソンをしたいけど、気が乗らない」という方には、きっと役に立つ情報ですよ。
「できればマラソンはゆっくり走りたいけど、ゆっくり走ると成績が1になってしまうしなぁ……」
受験を控えた中学３年の冬。受験に少しでも有利になるように成績は上げておきたい。でも体育は苦手。
「マラソンで速く走るのはツライからイヤだな……」と根性のカケラもない弱音を吐いていました。
「あ！ そうだ！ プロのランナーの本を買って勉強すれば、楽に速く走れるかもしれない」という思いつきから、マラソンの本を5冊購入。
今思えば、本を読む代わりに自主的に走って体力をつけていればよかったですね（笑）。
でも、もともと文化系だったので、体力不足を知識でカバーしようと思いました。
当時はまだインターネットが珍しい時代だったので、マラソンの本は、多くの知識を授けてくれました。
・走る前に食べた方がいい食材
・走る前に食べない方がいい食材
・走り方のポイント
「なるほど。なるほど」と、マラソンを走ることは嫌いなままでしたが、「マラソンについて学ぶのは、楽しい」と思える日々でした。
そして、本5冊分の知識を持って、挑んだマラソンの授業。
知識を実践して、今まで自分をバカにしてきたサッカー部や野球部やバスケットボール部をごぼう抜き。
クラスでも上位3位以内に入り、「アイツあんなにマラソンが得意だったのか？」と驚かれる。
「運動が苦手だからと諦めなくてよかった！努力で人は変われるんだ！」と満足。クラスの女子からも「足が速くてカッコイイ」とはじめてほめられて感動。
する予定だったのですが、現実は残酷でした。
現実は、クラスの男子の後ろから3番目の順位。知識を付けただけで、上位に入れるなら、パーソナルトレーナーも自主練もいりません。
とはいえ、受験に影響する体育の成績がかかっているので、あきらめるわけには行きません。
で、何をしたかというと、毎朝5時に起きての走り込み！
ができれば理想だったのですが、運動嫌いにそんな根性はありません。
なので、6冊目のマラソンの本を買ったのです。
「5冊買って、ダメだったんだから、6冊目は当たりの本のハズ」と失礼なことを言っていました。
※最初に買った本も良い本で、悪いのは当時の私の根性です。
6冊目の本も正直今までに買った本と大きな違いはありませんでした。
ただ、マラソンのタイムを劇的に伸ばす「ある情報」が載っていたのです。
それは、フルマラソンを3時間以内で走る選手へのインタビュー記事でした。
インタビューの質問内容はこうでした「フルマラソンを6時間や8時間かけて走る人もいるんだから、それを3時間以内で走るって死ぬほどツライんじゃないですか？どうやって我慢しているんですか？」
「言われてみれば、普通の人の半分以下の時間で走りきるんだから相当ツライだろう。マラソンのランナーというのは、よほどのドM何だろうか？」
と不思議に思いながら、ページを読み進めると驚きの回答が載っていました。
「いや、3時間以内で走るのが死ぬほどツライっていうのは、誤解ですよ。無理そフルマラソンは3時間以内で走る方が楽だと思いますよ」
「え？ どういうことですか？」
ページの中の記者が自分と完全に同じリアクションをしていることに驚きながら、さらにページを読み進める。
「だって、6時間や8時間走り続けている方がツラくないですか？ 3時間以内で走れば、走る時間は短くて済むじゃないですか？ マラソンって一番速く走った人が一番走っている時間が短いから楽なんですよ」
言われてみれば、フルマラソンを6時間や8時間かけて走る人は、その時間ずっと走りっぱなし。それに対して、3時間以内で走れば、苦しい時間も3時間以内で済む」
その言葉を聞いて、「マラソンは手を抜かずにできるだけ短時間で走った方が楽」と考えが改まりました。
さらに、「マラソンは、夏休みの宿題と似ていると感じました」
8月をすべて使って宿題を終わらせる人もいれば、日記以外は７月中に終わらせる人がいる。
８月のすべてを使った方が、ゆっくり宿題ができるから楽そうだけど、実際は７月に終わっていた方が気持ち的に楽だし、８月31日に泣かなくても済む。
「マラソンもツライ時間が短い方が楽だ！」と考えが変わった私は驚くほどの快速でマラソンの授業に挑みました。
タイムが伸びたので、先生から「ドーピングでもしたのか？」と冗談で言われるほどの変化。
自信がついたので、30代になった今でも走るのは好きで、ジムでランニングをしています。
マラソンや夏休みの宿題など嫌なことほど、ダラダラやりがちですが、速くやれば、その分ツライ時間も短くて済むので楽ですよ。
あ、ただし、中学校の体育の成績は結局「２」でした。先生から私へのドーピング疑惑のせいかもしれせんね（笑）。
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