犬のおもちゃだけではない、フライングディスク(フリスビー)の楽しみ方
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:Yuki (ライティング・ゼミ平日コース)
「えっ、フリスビーってことは、犬に投げるんですか?」
フリスビーの競技をやっていた事を人に話をすると、必ずこの質問から始まる。
「いや、犬は全く登場しなくて、人間が7対7で行うチームスポーツなんです、アルティメットは」
これが定番の返しだ。
筆者が大学時代にやっていたアルティメットと言う競技は、フライングディスクを用いた生粋のチームスポーツである。
(ちなみに、フリスビーとは登録商標であり、本来あの円盤はフライングディスクと呼ぶもの。)
アルティメットがマイナースポーツであるがゆえ、フリスビー競技であることを話すと、大体は犬にディスクを追わせるフリスビードッグが先に頭の中でイメージされる。
しかし競技者側からすれば、フリスビードッグとアルティメットを間違えられるのはピザとお好み焼きを一緒くたにしているような感覚なのだ。
実際フライングディスクを用いた競技は、世界公認のものが11種ある。
距離や技能を競う個人競技から団体競技まで様々あるが、中でもアルティメットは人気の競技だ。
アルティメットは1960年代にアメリカで考案されたニュースポーツで、アメリカンフットボールとバスケットボールを掛け合わせた様な競技である。
100m x 37mのフィールド上に7人ずつのチームに分かれ、1枚のディスクをパスで繋いで点を取るゲームだ。
アメフトの様に、フィールドの両端にエンドゾーンと言うスペースが設けられており、相手陣地のエンドゾーン内でパスが通れば1点になる。
又、パスを繋ぐ際はバスケ同様、ディスクを持ってから3歩までしか歩けず、それ以上歩くとトラベリングとして扱われる。
パスを繋いでいる間にディスクが地面に落ちると攻守交替となり、相手チームが攻めることを身体接触せずに妨害する形で守りに入り、これを何れかのチームに点が入るまで繰り返す。
この競技の特徴は、飛行するディスクを追い掛けることからかなりの運動量が求められること、そしてスピリット・オブ・ザ・ゲームという理念に基づき、セルフジャッジ制であることだ。
運動量に関しては、想像を絶するものである。
2チームがそれぞれ敵陣のエンドゾーンを目指してディスクを投げている為、攻守交替する度に縦100mのコートをひたすら往復することになる。
走量だけでなく、ディスクを落とさずパスを繋げるために、ディスクのスピードに合わせて走るスピード感も必要になるので、持久力と瞬発力のどちらも必要だ。
スピリット・オブ・ザ・ゲームは、つまり紳士的にゲームを進めようという理念である。
ついては、いかなる場面でも選手同士で協議の上ファウル等の判断を下す、珍しいスポーツなのだ。
かなりハードなスポーツであるアルティメットだが、魅力も多い。
先ず、チームスポーツならではの迫力がある。
フィールドに14人も飛んでいるディスクを追い掛ける人間が走っており、ダイブキャッチや空中戦等、スリルのあるプレーが多く見られるのだ。
常に動いているスポーツである為、プレーする側はもちろん、観戦する側も常時楽しめる。
マイナースポーツであることも、人によっては魅力となる。
最近は中学や高校でも取り入れられる事も増えて来たようだが、日本では大学でアルティメットを始める人が大多数。
筆者も大学に入学したタイミングで始めて、殆どの同期とスタートラインが一緒だった。
もちろん、運動神経やチームスポーツの経験値で上達するスピードに差は生じる。
しかしテニスやサッカーの様に、大学に入る頃には上級者が多すぎて参入障壁が高くなっていると言うような状況にはなく、根気よく練習すればスタメンになれる確率は高い競技だ。
又、全国で5,000人程度の競技人口であることから、同じ競技をやっているだけで親近感が湧き、コミュニティを作りやすいのもマイナースポーツとしての良さである。
最後の魅力は、全国・世界への切符が他競技に比べて得られやすいことだ。
競技人口の少なさから、全国大会までの道が他競技に比べて非常に短い。
大学選手権で言うと、関東の地区大会の次は全国大会になる。
体育大等競合は多いが、全国制覇も夢ではない。
筆者も、現役時代に大学のチームのメンズ部門が優勝する姿を目にすることが出来た。
そして実は、日本は世界レベルで見ても強豪国だ。
世界大会では各部門でメダルを狙える位置にあり、実際優勝や準優勝をしている大会も多い。
何かで世界を舞台に戦ってみたいと思う人には、かなり現実的に夢を叶えられる競技である。
密かに盛り上がりを見せるスポーツ、アルティメットの魅力は伝わっただろうか?
少しでも興味を持ったら、是非Youtubeで「アルティメットフリスビー」と検索して上位に出て来る動画を見てみて欲しい。
必ずその迫力に魅せられ、釘付けになるだろう。
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